2004年10月2日(土)

LKMの改造 − DIP BEAM警告対策

岩野師匠からいただいたレポート「LKMの解析(DIP BEAM警告回避!) − 岩野師匠より」を紹介して以来、いろんな方から成功報告が寄せられている。

「それじゃぁ、DDもやってみるか」と思ったのだが、幸か不幸か、DD号はロービームをHIDに交換しても「DIP BEAM」警告が出ていない。

そんなとき、@KANSAIのオフ会に参加したのだが、カモ困っている人が何人かいた。困っている人がいたら助けないといけない(笑)。そんなわけで、オフ会中にLKMを改造することになった。

ちなみに、「LKMってどこにあるの?」という人のために、その場所を示しておこう。ボンネットを開けると、写真1の矢印のところに黒い箱がある。これはヒューズボックスである。


写真1 ヒューズボックスの位置

そのヒューズボックスの蓋を開けたところを写真2に示す。写真2の赤矢印のものがLKMである。


写真2 LKMの位置

LKMは、上に引き抜くと外れるはずであるが、結構コネクタが硬い。前後左右に少し揺するようにすると抜きやすい。

 

61.35−1379372の場合

まずは、岩野師匠も「一番簡単」とおっしゃっていた基本の61.35−1379372である。外見を写真3に示す。


写真3 61.35−1379372の外見

これを逆さまにして、写真4のようにマイナスドライバーで蓋を開けて基板を外す。開けにくいので、蓋を割らないように根気よく作業する。


写真4 LKMの蓋を開けているところ

取り出した基板は写真5の通りである。


写真5 取り出した基板

赤矢印のところが、目標のICの4021である。

この1番ピンに接続されているパターンをカットして、1番ピンと8番ピンを接続すればよい。

今回はパターンをカットする代わりに、写真6のように1番ピンに接続されているジャンパー線をカットした。


写真6 ジャンパー線をカットしているところ

そして、基板の裏側で1番ピンと8番ピンを接続する。ハンダ付けの前には、写真7のように、小さなマイナスドライバー等で基板に塗ってあるフラックスをこすり落としておく。


写真7 フラックスをこすり落としているところ

その後、1番ピンと8番ピンを接続したところを写真8に示す。少し見にくいかな?


写真8 1番ピンと8番ピンを接続したところ

後は、蓋をしてLKMを元に戻せば改造完了だ。楽勝である。

 

61.35−8356017の場合

では、ちょっと上級編の61.35−8356017の改造例を示そう。こいつは写真9のように、上記のLKMとパッケージングが異なる。


写真9 61.35−8356017の外見

このLKMの基板を取り出すために、写真10のように蓋を開ける。


写真10 LKMの蓋を開けているところ

中の基板を見てみると、写真11の赤矢印のように4021が表面実装チップになっている。


写真11 表面実装チップの4021

あう・・・、ハンダ付けしにく〜い! とりあえず、1番ピンのパターンを切断して、写真12のように1番ピンと8番ピンに接続しているところをなんとかジャンパ線で接続した。


写真12 ジャンパ線

このままでは、ハンダ付けの面積が狭くて振動に弱そうなので、岩野師匠のようにシリコンや接着剤で固定した方がいいだろう。

後は、蓋をしてLKMを元に戻せば改造完了だ。辛勝である。

 

有用な情報を無償で提供していただいた岩野師匠に感謝するとともに、LKM改造の機会を与えていただいたぼんびーさん、といさん、NENAさんに感謝する。



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