2005年3月23日(水)

つり下げアクセルペダル − siegrさんより

今回は、siegrさんよりアクセルペダルの吊り下げ化(?)のDIYレポートをいただいたので紹介しよう。


初めまして、滋賀県在住のsiegr(シーガー)です。いつもDDさんのサイトやお仲間の情報を参考にさせていただいています。素晴らしい内容や楽しい活動に感化されて「自分もボチボチ参加したい・・・」と考えていました。

今回、拙いながらもE34のスロットルペダルの吊り下げ化についてまずまずの結果を得ましたのでリポートさせていただきます。何分初心者ですので細かい内容には目をつぶっていただけますと幸いです(^^;)。ヨロシクお願いします。

これは一次仕様での失敗を修正して実用に足ると判断した現在の状況です。試乗してのインプレとしては次の様なものです。

  1. スロットルペダルの(以下ペダルと省略)踏力としては標準のオルガン型と大差有りません、靴裏へのインフォメーションも上々でスムースな操作ができます。吊り下げ式ならではのパーシャル域での微妙な操作性がメリットなのですが、これは私がオルガン式に不慣れなことも要因であり、これにメリットを感じない方には全く意味の無い改造ですのでご判断の程を・・・(~~)

  2. 当該車両はMTです。ヒール&トウなどの操作性も向上させることができます。微妙な位置関係を自分の好みで調整すれば良い結果を得られると思います。

  3. AT車については検証していませんが、細工次第でキックダウンなどの操作性も向上できると思います、もし実行されます方がおいででしたら是非このサイトへリポートをお寄せください。

ちなみに、一次仕様はこんな感じでした。

では本題へ進みます。

オリジナルのペダルは3箇所の爪でフロアの立ち上がりステーにはめ込んであります。画像のように根元のカーペットをめくると爪とおぼしき切り込みが見えますので、これをこじって外します。

中央はバルク側で噛んでいますので押し込むようにして外してください。

古い(当該車両も14年物ですが・・・)物は破損の可能性もありますので、以後のペダルの処理も考慮して作業の力加減を工夫してください。

スロットルシャフトはこのように曲がった鉄棒です。先の部分は25mmほどの長さで画像のように2箇所の突起が出ています。ここにペダルの先端(リンク部分)が切り欠きを使って入り込み、抜けないように位置決めします・・・うんうん(・・)

この先端部分にきっかけとなる部品を付けるのですが・・・。ホームセンターで不審な行動の末、発見したのがこのワイヤ止めです。他の方法も考えましたが、最も手軽で確実な方法で実現性も高いと判断しました。ちなみにこの部品・・・100円しません(^^)。サイズは8mm用でした。ワイヤの断面径で8mmということでしょうが、十分な肉厚とボルト径があります(ボルト径7mm ナットは対辺13mmです)。

シャフトの径は12mmですので、これに合わせてワイヤ止めを加工します。私はボール盤(安〜いヤツ)を持ってましたので、これを使ってキリや超硬バイトなどを使って削りました。Uボルト側は12.5mmくらい、本体側は12mmちょうどくらいを目安にしてください。特に本体側は削り過ぎないようにしないとシャフトへの食いつきが甘くなります。

ナットは同サイズのセルフロックを調達しましたが、スプリングワッシャとボンドなどの緩み止めで十分かと思います。このナットがキッチリ締まっていることが大前提の作業なので、ここはこだわってください(安全第一ですね)。

Uボルトの開口部を利用してシャフトの突起をくぐらせワイヤ止めをこのようにセットします。最終的に位置が決まればワイヤ止め本体に切り欠きを入れて位置を決めることもできます。加工はできるだけピッタリ密着するようにしてください。最後はヤスリで仕上げるほうが良いかと思います。

Uボルトとペダルストッパとの隙間は最低でも3mm程度確保してください。ここが引っかかると危険なことになります。もちろんUボルトの強度も見なければならないので慎重に作業してください。私はUボルトのサイズで5mmを目安に加工しました。ここまでくればあとは簡単ですね(^^)。すでにプランをお考えの方もおいででしょうが、ここからは私の好みの世界ですので、あくまで参考程度に進めます。

ワイヤ止めに繋げるステーとペダル本体を作成します。

私が作ったのは画像のようなもので、単純に5mmのアルミ材から切り出して加工したものです。材料はホームセンターなどで入手できると思いますが、手近な端材を2枚合わせにして接着しても剛性は出ると思います。ここの剛性が不足すると、安全性はもとよりペダルのタッチにも影響しますのでこだわってみてください。寸法は画像に写っているスケールを参考にしていただければ良いかと思います。先ずはT字型に合わせてみて・・・、あとは好みの問題ですね。

軽い方がリターンスプリングの負担が少なくて靴裏に吸い付くような感触を味わうことができます(どっかにマグの材料が落ちてないかな・・・)。私のステーには余分な穴が開いていますがこれは軽量化のためのドリリング? 実は試作段階のミス穴です気にしないようにしてください(^^)。

ペダルとステーができたら先ほどのワイヤ止めのUボルトに共締めします。ここでは仮付けですので手で動く程度に締め付けてください。

まず、ペダルがペダルストッパでしっかり止まるように調整してください。引っかかりや不安な感触がなくカッチリ止まってスパッと戻るように慎重に位置決めをしてください。同時にボンネットを開けてスロットルリンクの全開位置も設定します。

画像のようにペダルがストッパで止まったときにスロットルリンクのストッパは紙一重で浮いているように調整します。当該車はLHなので一人で作業できましたが、ここは二人作業になっても正確な位置決めをしてください。スロットルワイヤにムリな引っ張りがかかって切れることもあり得ます。リンクに挟んだ紙がジワッと抜けるような状態でペダルがカチンと止まるところが良いかと思います。

ここまでできれば、あとは先ほど仮締めしたナットを本締めするだけです。ペダルがあまり変な位置に来ていないか、自分の求める位置にあるか、などを見てください。全開位置でフロアカーペットとの隙間も10mm以上は欲しいところです。

またバラシて曲げたり穴を長穴にしたりすることも必要かも知れませんが、ここがDIYの楽しみですから納得のいくまで調整してください。

まとめとして・・・

私は吊り下げペダルが好きなものでこんな改造をやってしまいましたが、安全/危険に関る作業ですので、くれぐれも自己責任で慎重に行ってください。

また、もっと良い方法を思いつかれた方は、是非DDさんのサイトで後悔・・・いえ、公開してください(^^;)。


DDは特に何とも思わずにオルガン型のアクセルペダルを使っていたが、つり下げ型も使いやすそうである。ただ、AT車の場合には、アクセルペダルの下にキックダウンスイッチがあるので、これの処理もなんとかしないといけないだろう。

末尾ではあるが、非常に面白いレポートを提供いただいたsiegrさんに感謝する。是非、オフ会で実物を見せていただきたい。



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