2004年12月3日(金)

イカリング製作その4 − フレームに取り付けよう

さぁ、とりあえずイカリングらしきもの(?)ができたので、フレームに取り付けてみよう。用意するのは、写真1のフレーム(サポートフレーム)とイカリングを入れたハイビーム&ロービームである。


写真1 フレームとハイ・ロービーム

ハイ・ロービームをフレームに取り付けるには、写真2のようなグロメット(ジョイントブッシュ、P/N: 6312 1378 369)を使う。これは12個必要だ。普通、これはハイ・ロービームの脱着の際に使い捨てにする部品である。すなわち、ハイ・ロービームをフレームから外すときに、ニッパー等で割ってしまうのだ。だが、中古のフレーム付きヘッドライトセットを手に入れた人は、CRC-556を片手に根気よく作業すれば外すこともできるらしい。DDは「技術無し」「根気無し」「やる気無し」の三拍子そろっているので(笑)、外すのは諦めて新品を用意した。


写真2 グロメット(ジョイントブッシュ)

まずは、写真3、4のように、ハイ・ロービームの足(?)にブッシュをはめ込む。


写真3 ハイビームにブッシュをはめたところ


写真4 ロービームにブッシュをはめたところ

一部を拡大したところを写真5に示す。


写真5 ロービームにブッシュをはめたところ

次に、写真6のように、フレームの固定部分の金属先端にCRC-556を塗布する。これは次のはめ込み作業の容易化と固着防止のためである。


写真6 CRC-556を塗布しているところ

そして、写真7のようにハイ・ロービームをここにはめ込む。はめ込むには結構力が必要だが、あまり無理をすると、フレームや光軸調整モーターの固定プラスチックが折れてしまうので、無理な力がかからないようにする。


写真7 ロービームをフレームにはめ込んでいるところ

特に、光軸調整モーターの固定プラスチックは割れやすい。DDが手に入れた中古のヘッドライトセットは初めから割れていた。このプラスチック部品は、年式によって、黒いものと薄灰色のものの2種類あるので、ディーラーで注文するときには、どちらかを指定しないといけない。ただ、ETKでも部品番号がわからないので、ディーラーに直接聞いた方がいいだろう。

さて、これで写真8のようにハイ・ロービームがフレームに固定されたことになる。


写真8 ハイ・ロービームをフレームに固定したところ

ここまでできれば、あと一息である。

ここでロービームのリフレクターも清掃しておこう。ロービームのリフレクタは写真9のように、意外と汚れている。レンズが曇っているのがわかるだろうか。


写真9 リフレクター

リフレクターのネジを4本外すと、写真10のように上部と下部が分離できる。


写真10 分離したリフレクター

このそれぞれを写真11のようにアルコールで丁寧に拭く。


写真11 アルコールで清掃しているところ

反射板は、力を入れて磨くと剥げてくるので、表面のホコリを落とす程度にそっと拭く。レンズも磨いておこう。こうして綺麗になったリフレクターを写真12に示す。


写真12 綺麗になったリフレクター

レンズの透明度が違うのがわかるだろう。

ちなみに、リフレクターには写真13のように、筐体が白いタイプと黒いタイプがあるようだ。


写真13 リスレクターの筐体色の違い

今回はスモークタイプレンズにしたので、もちろん黒いタイプを使う(筐体の色は関係ないので、単に気分的なものである)。

ここまでできれば、残るは配線処理だ。

まず、写真14のように、CCFL管の配線を付属のコネクタに入れる。配線に付いている金具に方向があるので、注意が必要だ(CCFL管自体は交流駆動なので極性がなく、コネクタのどちらに入れてもいい)。


写真14 配線をコネクタに入れているところ

そして、写真15のように、そのコネクタをコンバータに接続する。


写真15 コネクタをコンバータに接続したところ

写真15のように、1つのコンバータで2つのCCFL管を駆動することができるので、左右それぞれに一つずつのコンバータがあることになる。

このコンバータは、写真16のように200mmのインシュロック(結束バンド)でフレームのハイビームとロービームの間に固定する。


写真16 コンバータを固定しているところ

コンバータは防水処理がされているようだが、コネクタは防水処理がされていない。そこで、写真17のようにコネクタに厚い目のビニールを巻いて防水処理をする。


写真17 コネクタにビニールを巻いたところ

ビニールの端はビニールテープで固定した。そして、写真18のように、この両端を小さなインシュロックで締め付ける。


写真18 インシュロックで端を締め付けたところ

あまった配線は、写真19のように束ねてインシュロックでコンパクトに纏める。


写真19 余った配線を束ねたところ

この防水処理を左右のハイビーム・ロービームとも行う。

一方、コンバータの電源は、ポジションランプの電源から取るので、ポジションランプのコネクタに接続できる形にしておいた方がいい。こうしておけば、あとで純正のハイ・ロービームに戻すのも簡単である。そこで、ポジションランプのソケットを写真20のように切断して、そのコネクタ部分だけを使う。


写真20 ソケットを切断しているところ

金鋸で周囲をぐるっと切断すると、写真21のように中身が抜けるはずである。


写真21 中身を抜いたソケット

これをニッパーで写真22のように短く加工する。


写真22 ニッパーで短く加工したところ

そして、写真23のように、このコネクタにコンバータの電源をハンダ付けする。


写真23 コンバータの電源をハンダ付けしたところ

ちなみに、コネクタの角のある方をコンバータのマイナス側(黒線)に接続する。一方、コネクタの角のない方はコンバータのプラス側(黒/白線)に接続する。コンバータの電源には極性があるのだ。

そして、写真24のようにシリコンシーラントで絶縁防水処理をする。


写真24 シリコンシーラントによる絶縁防水処理

シリコンシーラントって、どうしてもうまく塗れない。DDが不器用だからだろうか?(苦笑)

これで、ロービーム・ハイビームともフレームに取り付けられたことになる。あとは、これを車体に取り付ければ完成である。

 

さて、気になるイカリング点灯の様子だが・・・。車体に取り付ける前にコンバータに12Vの電源を繋いで点灯テストをしてみた。ちなみに、両方のイカリングを点灯させたときの消費電流は1.3A程度(約16W)である。

写真25に「室内照明あり・カメラフラッシュ無し」 の条件で撮影したものを示す。


写真25 室内照明あり・カメラフラッシュ無し

う〜ん、十分明るいぞ・・・。

写真26に「室内照明あり・カメラフラッシュあり」の条件で撮影したものを示す。


写真26 室内照明あり・カメラフラッシュあり

フラッシュを焚いても、十分見える・・・。さすがは、CCFL管だ。妙に明るい。

最後に、写真27に「室内照明無し・カメラフラッシュ無し」の条件で撮影したものを示す。いわゆる夜間の点灯時の状態である。


写真27 室内照明無し・カメラフラッシュ無し

あ、明るすぎる・・・。こんなのをポジションランプとして点けていいのだろうか!?

まぁ、何はともあれ、あとはこれを車体に取り付けるだけである。その様子は「イカリング製作その5 − 車体に取り付けて完成!」で紹介する。



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