2006年4月15日(土)

バッテリーの移動 − sam1号さんより

またまた、sam1号さんよりDIYレポートをいただいた。今回はバッテリーの移動レポートだ。そういえば、前期のE34はエンジンルームにバッテリーがあったなぁ・・・。


「バッテリーの移動をしてみましょう!」の巻

メンテでも、レストアでもありません。趣味です、趣味!!

私のE34は91年式! バッテリーはもちろんエンジンルームの中です。

ある時のオフミにて、『バッテリーは車内の方が長持ちするよね〜』 という一言から、”なんとかバッテリーを移動できないか・・・”と思っていました。

バッテリーが長持ちする事は良い事なのですが、それより、バッテリーを覆っているカバーがボロボロと黄色い粉(スポンジの・・・)を大量に生産されるのが嫌で、カバーを取ってしまいたいというのも理由のひとつでした。

リヤシート下を眺めていると、エンジンルーム内にメインヒューズBOXと同じ形状のBOXが有る事に気が付きました。電圧を測定すると、12Vが来ています。

同年式のM5(イトキンさんの)を見てみると、リヤシート下にバッテリーが有ります。525も同じシャーシらしく、シート下にはバッテリーを取り付けるボルト穴なども存在します。

「もう移動するしかない!!」 思い始めたら頭の中は一杯です。

とは言うものの心配なので、のぶっちさんの525も見せていただきました。配線が若干違うような・・・。まぁいいか・・・。

私のバッテリー(+)端子からは3本のハーネスが出ています。

@スターターモーターへ
Aメインヒューズへ
B何のハーネスか不明

のぶっちさんの車から、スターターモーターとBの不明ハーネスの2本はエンジンルーム内のブースターケーブル用端子に接続されています。メインヒューズはシート下のBOXを使えば良いと思い作業開始です。

初めに部品調達です。(あくまでも私の場合です)

・リヤのバッテリーからブースター端子までの電源とアースハーネス(市販の160A用) ¥9450-
  (バッテリーケーブルKITなるものが売っていましたので、そのハーネスを利用しました。5.5mくらい。)

・ブースター端子(E32の解体車から調達) ¥0-
  後で「オーッ、マイガッ!」になるとは夢にも思わず・・・。

・アーシングケーブル5m(某オークションで)¥1500くらい?
  ついでに配線を引いてしまおう。

・バッテリー取り付け金具(ZOZOさんから貰い物)¥0-
  何かお返しをしなくては・・・。

1)バッテリーケーブルの引き回し

別件で車の下に潜った時に、ブレーキブースターの斜め下あたりにバルクヘッドを貫通している孔を発見。 その孔を使ってケーブルを通す事にしました。

サイドシル上のプレートを後部座席、助手席とも外します。内張り外しなどで上に持ち上げると外れます。

助手席足元のスピーカーも外します。2本の樹脂ピンを90°回して外しますが、前側は2箇所のフックが差し込まれています。

内張りの下に付いている白いケーブルカバーを浮かします。

リヤシート下のケーブルカバーも外しておき、

後ろ側から、バッテリーケーブル、アーシングケーブルを纏めて通します。助手席足元は内張りの上の方を通しておきました。


(後ろからスピーカーの所まで通した画像です)

運転席足元のヒーターパイプ下のブッシュの所からエンジンルーム内に通しました。

 

2)ブースター端子の取り付け

今回用意したのはE32用です。全高が高く、所定の位置に取り付けようとすると、ブレーキブースターに干渉して取り付きません。 (オーッ、マイガッ!ですよ、ほんとに・・・同じ部品を使ってくれれば良いのに!!)

そこで、余分な所(下側)は切断して取り付けました。

 

3)エンジンルーム内のケーブル(バッテリーの端子を外さないと危ないっす)

バルクヘッドに取り付けられているケーブルBOXを外します。2階建てケースの下側に沢山の配線が入っています。

この中から、スターターモーターへの配線を探します。(バッテリー端子から直接出ているケーブルがスターターモーターのケーブルです)

スターターモーターのケーブルを途中で切断しました。(もう後戻りはできませ〜ん)

ケーブルBOXからズルズルと引き抜きます。これに圧着端子を取り付けて、ブースター端子に取り付けるのですが、ブースター端子から下向きに出せませんので、横を切り取って横から出しました。(この時、スターターモーター側の端子も外したのですが、再度組み付けるのに苦労しました)

次に、謎のハーネスですが、バッテリー側から辿っていくと途中で、アース線が出ています。潔くカバーを剥いてしまいます。

そして、赤いハーネス2本を(アース線はそのまま)ケーブルBOX内でUターンさせて、先ほどスターターモーターのケーブルを抜いた穴から取り出し、ブースター端子に接続します。

これはハーネスが細いので、下向きに取り付け可能でした。

これで、バッテリーをシート下に移動し、メインヒューズBOXらしき物に接続すればOKでしょう・・・。

しかし、心配事が・・・。 のぶっちさんの車では、シート下には赤いケーブル1本のみ繋がっていました。ところが我がE34は赤と黒の2本出ています。そのまま繋いだ場合はどうなるのか?

不明なので、悩む事1分。(早すぎですか?) エンジンルーム内のメインヒューズBOXを使う事にしました。

 

4)ブースター端子からヒューズBOXへのケーブルを追加

これでOK・・だと思われ・・・。

いよいよバッテリーを取り付けそれぞれのケーブルを接続。

エンジン始動とオーディオ、ライト類などなど点検したところOKです。(そんなに複雑な事してないから当たり前ですよね(汗))

一番外したかったカバーです。お疲れさまでした。

とりあえず、煙が出ないか気にしながら様子を見ています。 (煙が出たら、手遅れだってば!!)

とにかく、エンジンルームはスッキリしたのでメデタシメデタシでした。(機会を見て、バッテリーの跡地に有るステーは切断してしまおう)

 

こんな事をする人は居ないとは思いますが、もし実施する場合は自己責任でお願いします。それと、ブースター端子はE34用がお勧めです。E34用は元々横からケーブルを取り出すようになっているようですので。(92年式以降でしたら元々シート下に有るから必要無いですね(汗))

または、「もっと綺麗な取りまわしが有るぜ!」とお教えいただける方も募集中です。

今回は、パワーウインドウの修理とバッテリー移動で2日間の休日を費やしてしまいました。もちろん家族からは、かな〜り強烈な冷たいBeamが目から発射されていたのは言うまでもありません。


レポートの最初に「メンテでもレストアでもありません。趣味です!趣味!」と書いてあるが、バッテリーをリアシートの下に移動させることができると、かなりバッテリーの寿命が延びるのではないだろうか。DDはなかなかいいメンテだと思う。

警 告 !

バッテリー周りの配線には100A以上の電流が流れることがあるので、作業に自信のない方はやめたほうがいいだろう。sam1号さんも書かれているように、車両火災や感電の可能性がある。必ずテスターでチェックするなど、十分注意して作業してほしい。

末尾ではあるが、有用なレポートを送っていただいたsam1号さんに感謝する。



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