2015年1月4日(日)

オプティマバッテリーへの換装 − siegrさんより

今回は、久しぶりに忘年会でお会いしたsiegrさんより、オプティマバッテリーへの交換のレポートをいただいたので紹介しよう。


はじめに  

コリアンバッテリーを不注意から痛めてしまったので、オプティマバッテリーへの換装を行った。バッテリーを痛めた原因はルームランプの消し忘れである。いわゆる電球放電でほぼ容量の底の方まで放電してしまったので、ダメージは深い・・・。実際の感じでは復活充電は困難かと思われたが、1アンくらいでじっくりやったらなんとか使用できるところまで復活できた。しかし容量の感じは「半分かな・・・」程度である。

結論

バッテリーは電装の肝といえる部品である。この部品が弱体化すると、エンジン始動はもとより、その他電装の誤動作や不具合を生じ結構意外な部分にまで影響を及ぼすことがある。私の車両も、乗りたい時にエンジンが始動できない事態が散発していた。あまり頻繁に乗る機会が無いので、バッテリーの能力低下は予想できることであるが、充電器で補充電してもすぐにあがってしまう。オプティマバッテリーへの換装後は全くストレスのない電装系に満足している。


作業

まずはバッテリーの選定と購入である。ウェブ上で探すと、前例としてのリポートはDDさんのこのサイトから「オプティマバッテリー装着 − kuniさんより」と kidsさんのサイトで「2004/12/25 バッテリー交換(オプティマ バッテリー) 」の二つが見つかった。

これら先達の例から、今回、私が選択したのは YT/S-4.2L (旧型番 D1000SR)。 オークションなどで比較して、本体価格24,590円+税1,967円(送料無料) 合計 26,557円で購入。

当初、レッドトップも検討したが、年間3000キロ程度しか走らせていない現状を考慮すると、放電後の復活性能が高いらしいイエロートップのほうがバリューフォーマネーのようである。細かい性能などはメーカーやショップのカタログに詳しいので割愛するが、唯一気がかりなのが私の車が1990年製と古いことによる電装負荷に耐えられるか? ということ、さらに圧縮比が10.5程度とやや高いことなどである。

まず、リアシートの座面を引き剥がす(やや力技)。旧バッテリーはこのように納まっている。

マイナス端子から13mmのレンチで外す。このとき小さなアークが出ると思うが、車の電装スイッチを出来るだけ切っておけば、驚くような火花は発生しない。その後、すぐにウエス等で巻いて絶縁し、不意のショートを防止する。

写真の白いコードは捕充電用の直結ラインで、結構頻繁に補充電をしていたことを物語っている。プラス端子も同様に外す。くれぐれもショートは避けたい。下手をすると車両火災につながって、車はワヤになる。

バッテリーはこのような金具で固定されている。ボルトを2本外して金具を外し、斜めにしながら引っ張り出すが、思いのほか重いので、しっかり持てるように注意されたい。

オプティマはいかにも小さいが、構造的に単純比較は出来ないようである。このへんのことは、いずれDDさんが解説してくれると・・・ 

旧バッテリーの側面にはやや膨らみのような痕跡が見て取れる。かなり深刻な状態であったことが予想される。

寸法はこのような感じで 縦 横 高さ の順。

バッテリートレイはこのような状態。清掃して錆などがあれば補修しておくとよい。寸法はこんな感じだが、いわゆる規格品のベースがきっちりはまるようになっている。この点オプティマは不利で、クラッシュなどの問題に対する検証は無い。あくまで自己責任の範疇となる。

バッテリートレイに緩衝材を入れる。私はニトリなどで売っているセルローススポンジを使用した。厚みは7mm位か・・・。厚すぎたり硬すぎたりするとトレイの段差をうまく使えないので、ここは工夫と調整が必要。

新旧スペックの比較。CCA(コールド クランキング アンペア 始動性の目安)は、オプティマのほうがやや有利。その他の数値は参考値としておく。

搭載の期日を書いた。

オプティマは横倒しに搭載する。旧バッテリーと並べると寸法的には近い。構造と性能的に、横倒し搭載はメーカーも可能としている。

オプティマをトレイに乗せる。段差にうまく入って動かないように緩衝材で調整されたい。端子の位置関係はこのようになる。トップの面が車両の後に向いている。

プラス端子を取り付ける。コード類に無理が無いようにバッテリーの位置を調整する。マイナスも同様に取り付けるが、ショートには注意されたい。白いコードは補充電用のもので本来は付いていない。

ステーを調整する。

穴位置が合わないので、いったん伸ばして曲げなおす。

自作も出来ると思われるが、私は横着をして曲げ直した。結果的にこのような隙間が出来る。

ホームセンター等で入手できる防振ゴムを加工して挟み込む。うまく収まったらバッテリーを揺すって確認する。

搭載完了。プラス端子にはテープを大きめに数枚貼って保護しておいた。

十分に点検したら、リアシートの座面を元に戻す。コードの挟み込みなどに注意されたい。

 

まとめ

作業そのものは先達を参考にさせてもらえば難しくはないが、要は電気のことなので、ショートや断線などには十分以上の配慮が必要である。くれぐれもテープや緩衝材、道具などをしっかり準備しておきたい。

オプティマの性能はすばらしい。むしろセルモーターのほうが心配なほどの回り方をする。今のところ、10日ほど乗らなくても性能の低下は感じないが、長期の使用ではソーラーパネルなどで捕充電をしたほうが良いかと思われる。当初はやや高価に思われたが、安心感は絶大で、この点満足度は高いと言える。

なお、作業は自己責任で宜しくお願いします。


オプティマバッテリーは完全放電状態から充電しても充分復活可能なので、あまり車に乗らない人にはいいだろう。レポートの最後にもあるが、これにソーラーパネルを付けておくと鬼に金棒だ。

末尾ではあるが、今回も非常に詳しいレポートをいただいたsiegrさんに感謝する。



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