2024年8月31日(土)

DD3号(F25) リアブレーキディスクの交換 − フロント側に引き続き

DD3号(F25)のフロントブレーキディスク(ローター)を交換したことを報告したが、リア側のブレーキディスクも交換したので報告しておこう。もちろん、リアのブレーキディスクもドリルド・スリットタイプを用意した。

まずは、リア側をジャッキアップしてウマをかけ、タイヤを外す。ジャッキアップする前にパーキングブレーキを解除し、前輪に輪留めをしておく。今回はパッドセンサーのある右側の作業を報告しよう。左側はパッドセンサーがないだけで、右側と同じだ。右側のパッドセンサーの配線は写真1の赤矢印のところで固定されている。


写真1 パッドセンサーの配線の固定位置

まずは、これを外す。そして、写真2の位置にあるパッドセンサーのセンサー部分をブレーキパッドから指で引き抜く。


写真2 パッドセンサー位置

すると、写真3のようにパッドセンサーの配線が外れるので、作業の邪魔にならない所に置いておこう。


写真3 パッドセンサーとその配線

リアブレーキがフロントブレーキと異なるところは、リアブレーキには電気式のパーキングブレーキが付いているところだ。このパーキングブレーキは、DD号(E34)やDD2号(E63)のようにリアにドラムブレーキがあるわけではなく、ディスクブレーキのキャリパーにモーターが仕込んであり、パーキングブレーキをかけるときには、キャリパーのピストンをモーターで押し出すようになっている。写真4に示すのがその配線のコネクタだ。


写真4 パーキングブレーキのコネクタ

写真4の赤矢印のところを押してこのコネクタを外す。写真5に外したコネクタを示す。


写真5 外したコネクタ

いよいよキャリパーを外すのだが、DD3号(F25)のリア側のキャリパーを外すためには、DD号(E34)やDD2号(E63)のようなガイドボルトを外すのではなく、写真6の赤矢印で示す2本のボルトを外せばいい。


写真6 キャリパーのボルト

このボルトを13mmのソケットで緩めるのだが、ナットと供回りしてしまうため、写真6の緑矢印で示すナットをスパナやモンキーレンチで押さえながらボルトを緩める。ちなみに、このボルトの締め付けトルクは35Nmだ。写真7に外したボルトを示す。


写真7 外したボルト

ホルトがなくなるとキャリパーを外すことができるので、写真8のように外したキャリパーを紐で吊り下げておく。


写真8 キャリパーを吊り下げたところ

次はキャリパーサポートを外す。そのため、写真9のブレーキディスクの裏側にある2本のボルトを外す。これは16mmのソケットで外すことができる。


写真9 キャリパーサポートの固定ボルト

このボルトの締め付けトルクは75Nmなので、それなりに堅く締まっている。キャリパーサポートが外せたら、写真10のように、いよいよブレーキディスクを外すことができる。


写真10 交換前のブレーキディスク

ブレーキディスクには写真11のように摩耗限界が記載されている。


写真11 摩耗限界

これによると摩耗限界は18.4mmだ。ローターの厚みを測ってみると、写真12のように18mmしかない。


写真12 ローターの厚み

プラスチックの簡易ノギスなのであまり計測結果はあてにできないが、いずれにしても交換時期であることは間違いないようだ。

それはさておき、ブレーキディスクを外すために写真13のようにアレンボルトを6角レンチで外す。このボルトの締め付けトルクは16Nmだ。


写真13 アレンボルトを外したところ

アレンボルトが外れたら、ブレーキディスクをハンマーで叩いたりしてブレーキディスクを外す。写真14に新旧のブレーキディスクの比較を示す。


写真14 新旧のブレーキディスクの比較

新しいブレーキディスクは、左右セットで28,587円(送料込み)であった。やっぱりドリルド・スリットのブレーキディスクは高いなぁ・・・。

さて、新しいブレーキディスクに交換する前に、キャリパーのピストンを押し戻しておこう。前述のようにDD3号(F25)のリアブレーキのキャリパーには電気式のパーキングブレーキの機能があるため、そのままピストンを押しても戻らない。そこで、まず、パーキングブレーキのモーターを外すために写真15の2本のネジを外す。


写真15 モーターの固定ネジ

写真16に外したネジと配線ホルダーを示す。


写真16 外したネジと配線ホルダー

このネジはT-30のトルクスだ。写真17にネジと配線ホルダーを外したキャリパーを示す。


写真17 ネジと配線ホルダーを外したキャリパー

すると、写真18のようにキャリパーからモーターを外すことができる。


写真18 モーターを外したキャリパー(左側)

モーターを外すとキャリパーの写真18の赤矢印で示すところにモーターの軸が入るところがある。写真19のように、これにT-45のトルクスビットを入れ、指で時計回りに止まるところまで回す。


写真19 トルクスビットで回しているところ

止まるまでトルクスビットを回せたら、写真20のようにブレーキピストンツールでピストンを押し戻す。


写真20 ピストンを押し戻しているところ

さて、新しいブレーキディスクを取り付けるのだが、その前にハブをワイヤーブラシで磨いてから、写真21のように固着防止のために薄くグリスを塗っておこう。


写真21 薄くグリスを塗ったハブ

そして、写真22のように新しいブレーキディスクを取り付け、アレンボルトも取り付ける。アレンボルトの締め付けトルクは16Nmだ。


写真22 アレンボルトを締めているところ

あとは外したキャリパーガイドやキャリパーを取り付け、タイヤを元に戻せばいい。写真23にブレーキディスクを交換したDD3号を示す。


写真23 ブレーキディスク交換後

ドリルド・スリットがなんかカッコイイ! あとは左側も同様に作業すればいい。その左側のリアブレーキローターを外そうとしたところ、写真24のように比較的新しいように見える。


写真24 左後ろのブレーキディスク

このディスクの厚みを測ってみると、写真25のように新品同様の20mmだ。


写真25 元から付いていたブレーキディスクの厚さ

理由はわからないが、最近、どうも左後ろだけブレーキディスクを交換したようだ。このブレーキディスクもドリルド・スリットの新しいブレーキディスクに交換するが、これは捨てずに残しておこう。

さて、これで前後輪のブレーキディスクがドリルド・スリットになった。しばらくはブレーキディスクとパッドに当たりが付くまで、おとなしく運転しよう。まぁ、いつもおとなしい運転なんだけどね。



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