2002年3月13日(水)

キーレスの改造 − To-Fit新基板JAPAN-285(D)編

以前、HID&髭付きレンズ装着で一緒に作業したスーパースキーヤーさんの依頼により、To-Fitのキーレスを改造することになった。ハザードが三三七拍子に点滅するキーレスを取り付けてみたいとは奇特な人がいるものだ(合掌)。

早速スーパースキーヤーさんから送られてきたキーレスの受信機を鼻歌まじりで分解すると、

Oh! My Gash!

基板のバージョンがまたしても上がっている。やるなぁ、To-Fit(苦笑)。新しい基板のバージョンは写真1に示すように、JAPAN-285(D)である。


写真1 スーパースキーヤーさんから送られてきたキーレス受信機の基板

以前に、Aさんからの依頼で改造したのはJAPAN-285(B)であった。知らない間に二つもバージョンが上がっている。こいつを改造するためには、また基板を解析しなければならない。おまけに基板はケースに接着剤で固定されていて、裏面が見えない。一旦、改造はあきらめてスーパースキーヤーさんに改造が無理なことを伝えた。すると、スーパースキーヤーさんは快くあきらめてくれた。ただし、次のようなメールも送ってきた(原文のまま)。

Subject: キーレス

本文: ・・・略・・・キーレスの件はすみませんでした。悩ませてしまったようで・・・
    しかし基板が変わった事でメンテナンス日記のネタができたんじゃないですか?
    DDさんの記事を読んで今後買う人のためにも。 ・・・略・・・

なかなか痛いところを突かれた(笑)。こうなれば改造するしかない。とりあえず、スーパースキーヤーさんに電話して改造してみる旨を伝え、壊れても文句を言わないという約束を取り付けた(いつものようにズルい私)。

 

キーレス受信機改造マニュアル − JAPAN-285(D)編

半分、やけくそである(笑)。

まずは、写真2の赤丸で示した抵抗の足を切断する。後で切断した抵抗の足の両側にハンダ付けするため、適当な位置を切らなければならない。


写真2 切断する抵抗の足

そして、次にプログラムを焼き込んだPICを用意する。PICに焼き込むプログラムは、以前の通りである。今回の基板は、基板上に5Vの三端子レギュレータ78L05が搭載されているため、PICの電源である5Vをツェナーダイオードで無理矢理作る必要がない。必要なのはPICチップだけである。

PICの足番号とそれに接続する基板の位置は、写真3の通りである。


写真3 PICの足番号とそれに接続する基板の位置

今回は、4番ピンをどこにも接続しない。写真3に従って接続したところを写真4に示す。


写真4 PICを接続したところ

次に、車両側に接続する配線を少なくするために、キーレス受信機のコネクタ側に少し加工を施す。

まず、写真5に示すように、青、紫、青/白、紫/白の線を短く切断し、熱収縮チューブをかぶせて絶縁処理する。


写真5 コネクタ付近の配線

次に、写真5のように赤から紫と紫/白へ配線する。これで基本的な改造はできあがったことになる。

後はハザードランプを点滅させるために、灰色の線にダイオードを2つ接続する。用いるダイオードは写真6に示すような6Aのものである。


写真6 ダイオード

これを写真7のように接続する。以前より写真付きで説明しようと思っていたのだが、いつも写真を取り忘れていた。


写真7 接続したダイオード

写真7で左側がキーレス受信機のコネクタ側、右側が車両側の左右のウィンカー線に接続されることになる。

以上の作業により完璧に改造ができたことになる。念のため、+12V電源を接続して動作させ、すべての動作が正常に行われることを確認した。ついでに、キーレスのルームランプ連動回路も取り付けておいた。

なお、これを実際にスーパースキーヤーさんの車に取り付けるときの手順は、後日ここに追記する。

ところで、いつも思うのだが、To-Fitに付属しているキーレス接続図は、ロック線とアンロック線が逆である。私が購入した時もそうだっだし、Aさんのときもそうだった。さらにスーパースキーヤーさんのキーレスに入っていた接続図も逆に描かれている。すなわち、この接続図の通りに接続すると、キーレス送信機に描かれているロックボタン、アンロックボタンのマークと逆の動作をすることになる。そろそろ気付けよ、To-Fit(笑)。



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