2002年11月29日(金)〜12月2日(月)

オーロラ撮影

DDは写真技術に関して全くの素人である。その上、特にオーロラ撮影用の機材も持っていない。そこで、今回オーロラを撮影するに当たり、事前に少し撮り方を調べておいた。「カメラレリーズ製作」で作成したレリーズもオーロラ撮影のためである。

使用した機材と撮影上の注意点を紹介(記録?)しておこう。


宿泊したホテルの敷地の端で撮影しているところ。

撮影 機材
カメラ CANON EOS Kiss
レンズ 35〜105mm Zoomレンズ
三脚 ポータブルのもの
カメラレリーズ 自作?
撮影 条件
シャッター速度   30秒〜1分
絞り 4.5
フォーカス 無限遠
フィルム カラーでネガのもの ASA800

オーロラ撮影の注意点

●オーロラを見るには次の4つの条件が必要である。これらを考慮して時期と場所を決める。

  1. 天気がいいこと
    これは運次第だ。日頃のおこないがモノを言うかも(笑)。
  2. 太陽の活動が活発であること
    太陽は約27日周期で自転している。これを調べればオーロラの現れやすい時期が予測可能である。
  3. オーロラが活発に活動する地域であること
    オーロラが見える地域は極を中心にしたドーナツ状である。ただし、日によって移動する。
  4. 月が見えないこと
    月があると明るくてオーロラが見えにくい。月は約29日周期で満ち欠けするので、調べれば月が見えにくい時期が予測可能である。

●事前にカメラのフォーカスはマニュアルにしておき、ファインダーを覗いて手動で無限遠点に合わせておく。無限遠点に合わせたら、フォーカスリングが動かないようにテープで固定しておく。

●冷気にさらしたカメラを室内の暖かいところへ入れると結露して使えなくなる。一時、室内へ入れるときには、カメラをビニール袋に入れて口を縛り、それを保冷バックに入れて室内へ持ち込む。こうしておけば、再び外に持ち出すことができる。

●レンズはF2.8ぐらいの明るい広角のものがよい。残念ながらDDは広角レンズを持っていなかったので、暗めのZoomレンズで撮影した。

●構図は、下に少し地面を入れて水平に撮影した方がいいようだ。ただし、地上の明るい光まで入れてしまうと映像全体が明るくなってしまい、オーロラとのコントラストが付けにくくなる。

●外気温が下がると、カメラの電池が機能しなくなる(らしい)。そのため、予備の電池を持っておき常に体温で温めておく。ただ、DDが撮影した時の外気温は-8度ぐらいであったが、電池は問題なく機能した。

●三脚はできればしっかりしたものの方がいいようだ。DDは知人のご厚意でポータブルの軽いものを貸していただいたが、少しふらつくのでうまく構図を決めるのが難しかった。


その他、気づいたこと

●ASA800のカラーフィルム(35mm)は、トロムソ市内のカメラ屋で売っている。オスロ空港でも手に入れることができる。ちなみにASA1600のフィルムはオスロ市内でも見つけるのが難しい。

●ノルウェーのカメラ屋で現像すると、はがきサイズにプリントしてくれる。ただし、現像・プリント料金は高い。

●オーロラは常に変化している。変化の遅いオーロラは安心して撮影することができるが、カーテン状に揺らめくオーロラ(いわゆる「代表的なオーロラ」)は変化が速い。その場合は、撮影をあきらめて脳裏に刻む付けておくといいだろう。

 

必要な機材さえ持っていけば、オーロラ撮影はそんなに難しくない。場所と時期(太陽活動と月齢)を選び、当日の天気が良ければ、非常に高い確率でオーロラに遭遇できると思う。機会があれば是非オーロラ撮影にチャレンジしてもらいたい。



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