2021年7月27日(火)

サンルーフガスケット交換 − けろよんさんより

今回は、E34乗りのけろよんさんより、サンルーフのガスケット交換のレポートをいただいたので紹介しよう。 台風シーズンの前に交換して雨漏りを予防しておきたいところだ。


このレポートは1994年式E34サンルーフガスケットを交換したときのメモである。現時点で雨漏り等はないが,ガスケットとルーフとの隙間が大きくなったような気がしたので,予防的に交換した。サンルーフ修理はmedama1goさんのレポートにもあるが,サンルーフ脱着の仕方がよく分からなかったので,コツを記録として残しておく。

1)準備

サンルーフの脱着にはT25のトルクスレンチが必要である。隙間が狭く若干距離が必要なので小型ラチェットハンドルにエクステンションをつけたビットを使った。

サンルーフ自体はさほど重くないが,脱着時は2人での作業が望ましい。交換した部品は以下の通りである。

    サンルーフ カバー ガスケット(54121944649)1本(11,448円)

2)サンルーフ取り外し

サンルーフ取り外しは室内から交換作業する。まず,サンルーフを半分まで開けて,サンルーフの内装パネルの固定クリップを外す。外し方は,サンルーフ開口部から内装パネルの隙間に指を突っ込んで探ると,写真1のようなクリップが2か所あるので,指でクリップを開いて内装パネルを奥に押すとクリップが外れる。


写真1 サンルーフ内装パネルの固定クリップ

ルーフパネルに写真2のような棒が生えていて,内装パネルは,これに引っかかっているだけである。そのまま,内装パネルは一番奥まで押し込んでおく。


写真2 サンルーフ側の内装パネル固定部

次に,サンルーフを一旦全閉してから,チルトアップする。サンルーフパネルは写真3の左右各3か所のトルクスボルトでレールに固定されている。写真の前方2個(赤○)はボルト取り外し後で,最後方のボルト(青○)は緩めるだけでよい。ボルトを外したらチルトアップをもとに戻し,ルーフパネルを取り外す。この時,内側からパネルを持ち上げる人と外側から取り外す人の2人で作業すると,ルーフを傷つける心配がなくてよいだろう。


写真3 サンルーフパネルのトルクスねじ(左右各3か所)

3)サンルーフガスケットの交換

サンルーフガスケット交換はパネルを裏返して作業する。ルーフ塗装面に傷がつかないように養生したフラットな床で作業するのがよいだろう。まず,パネルの左右のプラスチックの板を取り外す。写真4の2個のボルトを外すだけである。


写真4 サンルーフパネル内側(赤○のボルトを外す)

次に,古いガスケットを取り外す。ガスケットをつなぎ目(写真5)から上方に引っ張るだけである。


写真5 ガスケットのつなぎ目

ガスケットには前後があるので,元のつなぎ目の位置をマークしておくとよい。次に,新しいガスケットをはめ易くするために,パネルの全周にシリコングリスを薄く塗布し,元のつなぎ目の位置から,順にガスケットを押し込んでいく。この時,コーナー部分はガスケットを起こすようにして入れないとしっかりはまらない。全周をはめたら,高さが均一になっているかを表側から確認し,余分なガスケットを切断する。ガスケットにはワイヤーが入っているのでニッパーか鋭利なナイフがよいだろう。

4)サンルーフ取り付け

サンルーフ取り付けは取り外しの逆の手順である。パネルを仮止めしてから,高さがルーフと均一になるように調整する。調整後はサンルーフの内装パネルを引き出して,内装パネル固定クリップがパチンとはまる元の位置に戻せば完成である。
写真6,7は交換後のサンルーフコーナー部である。隙間もなくバッチリである。


写真6 交換後のサンルーフ(チルト)


写真7 交換後のサンルーフ(全閉)

 

所感

サンルーフに漏水があっても,サンルーフのドレンが詰まっていなければ,基本的に車室内への漏水はないはずである。ただ,新品のガスケットは弾力性があり,モケット状の表面が真っ黒で車が新しくなったようで気持ちいいのでヨシとする。

最後に,今回はmedama1goさんにご指導いただきながらの作業であった。ご指導に感謝します。


構造やコツがわかっていればなんてことない作業だろうが、それがわからないとなかなか難しいはずだ。末尾ではあるが、有用なメンテレポートを送っていただいた けろよんさんに感謝する。



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