2008年9月20日(土)

冷却ファンの静音化 − ともパパさんより

今回は、初登場のともパパさんより、面白いレポートをいただいたので紹介しよう。


DD様、皆様はじめまして。長野県在住のともパパと申します。いつも楽しく拝見させて頂いております。今回が初投稿ですが、冷却ファンの静音化に成功しましたので報告致します。

E34の冷却ファンは水温が上がると、馬力を半分くらい喰われてると思うほどけたたましい轟音を立てます。これはこれでカップリングクラッチがきちんと仕事をしている証拠なので問題無いのですが、不等ピッチファンに交換することで耳障りな音を低減することができます。

で、BMW用の不等ピッチファンを探し始めたのですが、7シリーズ等の高級グレードにも採用されておりません。国産車用も調べたのですが、BMW用カップリングクラッチと合いません。

強行手段に出ようとも思いましたが、回転バランスが崩れてウォーターポンプに負担をかけそうで躊躇。半ば諦めかけたのですが、横浜のポールポジションさんのページで「11枚ファンブレード」なるものをお手頃価格で発見しました。しかも不等ピッチ!!

本来はE28等の9枚羽ファン用のグレードアップパーツのようです。このファンを取り付けるには4穴固定のカップリングクラッチが必要になります。これも運良くオークションに出品されており、安価で入手できました。

ファンとファンシュラウドの脱着は方々で紹介されていますので割愛しますが、私はSSTを持ち合わせませんので12/14メガネレンチのロングとモンキーで逆ネジに注意しながら逝きます。

両者をファンを並べてみました。

E34の純正ファンの場合、ファンブレードが等間隔に並んでいるため、全てのブレードが空気を切り裂く音が同じ周波数になって、あの「ゥワ〜!!!!」という音になります。

一方、不等ピッチファンの場合はブレードを不等間隔に配置しているため、一定の周波数を発生させずに何色か混ざった音色になり、結果として騒音が低減します。

カップリングクラッチとファンブレードを4本のボルトで固定します。カップリングクラッチはアルミ製ですので、アルミの腐食を誘発するステンレスボルトは使用出来ません。

組み上がったファンを分解と逆の手順でエンジンに組み付けます。各部とのクリアランスがとれているか確認します。

実際に乗ってみたところ、ファンの轟音は著しく低下しました。かつての高周波成分が減少し、中音域、低音域にうまく分配された音色になっています。エアコンを使用しながら1000m級の山も登りましたが、水温も安定しており、この計画は成功であったと考えます。


こんなファンがあったとは! 価格もお手頃なので、ファンカップリングの交換を考えておられる方は、11枚羽のものにしてはどうだろう。

末尾ではあるが、面白いレポートをいただいた ともパパさんに感謝する。



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