2007年7月9日(月)

E46 ルームミラー下のLEDを光らせよう − SONYさんより

今回はE46にお乗りのSONYさんより面白いレポートをいただいたので紹介しよう。


はじめまして。1999年製のE46に乗っているSONYと申します。

車両購入時から気になっていたバックミラー下の赤いポッチにLEDが内蔵されていることがわかったのが、2004年の秋。それ以来、何とか点滅させてみたいという衝動が抑えきれずに3年、とうとう完成しました。

しかし、ここはE34乗りの聖地。同じ赤いポッチがあるとはいえ、あまりに失礼ではないかと思ったのですが、嬉しさにまけて投稿に踏み切ってしまいました。

思い起こせば、駐車時にイタズラ者から防衛するために、純正の高価なスイッチの箱を使用してこんなものを作り、取り付けたりしてました。

セキュリティの動画(620KB)

しかし、こんなものは所詮子供だまし。赤いポッチが光らなければ到底満足できませんでした。

かといって、純正のセキュリティユニット取り付けは、夢のまた夢。高価なセキュティ装置などなくてもいいのです。ただLEDが光さえすれば!!

ある日、バックミラーを掃除していると、後ろ側のカバーがパカッと外れるではありませんか。中を見るとなにやらいわくありげなコネクターが・・・。

とうとう発見したのでした。

では、点滅までの道のりを紹介します。

先ほどのカバーを外します。

コネクターを引き出します。

10Pのコネクター(車両側)

中に入れるピンを買ってきます。デーラーにもありそうですが、パソコンショップで同じような物を探してきました。

ピンに線をつけてコネクターの9番に入れます。9番に既にピンが入っていれば、ゼネラルモジュールまでは配線されているとのことです(デーラー談)。

ルームランプを外します。

元の配線と同じように通してきます。

ロック、アンロックに連動させる回路です。

回路の説明

バックミラーの中は図の左側のようになっているのではないかと想像されます。プラス側がバッテリーに接続されていますので、LEDからの線をアースに落とすと回路が出来上がり点灯します。LEDからの線をアースすれば点灯します。

希望する動作

  1. 車両をロックすると2個のLEDが点滅を始める。
  2. 車両をアンロックすると2個のLEDの点滅が止まる。
  3. 車内のドアーロックでは動作しないこと。
  4. 点滅動作は、約1秒に1回(1Hz)程度とする。(自己点滅LEDは1.5Hz)
  5. 光っている時間を短く、消えている時間を長くしてバッテリーの負担を軽くする。

製作の条件

  1. バックミラーからのLED点灯ラインはどこまで引っ張るか。
    ルームランプのところで処理する。(コンソールボックスまで引っ張れば、いかようにもなりますが、天井の内装にきている線をそこまで綺麗に持っていくには、かなりの労力を要しそうなのでやめます。)
  2. ルームランプの廻りには回路を入れる余裕があるか。
    かなりの隙間がありますので、多少の回路は納まりそうです。
  3. 車両のロック、アンロック信号は来ているか。
    当然ながら来ていませんが、アンロックに関してはルームランプ用の電気が来ますから問題なし、残るはロック信号ですが、逆転の発想で、ルームランプ用の電源が無くなればロックと考えることにしました。
  4. 常時電源は来ているか。
    さて、これが一番問題です、常時電源が無ければ回路が働きませんから。調べると、ルームランプに来ている線はどれもがロックすると電源が落ちてしまう仕様になっています。 最初は12Vがあっても15分程すると無くなってしまうのです。バッテリーを保護するためタイマーで管理されているようです。

常時電源が来ていないので、シンプルに自己点滅するLEDを直列に入れました。こうすれば自己点滅LEDのON/OFFに合わせて2個のLEDが点滅します。

自己点滅LEDは規格以上の電圧(5V)をかけると壊れますので、必ずツェナーダイオードを入れて保護してください。(ツェナーが入手できないときは抵抗を入れるわけですが、消灯時には12Vがかかってしまうので寿命が短いかも)

簡単に光らせることが出来ましたが、アンロック時や運転中に点滅しては目障りですので車両の
ロック時にのみ動作させるようにしましょう。

電圧が無くなるとONになるスイッチの代表格はリレーですが、LEDに流す電流が微弱なのでここではPNPタイプのトランジスタを使用してみました。

掛かった費用は、全部で500円で収まりました。気になるバッテリーへの負担ですが、明るく光ったときの電流は約350μAで最低は約120μAでした。平均すると250μA程度なので、まったく問題ないでしょう。

では、続きです。

穴あき基板を小さくきって両面テープでルームランプコネクターに貼り付けます。ハンダする面を上にすると工作しやすいです。

ロック時の点滅する様子

注意:回路はズブの素人が考えたものです。万が一製作の際は自己責任でお願いいたします。


非常にシンプルな回路でありながら、ちゃんと点滅動作する。「これぞD.I.Y.の見本」のようなレポートだ。常時電源が来ていないところを自己点滅LEDで解決するあたりは「さすが!」と言えよう。レポート自体はE46のものだが、別の車両にも応用できるだろう。

末尾ではあるが、とても面白いレポートをいただいたSONYさんに感謝する。



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