2002年8月26日(月)

ファルコンビールの謎

ノルウェーではビールよりアルコール度数の高いお酒類は、Vin Monoporet(ヴィンモノポーレ)という専売店でしか買うことができない。HaldenにはVin Monoporetがあるので、そこでお酒を買うことができる。

しかし、実際にHaldenに住んでいる人がVin Monoporetでお酒を買っているかというと、そうではないらしい。それはノルウェーの酒税が法外に高いからだ。Haldenはスウェーデンに近いため、人々はスウェーデンまで行ってお酒を買っているようだ。もちろん、スウェーデンの方がお酒はグッと安いのである。

スウェーデンもビールよりアルコール度数の高いお酒は専売店でしか買うことができない。スウェーデンでは、System Polaget(システムポラーゲ)と呼んでいる。ハルデンから一番近いSystem PolagetはStrömstadという街にある。ここはHaldenから車で40分ほどのところだ。

先日、DDは料理に使う日本酒を買いにSystem Polagetに行ってみた。めちゃくちゃ人が多く、入店制限がかけられている。仕方がなく、店の入り口にできた列の最後尾に並び、10分ほど待ってから入店した。どうやらここにお酒を買いに来ているのはノルウェー人ばかりのようだ(笑)。そりゃ、倍ぐらい値段が違うと少しぐらい遠くてもスウェーデンまで来るだろう。

おまけに、人々が買っているお酒の量が半端じゃない。ビールやワインをショッピングカート一杯に買っている人はざらで、中にはカートを2台使っている人もいる。もぐりの酒屋でもはじめるつもりだろうか。

それはさておき、DDはここで見たことがない種類のファルコンビールを発見した。それも5種類も! DDはこれまでに「ビール、ビール、ビール − その1」で3種類、「ビール、ビール、ビール − その2」で1種類、「ビール、ビール、ビール − その3」で2種類(ビン)のファルコンビールを発見している。実は、この他にも2種類のファルコンビールを発見しており、今回の発見を含めると13種類ものファルコンビールが存在することになる。一体、世の中には何種類のファルコンビールが存在し、それらはどこで作られているのだろうか。これは大きな謎である。

System Polagetで買ってきたファルコンビールをよーく見ると缶の隅の方にWebサイトのアドレスが載っていた。http://www.falcon.se/である。ここならファルコンビールの謎が解けるであろう。簡単に解ける謎だ(笑)。

早速、ファルコンビールのWebサイトを探索してみた。残念ながらスウェーデン語で書かれているのでよくわからない。しかし、なんとなくファルコンビールには大きく分けて以下の4つの種類があることがわかった。

以下で、それぞれについて解説する。


 赤ファルコン

赤ファルコンは文字通り缶が赤色のファルコンビールである。通称、BAYERSKシリーズと呼ばれているらしい。ビール自体の色は少し濃いめだろうか。

Falcon Bayersk 2.8%

スウェーデンのスーパーで買うことができる。とてもお安いビールである。特売なら1本50円ぐらい。

Bayersk Extra 3.5%

これもスウェーデンのスーパーで買える。少し高く、1本130円ぐらい。

Bayersk 5.2%

これはSystem Polagetに行かないと買えない。

Bayersk Strong 7.0%

これはアルコール度数が7.0%のものだ。

 


 青ファルコン

青ファルコンは文字通り缶が青色のファルコンビールである。赤ファルコンよりはドライな味である。

Falcon Klass I

少し小さく330ml入りである。

Falcon Beer 2.8%

スウェーデンのスーパーで買うことができるとてもお安いビールである。特売なら1本50円ぐらい。DDのお気に入りだ。いつも冷蔵庫に入っている。

Falcon Export 5.2%

これはSystem Polagetに行かないと買えない。Exportというのは輸出用だろうか。

 


 黒ファルコン

黒ファルコンは文字通りパッケージが黒色のファルコンビールである。これには特別なバージョンもあるようだ。

Falcon Extra Brew 3.5%

スウェーデンのスーパーで買うことができる。赤ファルコンの3.5%とほぼ同じ価格である。

Falcon Strong Brew 7.2%

Strong Brewというだけあって、Falconビール最高度数の7.2%を誇る。

Falcon Xmas Extra Brew 3.5 flaska

これはクリスマスバージョンなのだろうか。1999年から製造され始めたようだ。

Falcon Xmas Extra Brew 3.5%

これもクリスマスバージョンのようだ。日本で「新春ビール」があるようなものであろう(違うって・・)。

 


 銀ファルコン

銀ファルコンは文字通り缶が銀色のファルコンビールである。銀ファルコンはどれも330ml缶である。このビールは2000年から製造され始めた新顔のようだ。

Falcon Cold Klass I

アルコール度数2.1%。Coldという名の通り、十分に冷やして飲むらしい。

Falcon Cold Klass II

アルコール度数3.5%。

Falcon Cold Klass III

アルコール度数5.0%。

 


以上、Webサイトで紹介されているのは14種類であった。DDはこれらの他にも「ビール、ビール、ビール − その3」で赤ファルコンや青ファルコンのビン入りのパッケージのものを発見している。一体どれだけのバリエーションがあるのだろうか。謎は一層深まったと言えよう(大げさな・・・)。

ところで、ファルコンビールは「ファルコンビール会社」が作っているのかと思いきや、そうではないらしい。Webサイトによると、ファルコンビールの製造元は「Carlsberg Sverige AB」である。ようするに、カールスバーグ・スウェーデンという会社が作っているようだ。そう、あのカールスバーグである。これには正直言って少し驚いた。「ビール、ビール、ビール − その3」で少し触れたが、カールスバーグは「TUBORG」も作っている。ファルコンビールはカールスバーグの1つのブランドだったようだ。恐るべし、カールスバーグ・・・。

なお、今回の日記はやたらと文字が多く、おまけに使っている画像はファルコンビールのWebサイトから取ってきたものである(思いっきり著作権侵害)。これは、「デジカメが壊れていて、仕方がなくDVカメラで撮った画像をパソコンに取り込む」という作業が面倒だったからではないことを明記しておく(嘘)。



<<前の日記へ   次の日記へ>>

ご質問はddkunnejpgmail.comまで。

一覧へもどる