2022年2月12日(土)

ジェネラルモジュール(GM)の修理 − medama1goさんより

以前にkojiさんより「謎のバッテリーあがりと多数の電気系不具合 − kojiさんより」 というレポートをいただいたが、その時に交換した不具合のあるジェネラルモジュール(GM)の修理レポートをmedama1goさんからいただいたので紹介しよう。


E34な皆様、毎度でございます。先日のkojiさんのレポートに出てきたGMですが、修理をしてみましたのでご報告いたします。

まずは症状の確認から。一応、kojiさんからうかがっていたのは、

とまぁ結構致命的なトラブルですね。これで車屋に持っていけば、カモにされること請け合いでしょう(苦笑)。まぁカモにされても、最終的に直してくれればまだ良いのですが...

当のご本人は、中古のGMと入れ替えて完治したとのことでしたので、故障品を送って頂くことにしました。当方の手元に届いたGMは、すでにkojiさんの手によって解体されていたので、基板だけを車両に付けて症状を確認してみます。

あ、kojiさんのレポートのリンク('95 525 no crank no interior lights no locks - GM/fusible link - fixed (bimmerforums.com))内に、冷えている時は必ずエラーが出る旨の記述がありましたので、搭載前に冷凍庫で冷やしておきました。

で、確認したところがこちら。

GM不具合 https://youtu.be/Qd4n1EgTwhc

リレーが不規則にカッチンカッチンと音を立てているのが分かるかと思います。この時はキーは抜いた状態ですので、リレー類が動いてもらっては困るわけです。

ちなみに正常品。

正常品比較 https://youtu.be/x8Bp8-oHDDE

同条件ですが、こちらは全く音がしません。セルの不動等の他の症状については確認しておりませんが、kojiさんに動画を見てもらったところ、この症状で間違いないとのこと。

では、直してみましょう。基板上の電解コンデンサー4個を付け替えるだけです。これがそのコンデンサーを外した所。

ただ、この電解コンデンサーが、ちょっと変わった形状でして、筒の両側からリードが出ているというもの。昔の真空管回路などでは多用されてタイプですが、近年のプリント基板配線ではあまり見ない形状です。アキシャル型ということは解っているのでこれで検索をかけたのですが、なかなかヒットしない。出てきても250V耐圧とか400V耐圧とか、真空管回路じゃないっての(爆

いろいろ探しているうちに、チューブラー型とも言うらしいということで、改めて検索をしてみると、千石電商さんで低圧のチューブラーを扱っているのを発見。早速注文してみました。届いたので、交換したところ。

使われていたコンデンサーも決して安物ではなく、それなりのメーカーの物でしたが、やはり30年の歳月には勝てなかったようです。外したコンデンサーの容量をチェックしてみましたが、一番大きい220uFの物が完全に容量抜けを起こしていました。なお、交換品はもともとの物よりも若干サイズが大きいようで、リード線の曲げが少々キツイ感じがします。ただ、電気的な規格としては同一ですので、動作には影響ありません。

他のコンデンサーはそれほどひどくはなかったのですが、まぁ時間の問題かと思いますので、すべて交換しておきました。

で、交換後は...

修理完了 https://youtu.be/BHzNQjr4wGc

リレーの音は完全に消えました。ドアの開閉、ロックも作動し、エンジンも問題なく始動させることができました。長期的な試験はしておりませんが、これにてひとまずの解決を見たものとします。

購入したのは

部品代合計368円にての修理完了です。(金額は2022年1月時点) 今回頑張って同じような形のコンデンサーを探して交換したのですが、耐圧と容量が同じで、極性を間違えなければ通常形状の電解コンデンサーに置き換えた方が単価はもっと安くできると思います。まぁ数十円かとは思いますが...(苦笑)

最後になりましたが、この場をお借りしてですが貴重な情報を公開してくださった、BimmerForumsの5mall5nail5 氏に厚く感謝をしたいと思います。

なお修理品は当方にて予備品としますので、同様の不具合の方はお申し出ください。不具合品返送を条件にお譲りいたします。


やはりGMの不具合はコンデンサの劣化が原因だったようだ。いつも有用な情報をいただくmedama1goさんに感謝する。



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