そろそろDD2号(E63)が車検の時期なので、車検の見積もりを兼ねてDD2号をチェックしてもらった。そこで指摘されたのは、
- 車高が低いため、フォグランプの最低地上高(25cm)とヘッドライトの最低地上高(50cm)がクリアできていない。
- フロントスタビリンクのブーツが割れている。
- フロントスラストアームのブーツが割れている。
の3点であった。
１については前回の車検からスプリング等を交換したわけではないので、おそらくショックやバンプラバーが劣化して車高が下がっているのだろう。今回はとりあえず、スプリングを純正に戻して車高を確保しよう。２についてはブーツを交換すればいいのだが、スタビリンクはそれほど高価なパーツではないので、気持ちよく新しいものを購入して交換しよう。３も気持ちよく新しいものを購入したいところだが、ちょっと高価なのでブーツだけ交換してみよう。
【スプリングを純正に戻す】
まずは、写真１のようにフロント側にウマをかけてホイールを外す。
写真１ ウマをかけたところ
そして、このレポートにしたがって写真２のようにフロントストラットを車外に出す。
写真２ フロントストラットを車外に出したところ
そして、フロントストラットを外す。写真３に外したフロントストラットを示す。
写真３ 外したフロントストラット
フロントストラットには、このときに取り付けたMerwedeの赤いダウンサスが入っている。これを写真４に示す純正のものに交換する。
写真４ 純正（左）とMerwedeのダウンサス（右）
同様にして、写真５のようにリアのストラットを外す。手順についてはこのレポートを参照のこと。
写真５ リアストラット
これも同様にして、写真６の純正のスプリングに交換する。
写真６ 純正（左）とMerwedeのダウンサス（右）
【フロントスタビリンクの交換】
フロントスタビリンクは写真７の上側のブーツが割れている。このスタビリンクをこのレポートのようにして外す。
写真７ フロントスタビリンクの上側
写真７では分かりにくいが、外して見ると写真８のようにブーツがパックリと割れている。
写真８ スタビリンクの割れているブーツ
スタビリンクは写真９のように新しいものを購入して交換した。これはMEYLEのもので価格は8,440円（送料込み）であった。
写真９ スタビリンクの新旧比較（左：新、右：旧）
スプリングを純正に戻したので、スタビリンクも純正の長さのものがいいだろう。
【スラストアームのボールジョイントブーツ交換】
まずは、写真１０の緑矢印で示すスラストアームを外すために、赤矢印のナットを外し反対側のブッシュのボルトナットも外す。詳しい手順はこのレポートを参照のこと。
写真１０ スラストアーム
外したスラストアームのボールジョイントを見ると、写真１１のようにブーツが割れている。
写真１１ 割れているスラストアームのブーツ
このブーツは上下が金属のバンドで留まっているので、写真１２のようにしてそれを外すと、ブーツを外すことができる。
写真１２ 金属バンドを外したところ
このブーツは下側の内径が36mm、上側の内径が23mmだ。このブーツはパーツナンバーがなく純正やサードパーティのブーツは見つけられなかった。そこで、汎用品でサイズの近いブーツを探してみると、大野ゴムのDC-2688（下側内径34mm、上側内径22.8mm）が見つかった。写真１３に外したブーツとDC-2688の比較を示す。
写真１３ 外したブーツ（左）と大野ゴムDC-2688
価格は２つで1,830円（送料込み）であった。これをスラストアームのボールジョイントに取り付けようとしたが、写真１４の赤矢印で示すブーツ上側に金属の輪が埋め込まれててボールジョイントに取り付けられない。どうも下側はバンド締めだが、上側はカシメタイプのようだ。
写真１４ 金属の輪が埋まっている
そこで、上側からカッターナイフでゴムを少し切っていき精密ドライバー等を使って、写真１５のように金属の輪だけを摘出した。
写真１５ 摘出した金属の輪
このブーツを写真１６のようにボールジョイントに入れて、下側だけ金属のバンドで固定した。上側はブーツにバンドが入るくびれがないため、金属バンドは取り付けない。
写真１６ 新しいブーツに交換したところ
あとはブーツを交換したスラストアームを元に戻せばいい。
作業後は、写真１７のように地上からフロントフェンダーアーチ最上部まで72cmとなった。スプリング交換前は67cmだったので5cmのアップだ。
写真１７ フロントフェンダーアーチの高さ
また、フォグランプ下端の高さは、写真１８のように28cmぐらいだ。
写真１８ フォグランプ下端の高さ
ヘッドライト下端の高さは、写真１９のように54cmぐらいだ。
写真１９ ヘッドライト下端の高さ
これでとりあえず車検の問題は解決だな。