2015年11月3日(火)

DD2号 クーラント交換 − 車検ごとに

DD2号はこの12月に車検を受けるので、その前にクーラントを交換することにした。もちろん、使うのはBMW純正のクーラントである。E34に乗っていたときは何度かクーラントを交換したことがあるのだが、E63は初めてだ。うまくできるかなぁ・・・?

まずは、写真1のように車の前側をジャッキアップしてウマをかける。車の下にもぐらないといけないので、必ずウマをかけよう。


写真1 ジャッキアップしてウマをかけたところ

車の下にもぐってみると、写真2のようなアンダーカバーが付いている。E34のDD号にはなかったのに・・・。


写真2 アンダーカバー

このアンダーカバーはプラスネジ10本で固定されているので、それを緩めると写真3のように外すことができる。


写真3 アンダーカバーを外したところ

準備ができたら古いクーラントを車両から抜こう。まず、エンジンが冷えていることを確認してから、写真4のようにエキスパンジョンタンクのキャップを外す。


写真4 エキスパンジョンタンクのキャップを外したところ

クーラントはそのまま下水に廃棄できないので、写真5のように車の前方少し右側の下にクーラントの受け皿を置く。


写真5 クーラントの受け皿

そして、ラジエターの右下にある赤いプラスチックのダイヤル状のドレインスクリューを手で左に回して緩める。写真6に示す赤矢印のヤツだ。


写真6 ドレインスクリュー

すると、写真7のようにドレインスクリューの下にあるドレインからクーラントが排出される。


写真7 クーラントを抜いているところ

クーラントが抜けるのに数分の時間がかかる。ほとんどクーラントが出なくなったら、写真8のようにエキスパンジョンタンクに息を吹き入れると、もう少しクーラントが出てくる(笑)。


写真8 エキスパンジョンタンクに息を吹き入れているところ

写真9に抜いたクーラントを示す。おおよそ、6リットル強ほど抜けた。本当なら、ここで電動サーモスタットに接続されているホースを外してさらにクーラントを抜かなければいけないが、面倒なのでそれは省略(笑)。


写真9 抜いたクーラント

このまま新しいクーラントを入れてもいいのだが、この際だから冷却系統を濯いでみよう。ドレインスクリューを閉めてから、写真10のようにエキスパンジョンタンクから水道水を入れる。2リットルのペットボトルを二つに切って使うと便利だ。


写真10 水道水を入れているところ

水道水は、写真11のようにエキスパンジョンタンクの口の下まで入れる。


写真11 水道水を入れたエキスパンジョンタンク

そして、写真12のようにエキスパンジョンタンクのキャップを閉める。


写真12 エキスパンジョンタンクのキャップを閉めたところ

その後、入れた水道水を冷却系統に循環させる。DD2号は電動ウォーターポンプと電動サーモスタットがあるらしいので、エンジンをかけなくてもクーラントを循環させることができる。以降の手順は、クーラントを循環させてエアを抜く手順である。

エンジンをかけずに電動ウォーターポンプを長時間使うとバッテリーに負荷がかかるため、バッテリーチャージャーを接続する。ただし、DDはバッテリーチャージャーなんていう文明の利器を持っていないので、写真13のように12VのACアダプターを接続した。まぁ、無いよりはマシだろう(笑)。


写真13 ACアダプターを接続したところ

ACアダプターからどれくらい電流が流れるかを調べるために、写真14のようにテスターも接続しておいた。


写真14 接続したテスター

次に、車に乗り込みエンジンをかけずにイグニッションをONにする。これは、ブレーキを踏まずにスタートボタンを2回押せばいい。そして、写真15のようにエアコンの温度設定を左右ともに最高温度にし、AUTOのボタンを押した後、風量を最小にする。


写真15 エアコンの設定

そして、写真16のようにアクセルペダルを10秒間以上床まで踏んで離す。もちろん、エンジンは始動させない。


写真16 アクセルペダルを踏んでいるところ

すると、電動ウォーターポンプが動作し自動エア抜きプロセスが始まる。これは12分ほどかかるので、その間は見守るしかない。ポンプの動作音とクーラントが流れる音を聞きながら待っておこう。電動ウォーターポンプが動作しはじめると、写真17のようにACアダプターから0.7A強の電流が流れた。まぁ微量だが、無いよりはいいだろう。


写真17 ACアダプターの電流

12分経ってエア抜きが終わったら、先ほどと同じ手順でクーラントを抜く、今回は写真18のようにバケツでクーラントを受けた。


写真18 クーラントを抜いているところ

水道水だけを入れたのだが、抜いたクーラントは写真19のようにまだ色が付いている。


写真19 抜いたクーラント(濯ぎ1回目)

同様にして計4回水道水を入れてエア抜きをし、冷却系統を濯いだ。写真20〜22に各濯ぎで抜いたクーラントを示す。


写真20 抜いたクーラント(濯ぎ2回目)


写真21 抜いたクーラント(濯ぎ3回目)


写真22 抜いたクーラント(濯ぎ4回目)

4回目ともなると、抜いたクーラントはほぼ透明だ。さて、十分に濯いだところで写真23のBMW純正クーラントを入れる。今回は1.5リットル×2本用意した。


写真23 BMW純正クーラント

写真24に示すように、このクーラントは水と1:1で混ぜて使うようだ。


写真24 使用方法

本来なら水と1:1で混ぜてからエキスパンジョンタンクに入れるのだが、面倒なので写真25のようにダイレクトに2本分注入!


写真25 クーラントを入れているところ

その後、写真26のように水道水をエキスパンジョンタンクの口の下側まで入れる。きっとエア抜きプロセスをしている間にいい具合に混ざるだろう(笑)。


写真26 水道水を入れているところ

そして、写真27のようにエキスパンジョンタンクのキャップを閉めて、再びエア抜きプロセスを実施する。


写真27 エキスパンジョンタンクのキャップを閉めたところ

12分のエア抜きプロセスが終わったら、エキスパンジョンタンクのキャップを開けて、写真28のようにクーラントが少し多めになるように水道水を足しておく。目安は写真28の赤矢印で示した目印がタンクの口から18mm上になるところだ(約250ml)。


写真28 クーラントの量

最後にエキスパンジョンタンクのキャップを閉めてアンダーカバーを元に戻せばクーラント交換終了だ。写真29にクーラント交換後のDD2号を示す。


写真29 クーラント交換後のDD2号

抜いたクーラントは写真29の矢印のように駐車場の片隅に置いて水分が完全に蒸発してから燃えるゴミに出すことにしよう。

アンダーカバーを外したりバッテリーチャージャーを接続したりしないといけないので多少面倒だが、エンジンをかけなくてもエア抜きができるので冷却系統が簡単に水道水で濯げるのがいい。交換するたびに濯いでみようかな(笑)。



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