2014年7月9日(水)

エアコン エキスパンションバルブの調整 − 北海道のおくさんより

北海道にお住いの「隊長」こと おくさんより、エアコンのエキスパンションバルブの調整のレポートをいただいたので紹介しよう。そういえば、以前にエキスパンションバルブの交換レポートをいただいたいたなぁ。


また久しぶりの投稿になります。北海道の おく です。そしてやっぱり投稿ネタは・・・エアコン・・・(笑)。  この件に関して、今までE34関係のどこのサイトでも見たことないネタかと?!

エキスパンションバルブとは、冷媒を霧状に噴霧する部分です。ここの絞り具合によって、ドバドバ流れて気化しづらかったり、流れなさすぎて詰まってみたり・・・、となかなかデリケートなところです。経年劣化や異物の混入などでも詰まったり開きすぎたりするようです。

4月の末に、冷えが悪かったエアコン。マニホールドゲージで冷媒の圧を計ると、アイドリング状態では低圧3キロ、高圧10キロ位を示していました。冷媒にはCOLD12を使用していますので、高圧が10キロと低いのは問題ないのですが、本来2キロ位になっててほしい低圧がちょっと高く、効きが悪い原因の一つだと思われたので、エキパンを交換したのです・・・。が、結局交換後も少しは低圧が下がった・・・、くらいでした。

その時、外したバルブを見ていると・・・、調整が可能っぽい構造になっていました。

真鍮のふた(?)のくぼみにラジオペンチかなんかを突っ込んでぐりぐりすれば、くるくると回ります。この真鍮のふたの奥には、ばねと金属球があり、締めれば締めるほど冷媒の通り道が狭くなるようです。

それでは、実際に調整してみましょう。事前にエキパン周りの内装やカバーを外しておきましょう。(外し方は、過去投稿記事エキパン交換 を参照ください)

エキパン調整だけなら右ハンドル車でもさほど苦にならない体勢で挑めます(笑)。

さて、それではゲージをつないでエンジンを始動した状態で、おもむろにダッシュボード下に潜り込み、エキパンの真鍮のふたを時計回りに1/4程度締めこみます。

すると、じわりと低圧側が下がり、高圧は上がりました! もう少し締めこむと、もう少し圧に変化が出ます。 ホントにエキパンって調節できるんだ!

で、調子に乗って締めこんでいくと、低圧がアイドリングで1.5キロを下回るくらいでエキパンやエバポレータが・・・氷結してきました(笑)。これらが凍りつきだすと冷媒の流路が詰まるだとか、エキパンが壊れるだとか、そんな話がネット上で書かれているので怖くなってすぐに緩めました(笑)。

締めたり緩めたり・・・。落ち着いたところは「アイドリングで低圧2キロ弱」ってところです。

アイドリングでこの状態でも、回転を上げると低圧がぐーっと1キロ強位にまで下がります。この時は凍結しないんだろうか?という疑問もありますが、それはたぶん大丈夫なんだろうというあいまいなままにしておきます(笑)。(きっと温度センサーが働いて、コンプレッサーを止めてくれるんでしょう)

【まとめ】

正常なエアコンでのガス圧は、少し回転を上げたところで、低圧1.5〜2.5キロ、高圧14〜16キロ(COLD12では10〜12キロ) という所ですが、アイドリング時に私の車では低圧が約3キロで、これを2キロ弱になるまで締めこんだところ、前より冷えるようになった・・・ようです。

なぜハッキリ冷えるようになったと言い切れないのかと言いますと、このエキパン調整をしている最中に足元から温風が出ていることに気づき、ヒーターバルブ不良発見→交換を同時に行ったため、結局エキパン調整がどれだけ効いたか不明なのです(笑)。

冷媒が抜けずに入っていてエキパン不良が疑われるときに、ガスを抜いてしまうのがもったいないとか、エキパン交換するのは大変だなぁとかいうときに、試しに締めこんでみるとか そういうのはアリなのではないでしょうか。但し、ちゃんとゲージを接続し、ガス圧を確認しながら作業しないとまずいでしょう。ガス圧とエキパンの凍結に気を付ければ、絶妙な冷え具合を実現できるかも・・・?


エキスパンションバルブが調整可能とは知らなかった。でも、どれぐらいに調整したらいいのかわからないので、ちょっと怖い感じもするなぁ。

末尾ではあるが、いつも面白いレポートをいただく「隊長」こと北海道のおくさんに感謝する。



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