2014年2月8日(土)

E36 ヘッドライト光軸調整の修理 − medama1goさんより

今回は、medama1goさんより、E36 318tiのヘッドライト修理のレポートをいただいたので紹介しよう。


先日、家内の318tiE36を車検に持って行った時の事ですが、ヘッドライトの光軸がずれていて通りませんでした。まぁ以前にフロント周りを修復していましたので、これは想定内でした。が...

テスター屋にて、「これ、ネジが空回りしちゃって調整できないんだよね〜」

え? どういう事?

説明を聞きながらよく見ると、確かに光軸調整ネジを回しても、ヘッドライトテスターに写る輝点が動く気配がありません。仕方がないので、直して出直しです。

「E36 318ti 光軸」で検索すると、少ない事例ながらE39と同じく光軸調整ロッドが破損するという事があるようです。ところが、どうやって直したかと検索すると、これが詳細がほとんど出てこないんです。

わずかながらに分かった情報から、どうやらE39の光軸ロッドで修理可能らしい。ただし、E39は長短の2本セット、そのうちの短い方のみ使用可。つまり、全部で4本あるため、4セット必要。

う〜ん、これは考え物だな〜。ん? E39の光軸...そうだ!ミッチョさんに聞いてみよう!

という事で、お忙しい所ミッチョさん宅へ押しかけまして、色々お話を伺ってきました。ミッチョさんも一応下調べはされていたようで、E39のロッドの件はご存知でした。

が、ここで問題が。

かのE39のロッドで修理した事例、詳細は出ていなかったのですが、どうやら前期のロッドらしいのです。前期用はディーラーで購入できるとのことで、ミッチョさんが扱っておられるのは、後期用のロッド。

散々悩んだ挙句、2セットを購入させていただきました。結果は、完全に合いません。まず、形状がそもそも合わないのですが、先端のボール部分、これが大きすぎるのです。

仕方がないので、ディーラーにパーツリストからこれだろうと思われる部品を注文してみました。この丸印の11番の部品。

届いたのはこんな部品。

思いっきり「コレジャナイ」です(泣)。

ディーラーの部品担当とも話をしてみたのですが、どうやらE39前期以外の光軸ロッドは、パーツとしては出ないようです。しかし、こんな「使えない」ものを4つも頼んでしまった以上、この先の出費はあり得ません。

よし、作ってやる。

まずヘッドライトをばらします。これはとても簡単。ヘッドライト外周にこのようなクリップが付いていますので、これをスクレーパーやドライバーなどで外します。

あっという間にレンズカバーが外れます。

このカバー、外してびっくりガラス製でした。プラでも良さそうな物ですが、意外な所にお金掛かってます。

今度はひっくり返してこの矢印の所と...

この矢印の所

合計3本のT20のネジを外すと、レンズ本体が外れ、ようやくリフレクターが出てきます。

裏側のゴムシールをめくって、中へ落としこみ...

表側、光軸調整ネジと光軸調整モーターの延長線上にあるクリップをドライバーなどで開きながら外すと、リフレクターが外れます。これはそのクリップ。白飛びしてしまってますね(汗)。

中から出てきたのは、こんなロッド。

tiは、左右全部で4本、全部このロッドです。これ、真ん中でエポキシ接着剤で接着してありますが、全然強度が出ません。なにより、ぐいっと曲げるとまた別の所からパキっと砕け散ります。

で、この先端に付いているのが、こんなボール状の部分。

この直径がti用は約8mmでしたが、E39後期用は約10mm。おまけに長さも形もずいぶん違います。

仕方がないので、長いものは長さを詰めて、短い方は、色々ばらして組み上げて... それっぽいものを4つ作ってみました。

一つは先行して作ってみたので、ここには出ていません。また、一つだけ頭部がゴツイのがありますが、これはリフレクターに付くクリップ部分をはめ込んでみた物です。

切った貼ったで作ったのは良いのですが、ここでも強度不足に悩まされます。耳張りした部品は、ネジを回すと耳の部分がポロっと取れます。何とか強度が出たかな〜と思ってリフレクターをはめ込んでみると、今度は首の部分がポロっと(泣)。

2日程こんな事を繰り返して、一つの結論に達しました。

「針金でくくろう。」

エポキシ接着剤で固定し、接着剤が硬化した後、部品の接合部に、1.5mmほどの穴をあけて、細い針金で縫ってみました。

裏側はこんな感じ

使う位置も、光軸モーターの上にあるロッドは、ネジを回す時に耳の部分にかなり力が掛かるようなので、ここは耳張りをしていないタイプの方。耳張りをした部品は、力がロッド全体に分散していそうな隅の方の担当へ。

結果は...OK!

今度は無事、光軸調整も出来、車検も通りました。ちなみに、光軸調整ネジは右回しでロッドが伸びる方。ロッドをねじ込む時は、ネジは左回しなので要注意。

ti自体、そんなに多い車種ではないのでこんな事に遭遇する人も少ないとは思いますが、万が一同じ目にあわれた場合のアドバイス。

  1. P/N 63 12 8 361 104で注文すると、上記の訳の分からない部品が届きます。決して、注文しないように。1本1600円も取られました(号泣)。(ちなみに、この部品は光軸調整ダイヤルがない車両の場合、 光軸調整モーターの代わりに使用する部品のようです。34には合わないと思います。)

  2. ディーラーで部品を頼む場合は、E39前期用の光軸ロッド P/N 63 12 0 027 924 を頼みましょう。ただし、この場合4セット必要になります。

  3. 茨の道を進みたい方は、E39後期用ロッドで。ただし、ボール部の切削、エポキシ接着+針金固定は必須で、耳張りしないパーツも幅を削る必要がありますし、厚みも薄くする必要があります。私は卓上グラインダーで削りましたが、手作業の場合はかなり困難な作業になります。ただ、軸位置はそれほどシビアでも無いようです。

  4. 楽したい、けどあまりお金もかけたくない。ヤフオクなどで、社外品の安い新品のヘッドライトにユニット交換。ついでにイカリングにもプロジェクター仕様にもなりますしね。ミッチョさんも仰っておられましたが、これが一番かもしれません。

あ〜、あの部品、どうしよう...(ボソッ)orz


E36のtiヘッドライトの光軸調整も、こうやって修理することができるんだ・・・。でも、あえて茨の道を歩む辺りはmedama1goさんらしい(笑)。

末尾ではあるが、有益な情報をいただいたmedama1goさんに感謝する。


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