2025年2月15日(土)

DD3号(F25)  ホイールアライメントの調整 − フロントトー角

このレポートで報告したようにDD3号のフロントトーは基準から少しだけずれている。そこで、早めにフロントトー角を調整しておくことにした。まずは、写真1のようにフロント側にウマをかける。


写真1 フロント側にウマをかけたところ

そして、写真2のようにアンダーカバー(スプラッシュガード)を外す。


写真2 外したアンダーカバー

アンダーカバーを外したらハンドルのセンターを合わせておく。トー角を調整するためには、写真3のタイロッドの長さを調整すればいい。


写真3 タイロッド

具体的には、写真4のタイロッドエンドを固定したままタイロッドを回して長さを調整する。


写真4 長さを調整するために回すタイロッド

タイロッドを回すためには、ロックナットを一旦緩めなければならない。しかし、タイロッドは車体の下側に付いているので、砂埃が付いたり錆びたりしていることが多い。そこで、ロックナットを緩める前に、写真5のようにワイヤーブラシでタイロッドのネジ山部分をしっかり掃除しておく。


写真5 ワイヤーブラシでネジ山を綺麗にしているところ

さて、ロックナットを緩めタイロッドを回して長さを調整するのだが、どれぐらい回したらいいのだろうか? それを計算するために、写真6のように車軸中心からタイロッドエンドのボールジョイントまでの長さを測った。


写真6 車軸中心からボールジョイントまでの長さを測っているところ

長さはおおよそ11cmだった。このレポートで測定した結果では、トータルトーが28'であり、正常トータルトーの範囲は6'±12'である。トータルトーの目標を6'とすると、片側のトー調整は (28' - 6') ÷ 2 = 11' である。一方、車軸中心からボールジョイントまでの長さは11cmだったので、タイロッドは、 110 × sin (11') = 0.35 mm だけ延ばせばいい。タイロッドのネジ山のピッチは1.5mmなので、0.35mm延ばそうとすると、 0.35 ÷ 1.5 × 360 = 85°だけタイロッドを回せばいい。そこで、写真7のように現在のタイロッドの位置にマジックで印を付け、それを目印にロックナットを緩めてからタイロッドを90°ぐらい回す。


写真7 マジックで印を付けたところ

ちなみに、ロックナットは24mmのスパナで、タイロッドエンドは23mmなのでモンキーレンチで、またタイロッドそのものは15mmのスパナで回すことができる。15mmや24mmのスパナは事前に準備しておいた方がいい。最後にロックナットを締めれば調整完了だ。左側の前輪も同様にして調整する。後日、もう一度アライメントを測定して、調整できているかどうかを確認しておこう。



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