2007年12月17日(月)

E39 後期型ヘッドライト 光軸調整ロッド交換(ユニットボディ切り取り編) − ミッチョさんより

前回はヘッドライトユニットを分解して光軸調整ロッドを交換する方法をレポートいただいたが、今回は分解せずに交換する方法のレポートだ。早速、紹介しよう。


E39後期型ライトには分解できるロットと分解不可能なロットが存在する。練習用に入手したオレンジウインカーライトは分解でき、「分解編」でその方法をレポートした。

しかし、自分の車に装着してあったホワイトウインカーライトは、どうしても分解できなかったので、別の方法を取るしかなかった。その模様をレポートする。「分解編」とあわせて読んでいただきたい。

 

【ハウジングに穴を開ける方法】

光軸調整ロッドは、ハウジング(ボディ)の上側、調整ネジの前方に内蔵されている。その部分を切り取って、ロッド交換してみることにした。

写真1は光軸ロッドの位置である。既に、切り取って交換した後の画像だが、位置関係が良く分かると思う。


写真1 光軸調整ロッドの位置

この写真の右側が左右方向の調整ロッドで、左側が上下方向のロッドだ。大きく切り取ってあるが、もう少し小さくても交換は可能だったように思う。

1 ハウジングの穴あけ

交換するロッドの出し入れができる程度に、ハウジングを切り取る。切りくずが出ると、内部の掃除が面倒なのでホットカッターを使用した。これは、半田ごての先端がナイフになっていて、熱で溶かしながら切りっていくので、削りカスが出ない。(写真1)


写真2 穴を開けたところ1

写真2は上下方向のロッド部分に穴を開けたところだが、この位置までは切り取る部分が平板である。しかし、それより後方部分には、ロッドのガイドレールのような役割の「リブ」があって、このリブを切り取る際には、すでにロッドも砕けるはずである。大きく開けたほうが作業はしやすいので、写真3の位置まで切り取った。


写真3 穴を開けたところ2

左右方向のロッド部分も同様に切り取る。やはり、後方部分の途中から長めのリブが出ている。(写真4)


写真4 穴を開けたところ3

このリブの前までで交換可能かもしれないが、今回は大きく穴あけをした。

2 光軸調整モーターを外す

光軸調整モーターを外すと、リフレクターがハウジングの中で前後左右に少し動かせるようになるので、作業がしやすくなる。モーターはライト背面中央の下部にトルクスネジ3本で固定されている。ネジを外して浮かせ、先端を右にずらすと外せる。

3 ロッドのキャッチを取り外す

ロッド先端とリフレクターをつなぐキャッチ部分のプラパーツを外す。これはリフレクターにT-15またはT-10のトルクスネジで固定されている。

外側の左右方向のキャッチは、ロービームの背面の開口部から外すとやりやすい(写真5)。


写真5 ロッドのキャッチ(外側)

中央の上下後方のキャッチは、イカリングバルブ開口部の隙間から、ブレード長が80mm以上のトルクスドライバーを差し込んでやると外すことができる(写真6、7)。ブレードが太いものは、隙間から差し込むことができないので、細いドライバーが必要だ。


写真6 ロッドのキャッチ(内側)


写真7 ロッドのキャッチを外したところ

キャッチには、破損したロッドの頭が残っているので抜き取っておく。抜け止めの爪があるので、破損しないように
抜き取る。(写真8)


写真8 ロッドのキャッチのアップ

4 破損ロッドの交換

光軸調整ネジの下部にある10mmボルトを回して、破損しているロッドを抜き取り、交換ロッドを逆の要領でねじ込む。(写真9)


写真9 ロッド交換の様子

5 ロッドのキャッチを取り付ける

取り外した逆の要領で、キャッチをリフレクターにネジ止めする。ロッドが破損していない状態だと、クリアランスが少ないので、リフレクターをうまく動かしてクリアランスを確保しながら取り付ける必要がある。

上下方向は、ロッド先端にはめ込んでから、リフレクターにネジ止めするほうが作業がしやすい。(写真10)


写真10 キャッチの取り付け

6 ロッドの先端をキャッチにはめこむ

これははめ込むだけだ。パチンと音がして固定される。

7 内部の破片を取り除く

ロッドの破損状況によっては、破片が散らばっているので、開口部から取り除く。振ればだいたいは出てくるはずだ。

8 外した部品を取り付ける

光軸調整モーターをはじめ、取り外したパーツを元に戻す。

9 切り取った穴をふさぐ

切り取った破片をあてがい、シール材で防水処理をする。車に取り付けると鉄板の下に大方が隠れる場所なので、あまり目立たない。しかし、やっぱり見た目が良くないので、hiro-4さんの方法を利用し、フロッピーディスクのケースを切り取ってあてがった。今回はシール材にHoltzの「ブラックシール」を使用した。乾くとゴム状になるシール材だ。(写真11、12)


写真11 穴をふさいだ様子1


写真12 穴をふさいだ様子2

今回の作業を通して、既存の開口部からロッドをうまく定位置に入れることができれば、穴を開けずに交換できるかもしれないと考え、左ライトで試してみた。その結果は次のレポートで報告する。


分解できないライトユニットの場合は上記のような交換方法もあるようだ。

末尾ではあるが、いつも詳しいレポートをいただいくミッチョさんに感謝する。さて、次は穴開けせずに光軸調整ロッドを交換する方法のレポートだ。


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