2005年2月20日(日)

ATの分解写真 − take-Mのtakeさんより

いつもお世話になっているtake-Mのtakeさんより、ATの分解写真が届いたので紹介しよう。


まず、このオートマは当店の新人が乗ることになったE34/525i 1991年式の
5HP−18(A5S310Z)というZF製のオートマです。

車両を登録したのですが、オートマのスベリが発生したので本来ならオートマ交換の道を辿るのですがダメ元でオートマオイルを交換しました。

一時的に(15分程度)は直ったのですが、案の定再発、挙句の果てにはトドメをさしてしまいました。オートマ内部からガラガラと音が出はじめ結局オートマ交換の決断を下しました。

故障が出ているオートマのATF交換はこのような結果になる事が多々ありますので注意が必要です。

本来ならここでオートマを載せ替えて終わりですが、それでは面白くありません。そこで新人の勉強とオートマ内部のどの部分がどのように壊れているかを解明する為に分解しました。

結局、壊れていたのはブレーキ(クラッチ)DGで内部がバラバラになっていました。この部分はこれ以上分解できないのでバラバラの画像はありません。このミッションはBMW Japanに返送しないといけないので壊してまで中を見るのはやめました。

オイルまみれの作業をしながらの撮影ですので手ぶれピンボケあります。御了承くださいませ。


AT本体 (オイルパンを外してバルブボディも外したオートマ本体です。隙間からクラッチ類が見えています)


オイルポンプBAE (オイルポンプとAクラッチとEクラッチです。左端の茶色い板はブレーキバンドです)


バルブボディ1 (バルブボディASSYです。右側半分は油路のスラッジの状態を見る為に分解してあります)


バルブボディ2 (油路の状態を見る為に分解したバルブボディの内部です。スラッジは殆ど見当たりませんでした)


プラネタリーギヤ (プラネタリーギアです。中にギアが入っています)


ブレーキDG1 (これが犯人のDGです。振ると中でガシャガシャ音がします)


ブレーキDG2 (これも犯人です。茶色い部分がクラッチディスクです。他が大丈夫でもこのクラッチディスクが磨耗すると寿命です)


ブレーキDG3 (これはミッションケース内部で犯人を確保した所です。ベルハウジング側から順番に外します。)


ATを分解したところって、あまり見る機会がないだろう。とても面白い写真をいただいたtake-Mのtakeさんに感謝する。



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