2010年12月5日(日)

E39 リアドアからの雨漏り修理 − ぷーたさんより

今回は、E39(2002年式 525i)にお乗りの ぷーたさんより、リアドアからの雨漏りの修理レポートをいただいたので紹介しよう。


E39の持病とも言うべき雨漏り。今年の梅雨時期に両後部座席のフロアが水浸しになったため、進入口を探し当て、ビニールで塞ぎ応急処置をしました(写真1)。

ドアを閉めるとビニールの下部がドアステップとの間に挟まり、進入した雨を外に流してくれます。雨漏りの進入はこのビニール1枚でシャットアウトできましたが、フロアカバーに浸み込んだ雨水は、なかなか炎天下でも乾きません。お陰でカビくさい臭いやら蒸発した湿気でガラスが曇るという有様。通勤前に毎朝フロアカバーのフロアマットの止めピンの穴からスポイドで水を吸い出し、青空駐車の中ひと夏をかけての乾燥となりました。


写真1

 

【雨漏り経路の推測】

窓枠のゴムが劣化すると窓ガラスと密着しないため(写真2)、そこから進入した雨水がインシュレーターを伝わり、ゴム系シーリング剤の粘着力が弱くなって剥がれた隙間(写真3、インシュレーター下部)からフロアに流れ込むのでしょう。


写真2


写真3

 

【ドアパネルの取り外し】

さて、いよいよドアパネルの外しです。(ドアパネルはまだ外してないことになっていますので、写真3は見なかったことにして下さい。)

これが手こずるようであればギブアップする覚悟で試みたものの、当HPの「E39 リア・ドアロックのメンテナンス − ミッチョさんより」をお手本にさせて頂いたお陰で意外や意外・・・簡単にできてしまいました。

開けてがっくり、ドアパネル内部の下部が腐りかかって軟らかくなっていました。


写真4

ドアパネルをマイナスドライバーでこねて外す時、バリバリ、パキパキという嫌な音がしたため、止め具の根元(写真5、赤丸で囲んだ箇所)を確認しながらその箇所にドライバーを当てるようにしました。特に腐りかけの合板は、ふにゃふにゃになっていますので要注意です。


写真5 止め具の位置

 

【インシュレーターの再接着】

最初はブチルゴムの両面テープで接着をトライしましたが、かなり強力な両面テープもザラザラしたインシュレーターの表面に対しては接着力が弱いため、その両面テープでの接着は断念。

元から塗ってある黒い接着剤、ゴム系のシーリング剤でしょうか? ホームセンターや東急ハンズで同様なものがないかと探しましたがありません。他の方法を考えながらその黒い接着剤をドライバーでつついているとネバネバして接着力が増すことが分かり、もう一度こねて(写真6、楕円の赤線内)とりあえずそれで再接着して様子を見ることにしました。

という訳で、インシュレーターは交換しないケチケチ修理を選択することにしました。


写真6

 

【ドアパネルのガタつき】

ドアパネルを外す時、引っ張って外すため、ドアパネル内側の合板が剥がれてしまいます。再組付けした時にガタつきが発生するので、写真7の矢印の各所に木工ボンドを注入して接着しました。組み付け後、内側から引っ張ってもガタつきはなくなっていました。


写真7

 

【2ヶ月経過の状況】

部品交換なしで、掛けたのは自分の労力のみというケチケチ修理から2ヶ月が経ちました。土砂降りの雨が降っていないことから結論を出すのは時期尚早だと思いますが、とりあえず雨漏りは解決できそうな気配です。

雨が降る度、ドアのフットライトを外しその穴から指を突っ込みドア内側の濡れを確認しましたが、雨の進入は全くありませんでした。

昨日、かなりの雨が降った後の確認でも進入は見受けられなかったので投稿に至りました。なお、インシュレーターの接着具合も確認しましたが、雨の進入がないので当然なことですが、しっかりくっ付いていました。


E34ではあまりドアの雨漏りの話を聞かないが、E39では良くある事例のようだ。雨漏りの気配がしたら、内張りが腐る前に対処した方がいいだろう。

末尾ではあるが、有用なレポートをいただいた ぷーたさんに感謝する。



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