2005年7月3日(日)

フロアジャッキの修理 − siegrさんより

今回は車のメンテネタではなく、工具のメンテナンスレポートだ。siegrさんよりフロアジャッキの修理レポートをいただいたので紹介しよう。


あっち〜ですね(^_^;) 皆さんいかがお過ごしでしょうか? siegrです。今回はやむにやまれず行ったフロアジャッキの機能回復をリポート させていただきます(いいかげん新しいの買えよ・・・ボソ(-o-;))

はじめに

普段何かと酷使されているまさに文字通り縁の下の力持ちのジャッキですが、それなりに疲れもあるようで、先日ついに音を上げてしまいました。症状としては上昇ストロークの途中でレバーの手応えがなくなって仕事をしなくなるという ものでして・・・。その場は手持ちのパンタジャッキでしのぎましたが、さてどうしたものか?(-.-;)

とりあえずバラシます。自分のジャッキはすでに10年使用しているヴェテランで、以前から操作ピストン根元からのOIL漏れがありました。さすがにOILの容量が足りなくなったようでレバーの手応えも怪しかったのですが、一線を越えてしまったようです。(*´Д`)=з

「ピストン」といってもただのピン状のものですが、これを抜いて・・・

OILタンクのプラグも抜いて・・・

残留のOILを抜いて・・・

リリーフバルブでしょうか、ここも抜いて・・・

中身も取り出してOILをできるだけ排出します。真っ黒ですね〜(^_^;)

漏れを起こしていた当該のOリングを外します。かなり硬化してましたので、OIL漏れもやむなしというところでしょうか(・_・;)

このOリングを交換します。手に入るもので最も近いサイズのものを使いました。要は漏れなければイイかと思います。 オイオイ(^o^;)

時計ドライバーなどでしっかり入れて修復します。

新しいOILを注油します。指定ではSAEの10Wとのことですが、手持ちのOILで一番柔らかいもの・・・15W程度でしょうか・・・。ある程度、さらっとしたOILであれば使えると思います。

ただ、注入する量は結構シビアなようで、入れすぎるとOILの移動にムラが発生してレバーの手応えが抜ける感じになります。少ないとストロークでいっぱいまで上昇してくれません。この辺はそれぞれの個体で違うようですので、ご自分のジャッキを作動させながらベストなOIL量を探してください。

OILタンクのプラグも付けた状態と外した状態で動作に違いがあります(自分のだけかも知れませんが・・・エアブリードの加減かな〜?)。

外したバルブなどを点検して元に戻して組み上げます。

まず、無負荷で全ストロークしっかり動くか確認して、実際にクルマを上げてみて ください。上げた状態で最低10分程度は保持できるようでないと危険です。

ジャッキとしての機能確認は納得のいくまで行ってください。

ジャッキの個体によって壊れ方も違います。バラシながら部品をチェックして、修理可能かどうか十分に確認してください。

例によって作業は自己責任でおねがいします。私のジャッキはOIL交換の効果もあってかなりしっかりした機能を取り戻しました(^^)。もともと1,980円で購入したものなので、「直れば儲けもの・・・」的な作業です。安全性を最優先にご判断のほどを。


1,980円のジャッキも、ここまで使ってもらえば本望だろう(笑)。ただし、siegrさんが書いておられるように、ジャッキは作業者の安全にかかわる工具であるため、修理後には十分に機能確認をしなければならない。

末尾ではあるが、あまり見ることのできないレポートをお送りいただいたsiegrさんに感謝する。



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