2023年5月13日(土)

オートエアコンの操作パネルの修理 − medama1goさんより

今回もmedama1goさんより修理レポートをいただいたので紹介しよう。今回はオートエアコンの操作パネルの修理だ。 最近、DDのレポートにネタ切れ感が出てきたので、きっと気を利かせてレポートを送ってくれているのだろう。感謝!!


E34な皆様、連休メンテ続きなmedama1goです。先日のIHKAに続き、という訳ではないのですが、手元にオートエアコンの操作パネルの予備があります。そういえば、今の車両についているパネルのメンテした時にスイッチ部分が壊れてニコイチしたなぁなんてことを思い出しまして、、、 

これを修理できないかと思ったのがきっかけ。プラリペアで再生すべく「おゆまる」を無事な所に押し付けたら、あっけなく折れました(爆  ならば、とアロンアルファで盛り上げてやすりで削り出そうと思ったのですが、硬化したアロンアルファが思いの外硬い癖に母材への食いつきが悪く、やすりに負けて剥がれる始末。

はてさて、どうしたものかといつものようにネットを漁ると、なんとスイッチ部分のパーツを作った人がいる! しかも、販売してくれるらしい! 早速連絡を取って2台分、分けていただくことにしました。コントロールパネルの分解及び詳細はミッチョさんの過去レポを参照頂くとして... 要所を紹介しましょう。

こちらが問題のスイッチ部分のプレート。

これはまだ無事なのですが、先述の通りおゆまるに押し付けたら真ん中から折れました。で、ダメになった奴のダメなところをアップにするとこんな感じ。

本来なら四角穴の右側に突起部が無いとダメなのですが、摩耗したのか折損したのか、きれいになくなっています。E34、E32のIHKAコンパネでよくみられる症状ですね。こうなるとスイッチの切り替えができず、コンパネがゴミと化します。

で、今回入手したのがこちら。

白い樹脂製で、若干のモディファイが加えられております。まずは、この大きいプレートを仮組してみます。

部分的にバリがあったりして干渉したりしますので、この時点でスムーズに組付け出来て、左右に抵抗なくスライドするように、やすりやナイフで調整します。調整が終わったら、この中へ小さい台形プレートを仮組します。

こちらも浮きや引っ掛かりがあるようなら、やすりやナイフなどで修正します。修正が終わりましたら、大きなプレートの方にシリコングリスを少量付けまして、、、

台形プレートを戻します。グリスは別に無くても良いのですが、付けた方が後の組付け時にバラバラにならずに済みます。そうしたら、元のプレートについているクッション?輪ゴム?を新しい方に移植します。

これをもとのプレートが付いていたように戻して、、、

この時点で指で右側へ押し付けながらボタンが正常に動くか確認します。動きが渋い場合は、どこかに引っ掛かりがありますので、そこを修正します。

最後の山場、左端のスプリングを付けて完成!

各段階でしつこいくらい仮組&動作確認をしたので、一発で完動品になりました。最後のスプリングの取り付けは本当に大変で、ちいさなスプリングが飛んで行っても大丈夫な環境で作業されることをお勧めします。

今回の部品はshogun様より購入させてもらいました。こちらのサイト(http://twrite.org/shogunnew/topmenu.html)の左メニュー、「 ** Shogun goodies **」の中の「new IHKA switch retainers」に紹介されていました。こちらのサイトにも当然ながら詳しい手順が記載されており、とても役に立ちました。サイトの中にも記述されていますが、必要な方はshogunあっとtwriteどっとorgまで問い合わせてください。

すでになかなか中古でも出回らないですし、出てきても上記の持病を抱えた状態の物しか無い訳ですから、安価で修理できる方法があるのならば、これを試す価値は大いにあると思います。


E34もリリースから30年以上経って、完動する部品も少なくなってきている。エアコンの操作パネルもその一つだ。いつも有用な情報をいただくmedama1goさんに感謝する。



<<前の記事へ   次の記事へ>>

ご質問はddkunnejpgmail.comまで。

メンテナンス一覧へ