2009年2月3日(火)    2009年3月5日(木) 追記

新レインセンサーRT-40Aの取り付け − あるぴな小僧さんより

いつも面白いメンテレポートをいただくあるぴな小僧さんより、またまたレポートが届いたので紹介しよう。


【はじめに】

以前に付けたレインセンサー天下雨滴2であるが、最近センサーが利かなくなって普通のINT動作(インターバル動作)になっていたので、とりあえず原因を調べてみた。

 

【作動不良の原因】

まずはセンサー部分をチェックする。上側は空気が入ってしまい、下はグリスが溶けて両面テープのところまで流れている。色も焼けて茶色くなっている。


センサープリズムのグリス塗布部分

センサーを外してグリスを塗りなおすことにする。


センサー部の分解

残ったグリスをふき取る。

グリスが固まって固着している。

スクレーパーで綺麗に削ぎ落とし残りのグリスで取り付けをする。

しかーし! 何度やってもセンサーエラーでうまくいかない。それでとうとうグリスが無くなってしまった。当然、頭はキーッ!! となり気が付けば天下雨滴2を取り外していた(爆)。

去年の7月に付けて11月ごろには作動不良になっていた。ひと夏しかもたないとはなんと短い命だろう。DDさんも暗電流が多くてバッテリー上がりの原因になるので外されているし(笑)。

 

【新しいレインセンサーの取り付け】

でも一度味わったあの感じは捨てられない。他にこういったタイプの商品がないかとネットをググッていたらアメリカのレイントラッカーなるものを「SAAB 9−5 AERO」と言うSAABにお乗りの方のサイトで発見した。

これは、赤外線式のセンサーを使ったものらしい。商品は2種類あってその安い方(RT−40A)を注文した。ちなみにRT−40AはSLOWのコントロールのみで、RT−50AにはHIGHとライトのコントロールもついている。内容を翻訳しながら確認したら、なかなか良いものらしいので早速注文した。

商品は約一週間ほどで送られてきた。商品金額$59.99、送料$14.95であった。


梱包


商品と明細

早速、中身をチェックする。


内容物

各部を詳しく見ていこう。


センサー表面部分

ユニット内はリレー回路のみの簡単な仕組みだ。


ユニット部基板

センサー基板は裏側に赤外線の発行部と受光部が2個ずつついている。左斜め下、中ほどにあるのが感度調整ボリュームである。


センサー部基板の裏

表はこの装置の心臓部の回路になっている。


センサー部基板の表

下の写真はセンサーを取り付けるためのカップラーで、ちゃんと取り替え用も売ってある。


センサー側 凹凸があり赤外線をうまく導くようになってる

取り付けは面倒なグリスではなく、特殊な両面テープである。


接着面 テープは3MのVHBになっている

このカップラーは赤外線のみを透過するように紫ぽい透明になっている。


明かりで透かしてみると

 

この商品のサイトでは、各主要車種用に回路図が用意してありダウンロード出来る。BMWの735iでダウンロードすると同じ年式では共通の回路になっているみたいだ。ただRT−50A用しか用意されていない。


これがダウンロードした回路図である(回路が少しおかしかったので修正してある。)

これを基にRT−40用の回路図を作ってみた(実はHIGHのリレーがないだけ。)

これを自分の車用に改造する。

もともと、この装置の運転スイッチはユニットから単独で取るようになっているが、それをワイパースイッチでON−OFF出来るように改造する。つまりワイパーのINTの位置で、センサー運転になるようにした。なお、この改造は全てユニット内で処理する。


ワイパースイッチでON−OFF出来るようにする為のリレーで小さいものを購入

基板の改造に入る。


基板裏

グランドに落とす線が2本あるので1本を基板部で渡してしまう。

基板表にリレーを両面テープで固定して線をはんだ付けする。

要らなくなった線をカップラーから外してしまう。かなりスッキリした。必要な線は+12V、グランド、スイッチ行線、ワイパー行線のみである。

 

【取り付け】

取り付けはいたって簡単。前の天下雨滴と入れ替えるだけである。


バックミラーを外す

センサーの位置を確認する。

センサー線を前の線と同じ位置に通す。

電源とワイパーへの結線をする。

ユニットはキックボード内に押し込んだ。

センサーを付け直すに当たり、今回は目隠しのフイルム(透過率5%スーパーブラック)を貼ることにした。実は前に配線隠しでつけていたカバーが使えなかったからである。


寸法を測定して型切りしたフイルム

ガラスとフイルムの両方にスプレーをする。


位置を合わせる


ヘラで空気を中なら外に押し出す


うまく貼れた

センサー用カップラーを貼り付ける。


グリスと違いとても簡単である


表から

センサーの取り付け。


ミラーを戻して完成


横から

全体の取り付け状態。


最近の車みたいになった

 

【作動テスト】

ワイパーレバーをINT(インターバル)の位置にする。ワイパーが一回作動する。そしてホースで水をかける。

実際に雨の中で作動させてみないとわからないと思うが、なかなかよさそうである。


今度は、天下雨滴2に代わって、RT-40Aというレインセンサを付けられたようだ。ちなみに、今回のレポートの中でDDが最も驚いたのは、フィルム貼りの写真である。フィルム貼りは両手がふさがっていて、手早くやらないと皺になったり空気が入ったりするのだが、作業中に写真を撮るとは!! どんだけヨユーなんだ!

末尾ではあるが、いつも面白いレポートをいただく あるぴな小僧さんに感謝する。


2009年3月5日(木) 追記

あるぴな小僧さんより、レポートの追記をいただいたので掲載しておく。


まず、消費電流を測定してみた。電源はACCかRUNのみで常電がないのでOFF時の暗電流はない。

ACCをON、アクチビエーションスイッチ(作動スイッチ)はOFFの状態で約13mAであった。アクチビエーションスイッチ(作動スイッチ)をONにするとワイパーが1回作動して待機状態、このとき約65mA流れた。商品の箱には定格電流25mAと書いてある。

天下雨滴は暗電流が70mA(仕様では待機時80mA以下、最大170mA以下)なのを考えるとかなり優秀であると言える。

肝心の使用した感想は・・・

先月は幸運(?)にも雨がよく降ったので何度も確認できた。と言っても朝と夜の通勤時のみだけである。

天下雨滴とは何ら劣るところは見つからない。それどころか思った以上にいい装置である。フロントガラスの雨粒が気になりだすころ(いつも我慢ができなくなってワイパーを動かす時)の一息前にしっかり作動してくれる。

時々、動作のタイミングが早かったり遅かったりする場合もある。センサーの大きさとフロントガラスへの雨滴の付き方によるもので仕方がない。しかしそのタイミングは満足できるものである。

雨量に対するワイパーの作動は雨粒の少ない時は程よい間隔で動き、雨粒が多く(雨脚が強く)なると連続で動いてくれる。言葉で説明するのは少し難しいがワイパー嫌いには間違いなくお勧めである。

センサーの感度調整も可能であるが、特に調整の必要は感じられなかった。

取り付けについては、ある程度の手直しで配線も少なくなり(最小4本)簡単に取り付けができる。作動の方法については小僧のようにワイパースイッチに繋ぐもよし専用のスイッチを付けるもよしと、考え方でいろんな方法がとれるのもうれしいところだ。

上記のレポートでは書いていなかったが、天下雨滴はINT(インターバル)のスイッチ配線を切って間に割り込ます方法であった。配線にあたり、最初は天下雨滴の配線と同じ所につないだ。つまりINTの配線につないだ。

それで作動確認をしたところおかしな動きがをする時があった。連続で動く場面でもINTの停止時間に当たると動かないことがあった。それで、回路図にあるようにSLOWの配線に繋げた、これでちゃんと作動するようになった。

スイッチの切り忘れ時の作動だが、切り忘れて次に車を始動してもワイパーは動かない。

それと、取説にも書いてあるが、フロントウインドの撥水剤は取るようになっていた。横着をしてとらなかったのだが、それが作動タイミングずれに影響しているのではと思い、今日ガラスコンパウンドで取ってみた。結果はまた報告する。

金額は$74.94と、現在レート(1ドル=97円ぐらい)で7270円ほどでこの機能性はお買い得である。

しかし、小僧が購入した時は日本でも購入できたのだが、残念なことに現在は発送方法に変更があり日本への発送はできなくなっている。メーカーに確認したところ、小僧はごく最近のためカード情報が向こうに残っているので今なら購入可能であると返事をいただいた。

ほしい人がおられれば共同購入ということで購入する。送料的には少し安くなるだろう。ワイパー嫌いの人はこの機会にどうだろうか。



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