2020年5月10日(日)

天井の貼り替え他 − 北海道のおくさんより

今回は札幌のおく隊長より、E34の天井貼り替え他のレポートをいただいたので紹介しよう。 


DD様、並びにサイトをご覧の皆様、ご無沙汰しております。北海道の おく です。

このコロナ禍の最中、ゴールデンウィークにどこにも行かず何をしようかと思案していたところ・・・。昨年発生した3度目の天井落下のために貼り替え用の布やらスプレーボンドやらを購入したのにもかかわらず、作業せずに一年放置していたことを思い出しました・・・。

去る5月2日、いそいそと作業開始です。天井の入替に関してはすでに3度目・・・。慣れたものですが、貼替は初めての作業ですので・・・。siegrさんのレポート などを熟読し、手順やポイントなどをイメージトレーニングしていざ作業を開始しました。

手順などは前述のレポートなどにとても詳細に記載されていますので、これから私が実際に貼替作業を行った際に思ったことや、失敗した部分などに絞ってレポートしたいと思います。

見るも無残に垂れ下がった天井。すでに中古交換2度目のものですが、やはり年数がたつとスポンジ材の加水分解が進んでこうなるようです。一年ほど、虫ピン何本もぶっ刺して辛抱してきた跡がしのばれます(笑

運転席を倒し、助手席を起こし、首尾よく天井材を摘出している様子です。もう何も参考にしなくとも、ここまでは簡単・・・(嬉しくない

ネットでよく見る画だ! 古い布地を引っ張ると、実に気持ちよくびゅーって剥がれます。

大き目のナイロンブラシで多少力を入れながらこすると、面白いように腐ったスポンジが剥がれていきます。重労働との記載が多い中、これは私的には結構面白い作業でした。やればやるだけ綺麗になっていくのはやっていて楽しいものでした。ポイントとしては、グリップやサンバイザーのくぼみ部分は少し丁寧に、充分にスポンジをこすり取る必要があります。

はがした布とスポンジを、養生に敷いていたビニールごと巻き込んで捨ててしまいます。ここまでの作業で発生したべたべたのスポンジの屑をいかにきれいに掃除するか(次以降の作業にくっつけたりという影響を与えないか)が第一の鍵かと思います。靴の裏に引っ付いたカスも入念にふき取ります。

スポンジ屑をはがし終えた天井下地。アセトンでスポンジ屑とべたべたを完全に取ってしまいます。この後もまたしっかり掃き掃除をして、作業場からスポンジ屑を完全に排除します。そして下地にスプレーボンドの捨て吹きを。

水色に見えるのが新しい天井布地の裏面。じつは車体から天井を外す前に、あらかじめ布地裏面にボンドスプレーを捨て吹きしていました。早く乾かしておいたほうがいいかと思ったのですが・・・。

広大なスペースがあれば別ですが、このような車一台分程度のスペースでは、腐ったスポンジをはがす作業の際に新しい天井布地にべたべたをつけてしまわないか、ものすごく気を使いました・・・。天井下地のべたべたはがし、脱脂、作業場所の清掃がすっかり終わってから新しい布地を開封し、捨て吹きに手を付けたほうが賢明でした。

また、写真に写っているビニール養生ですが、ホームセンターの塗料コーナーなどに売っているロール状の養生フィルムです。これが多少の風にもヒラヒラ舞ったりしてどうにも具合が悪い・・・。そこでひらめいたのですが、スプレーボンドを床にちょいと吹いてやれば
ペッたりフィルムがくっついてとても良い具合でした。フィルム四隅を床に貼ってしまえば風が吹いてもまったく捲れません! 車庫での作業時にはおすすめです。(はがす時がちょっと難儀して・・・スクレーパーでこそぎ取りましたが)

天井布地の貼り進め方も、いろいろ考えたのですが、自分は・・・

天井全体を前後半分に分けて、まず後ろ側から貼る。後ろ半分を左右に分けて、片側ずつ天井中央側から左右端へ向かい貼る・・・。後ろ半分を貼り終えたのち、前側を貼る という手順にしました。

写真は後ろ半分の左側を貼り終えたところです。(この時、天井中央の段差から前側にはボンドを吹いていないのでくっついていない)

後ろ側を左右とも貼り終え、ボンドをつけていない前側をまくったところ。段差やくぼみ部分へのボンド吹き、貼り込みが重要なので、比較的フラットな後ろ側にケリをつけておき、いよいよ天井中央の段差から前を攻めるという訳です。

なんだかんだ貼り終えたところ。スプレーボンドの吹き加減などよくわからないまま進めましたが、siegrさんのおっしゃる通り、捨て吹きをした下地と布地に改めてボンド吹いた時のくっつきようは半端じゃないですね。特に重しなどしていないのに、しっかりとくぼみにもくっついています。

くぼみにもしっかり追従し(つまり布が伸びる)貼りつくのはよいのですが、布が伸びた結果、くぼみ部分以外にその伸びた分が集中し、
なりゆきで貼っていくとしわが発生します。。。くぼみで伸ばした分を平たんな部分で何とか分散させないとならない。これは何度かやってみて、やっとどうすればよいかコツを得るところでしょうか。

さて、色々穴を切り抜いたり天井を車体に取り付けたりして完成します(省略しすぎ)。この写真だとかなりきれいにみえますが・・・

バイザーのくぼみ部分。剥がれてなるものかとたっぷり目にボンドを吹いた結果、わずかですが染み出しが発生したり、強めについたところはスポンジにボンドが浸透し、スポンジがつぶれて薄くなったままくっついている部分とスポンジがふかふかなままくっついている部分とで、多少凸凹しています(見えにくいですが)。

先述したグリップのしわ部分。なかなかうまく貼るのは難しいー。

綺麗に見える天井中央部分も、多少のボンド吹付ムラや貼りつけ時の押し付けムラで、ところどころ多少凸凹が発生しています。これは、別途購入しておいた壁塗装用ローラーを使用して貼りつけることを完全に忘却し、手でなでて貼りつけたことに起因する部分でしょう・・・ガクー(´Д`)

そして最大の失敗・・・

バ イ ザ ー 基 部 よ り 穴 が は み だ し て る !  

完全に予想外でした。天井下地の開口にそってぴったりの大きさで布地をカットしたらこれだ・・・。

おそらく、天井の車体へのおさまり位置の多少のずれを考慮して最低限にカッターで切れ目を入れておくのみとし、車体に取り付け後ビス穴の位置を探りつつ、じわじわ布地を切り取っていくのが正解だったのでしょう。他人が乗ったときはバイザーを下ろさないようにしよう(笑

あと、siegrさんもおっしゃっていますが・・・。あの古い外車特有(なのかは分かりませんが)の渋い・・・くさい臭いが半減しました(本当)。車に乗り込んだ時の気分の爽快なことと言ったら・・・。うれしー(・∀・)

とまあ、主に今までのレポートであまり記述がなかった部分ややってみて感じたことについて、つらつらと書き連ねてきました。失敗もありましたが、全体でみるとおおむね満足の仕上がりです。材料費2万円くらいでこのくらい綺麗になるのであれば、手間をかけても十分に満足です。これから天井を貼り替えようと思ってる方の背中をそっと押せたらと思っております(笑


また、この休み中あまりに時間があったため、10年以上寝かせていた中古リヤショックへ交換をはじめ、ほかにも色々やっていました。

黒色バックスキンを少量発見したので、コンソールのトレイ部分に貼ってみました。ちょっと・・・高級な感じ?(思い違い)

例の34乗り御用達ドリンクホルダー底部分にクッション材を入れてみました。車体のエンジン振動でカタカタうるさかったので・・・効果あり。

シートベルト巻取部がビリビリうるさかったので、ここにもクッション材を・・・。助手席側を見てみたら運転席にはなかったウレタンが本来は貼ってあるようでした。

以上 今年のゴールデンウイークの工作まとめでした。


今年のGWは新型コロナウィルス感染拡大防止のため、外出自粛が要請されていてどこにも行けないため、おく隊長さんも車のメンテが捗ったようだ。初めての天井貼り替え作業でこれぐらい綺麗に貼れるとは、さすが隊長だ。久しぶりにレポートをいただいた おく隊長に感謝する。



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