2003年9月6日(土)

リアウィング装着 − D.I.Y.塗装は難しい

以前に、AC Schnitzerのリアウィングを手に入れたことを報告したが、いつまでも手元にころがしておくわけにはいかないので、そろそろ車体に取り付けようと考えた。しかし、手に入れたリアウィングはシルバーに塗装されていたので、DDの車に取り付けるためには、色を塗り直さなければいけない。

業者に塗装をお願いするか自分で塗装するか迷ったが、ドアミラーカバーの塗装で味をしめたDDは、無謀にも自分でリアウィングを塗装しようと考えた。本当に無謀である(笑)。

まずは、シルバーの塗装を剥がさなくてはいけない。これは、180番の耐水サンドペーパーでひたすら塗装面を削るのみである。この作業には数時間もかかった(苦笑)。あぁ、肩が痛い・・・。

塗装がすべて剥がれて黒い下地が出たら、この表面を320番の耐水サンドペーパーで平らにする。さらに、600番の耐水サンドペーパーを使って、粗いサンドペーパーでついた傷を消していく。これらの下地処理が塗装後の表面の平らさに大きく影響する(らしい)。なお、塗料剥がしと下地処理で、延べ10時間ほどかかっただろうか・・・・。

さて、ここまでできたら次は楽しい(?)塗装である。リアウィングには表裏があるため、写真1のように凧糸でつり下げて塗装することにする。


写真1 つり下げたリアウィング

写真2のように、リアウィング固定用のネジ穴に長さ40mmのネジを取り付け、これに凧糸を取り付けている。


写真2 リアウィングのネジに取り付けた凧糸

塗装の前に、リアウィング表面を中性洗剤でよく洗い油分を完全に取りさる(脱脂する)。そして、「プラスチックプライマー」→「車体色」→「クリア」の順で塗っていく。使った塗料類を写真3に示す。


写真3 使用した塗料類

左から順に、プラスチックプライマー、ウレタンクリア、車体色のスプレーである。車体色のスプレーには、写真4のように、オリエントブルーに比較的近い色のトヨタ用T-87「ダークブルーマイカ」を使った。お店の色見本で見ただけなので少し不安はあるが、少なくとも前回の「ドアミラーカバー破損 − D.I.Y.塗装」で塗った色よりは、車体色に近いであろう。


写真4 使用した車体色のスプレー

また、クリアには、写真5のようにアクリル塗料より厚みがあって美しく仕上がる2液型ウレタンクリアを使った。


写真5 2液型ウレタンクリアスプレー

これらの塗料類を使ってリアウィングを塗装するわけである。まずは、塗料の接着性を良くするためのプラスチックプライマー薄くスプレーする。プライマーをスプレーしたところを写真6に示す。


写真6 プライマーをスプレーしたところ

その後、1時間ほど乾燥させてから、車体色を薄く何度かに分けてスプレーする。スプレー間隔は5〜10分ぐらいだろうか。車体色を塗装したところを写真7に示す。


写真7 車体色を塗装したところ

そして、この状態で2日程度乾燥させる。塗料が完全に乾燥したら、次はウレタンクリアを塗装する。DDはここで大きな失敗をしてしまった。クリアを塗装するときに厚く塗りすぎて、写真8のように白く濁ってしまったのだ(泣)。


写真8 白く濁ったクリア塗装(少し見にくいが、左側が濁っている)

乾燥させてからサンドペーパーで削ってみたが、白く濁った部分だけを削り取るのは無理であった。仕方がなく、リアウィングの表の面の塗装をやり直すことにする(泣)。すなわち、一旦、表の面の塗装を剥がさなければならない(号泣)。塗り直しの手順は基本的に上記と同じなので省略するが、最後のクリア塗装の段階では、厚く塗るのをやめて薄く何度もスプレーした。今度は完璧である。

ウレタンクリアを塗装した後に2日間ほど乾燥(硬化)させてから、表面の磨き作業を行う。この作業で使ったのは、耐水サンドペーパーと写真9のような「コンパウンドシート」と「鏡面コンパウンド」である。


写真9 コンパウンドシートと耐水サンドペーパー

ウレタンクリアを塗装したリアウィングの表面は、ミカンのような肌になっている(塗装のうまい人なら、この時点で既に鏡面であるが・・・)。

まずは、1000番の耐水サンドペーパーでクリア塗装表面の凹凸を削る。このとき、削りすぎてクリア層を剥がさないように注意してゆっくりと丁寧に水研ぎする。凸凹が大方なくなったら、次に、1500番の耐水サンドペーパーで凸凹の削り残しがないように丁寧に確認しながら削る。そして、2000番の耐水サンドペーパーで表面がツルツルになるように磨いていく。

ここまで磨けば、最後にコンパウンドで艶出しをする。まず写真10のように「コンパウンドシート」を使って、丁寧にリアウィング表面を水研ぎする。このコンパウンドシートは使いやすくてお勧めである。


写真10 コンパウンドシートで磨いているところ

コンパウンドシートで磨くとき、あまり手を抜かず丁寧に磨いておくと、次のコンパウンド処理が楽である。この段階では、リアウィング表面は、写真11のようにまだ少し白く濁ったようになっている。


写真11 コンパウンド前のリアウィング

最後に「鏡面コンパウンド」を柔らかい布に取ってリアウィングの表面を磨く。ひたすら磨く。さらに磨く。・・・(以下、繰り返し)・・・

すると、写真11のように美しい艶が出てくる。


写真12 コンパウンド後のリアウィング

コンパウンドで磨いた後は、明らかに艶が出ているのがわかるであろうか。写真13は、右半分をコンパウンドで磨いたところである。


写真13 右半分はコンパウンドで磨いたもの

このようにして、コンパウンドでリアウィングの表面をすべて磨けば完成である。コンパウンドでひたすら磨いたリアウィングを写真14に示す。


写真14 コンパウンドで艶出ししたリアウィング

ここまでできあがれば完成は近い。次は、リアウィングを車体に取り付けるときの接面となる部分に厚さ1mmのゴムシートを貼り付ける。ここでは、写真15のように、トレーシングペーパーでリアウィングと車体との接面形状を型取ったもの、ゴムシート、G17ボンドを用意する。


写真15 トレーシングペーパー、ゴムシート、ボンド

接面形状を型取ったトレーシングペーパーをゴムシートに貼り付けて、写真16のように型どおりに切り取る。


写真16 型どおりに切り取ったゴムシート

これを写真17のようにG17ボンドでリアウィングに貼り付ける。


写真17 リアウィングに貼り付けたゴムシート

これでリアウィング部分は完成である。後はこれを車体に取り付けるだけだ。

取り付けは、トランクの左右両端に2個ずつの穴を空け、写真18のようにリアウィングをM5×25mmのステンレス皿ネジで固定する。穴は正確に位置を測って空けなくてはならない。車体に電気ドリルで穴を空けるため、ちょっと勇気が必要だ(笑)。


写真18 リアウィングをトランクに固定したところ

これで遂に完成である。リアウィングを取り付けたところを写真19に示す。なかなかいい感じだ(自画自賛)。


写真19 リアウィングを取り付けたところ

心配していた色の違いも、「よく見ると違うのがわかる」という程度で、許せる範囲である。少なくとも、「ドアミラーカバー破損 − D.I.Y.塗装」で塗った色よりは、明らかに車体色に近い。また、クリア塗装にウレタンクリアを使ったため、艶も十分である。ただし、リアウィング裏面の一部には、少しクリア塗装に失敗したところもある(苦笑)。

今回のリアウィング塗装&取り付けでは、素人のDDにとって塗装が難しく、費用も時間がかかってしまった。しかも、業者が塗ったような塗装からはほど遠い。しかし、自分で塗装するのもなかなか面白いモノであった。時間のある人は塗装にチャレンジしてみるのもいいだろう。

なお、トランクにリアウィングを取り付けたら、トランクが重くなって開けにくくなってしまった。リアウィング付きトランク用のダンパーは既に購入しているので、近いうちに交換しよう。

 

今回の費用

項目 費用 備考
リアウィング 7,468円 Yahoo! オークションで購入。送料込み。
AC Schnitzerリアウィング(本物)
サンドペーパー  808円 180番、320番、600番、1000番、1500番、2000番など
マスキング用テープ 105円 塗り直しのため
車体色塗料 2,478円 ホルツ カーペイント MH12087 T-87×2本
ウレタンクリア塗料 7,812円 ホルツ ウレタンクリアコート MH11603×3本
M5×40ネジセット 63円 塗装時に使用(ユニクロ)
M5×25皿ネジセット 126円 車体取り付け時に使用
ゴムシート 186円 厚さ1mm、幅50mm、長さ1mのもの
車体取り付け時に使用
コンパウンドシート 523円 ソフト99コンパウンドシート

合計

19,569円 すべて消費税込み

リアウィングは安く手に入れたのだが、塗装に失敗したため意外と費用がかかってしまった・・・。



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