2013年11月19日(火)

LKMの修理 − リレーの接点不良

先日、掲示板にkatsuさんから「E32の左フォグランプが点灯しない。左右のヒューズやバルブを入れ替えてみたが、それらは原因ではなかった。」との書き込みがあった。その後DDが予備で持っているLKMをkatsuさんへ送って交換したところ、左フォグランプが点灯するようになった。ということは、katsuさんのLKMに問題があったということだ。

kastuさんから送ってもらったLKMを写真1に示す。


写真1 katsuさんから送ってもらったLKM

これをDD号に取り付けてみると、確かに写真2のように左フォグランプが点灯しない。


写真2 左フォグランプが点灯しないDD号

これは、よくあるリレー部分のハンダクラックだろうか? しかし、LKMの基板のハンダ付け部分を見てみても、ハンダクラックが入っているようには見えない。原因はどこだろう? 左フォグ部分の回路図を見てみると、図1にようになっている。


図1 LKM内部の左フォグランプ部分の回路図

左フォグランプをON/OFFするリレーは、写真3の赤矢印のものである。


写真3 左フォグランプをON/OFFするリレー

これを横から見たところを写真4に示す。


写真4 リレーを横から見たところ

回路図をよく見ると、いくつかの矢印で示したところが怪しいことがわかる。ただし、このリレーは左フォグランプだけでなく、右フォグランプのON/OFFにも使われている。そのため、右フォグランプが点灯するのに、左フォグランプが点灯しないということは、上の赤矢印で示したLKMのコネクタ部分の接触不良の可能性はない。下の赤矢印で示したコネクタ部分に接触不良もなさそうだ。また、写真5に示すように、リレーを基板にハンダ付けしている緑矢印の部分のハンダクラックもないように見える。


写真5 図1の緑矢印で示した部分

ということは、図1の青矢印で示したリレーの接点不良の可能性が出てくる。そこで、写真6のように、リレーを外してチェックしてみることにした。


写真6 リレーを外したところ

リレーの左フォグランプの方の接点をテスターで測ってみると、ON時の抵抗が2kΩもある。やはり接触不良のようだ。そこで、写真7のように接点をヤスリで磨き、可動接点を調整してみたところ、接点部分の抵抗がなくなった。これで大丈夫だろう。


写真7 接点をヤスリで磨いているところ

リレーを基板にハンダ付けし、基板をケースに入れてDD号に取り付けたところ、写真8のように左フォグランプが点灯するようになった。やはり、リレーの接点不良が原因だったようだ。


写真8 両方のフォグランプが点灯するようになったDD号

以前まで、LKM不良の原因はハンダクラックだと思っていたが、リレー不良の可能性もあるようだ。一つ勉強になった。末尾ではあるが、このLKM修理の機会をいただいたkatsuさんに感謝する。



<<前の記事へ   次の記事へ>>

ご質問はddkunnejpgmail.comまで。

メンテナンス一覧へ