2010年7月12日(月)

エアコン エキスパンションバルブの交換 − 北海道のおくさんより

今回は、北海道のおくさんよりエアコンのエキスパンションバルブの交換レポートをいただいたので紹介しよう。


久しぶりの投稿となります。北海道のおくです。今回も修理ネタ・・・しかもまたエアコンです。

以前のエアコン修理レポートのコンデンサー交換後、またコンデンサーからガス漏れを起こし再度交換したりしましたが、それ以降どうもエアコンの効きが悪い状態でした。

走行時は何とか冷風が出ますが、アイドリング時はぬるい風が。。。 ガスは漏れずにちゃんと入っています。何故なんだー!!

ネット上で色々アドバイスを頂いた事もあり、今回はエキスパンションバルブ(エキパン)を交換することにしました。(当然OEMの安価な商品(笑))

エキパンは、コンプレッサーで圧縮されたエアコンガス(高圧液状)をエバポレーターに噴射し気化させる部分です。内部の汚れ等で詰まることもあるそうです。雰囲気的にはエアコンの効きに直接的に関係のありそうな部分です。

とはいえ、DDさんのHPで公開されているエキパン・エバポ関連の情報は左ハンドルが多く、右ハンドルの自分としてはこの作業をすることに対し少々ためらいがありました。

大変な作業であろうことは予想されるのですが、頑張ってエキパンを交換した結果本当に冷えは改善されるのだろうか? まぁーしかし、エバポ交換はステアリングシャフトを外さないと出来ないでしょうけれども、エキパンだったらそこまでばらさなくとも、マイクロフィルター交換くらいの労力でできるかも?と
自分に言い聞かせ作業を開始したのでした・・・。

さてまずはコンソール横のカバーを外します。プラスねじ1個で止まってます。

続いて足元のカバー(?)を外します。上部プラスねじ3本、奥側は手でひねってはずせるビスで止まっています。

足元空調用ダクトを外します。多少知恵の輪ですが何とか。

そしてエバポレーターのカバーを外します。これが難関で・・・

赤丸は比較的外しやすいビス、青丸・白丸はとても外しづらいビス、ともにプラスビスです。

・・・今回の作業で、じつは青丸・白丸のビスはもともと付いていませんでした(笑)。おそらく前回ここの作業をした方が気を利かせてビスを付けなかったのでしょう(笑)。下側3本だけで止まっていましたが、特に外れそうにはなっていなかったので問題なし(笑)。青丸のビスは単にカバーを留めているだけですが、白丸のビスはダクトの部品も共締めになっていたようです。

今後作業される方は普通はこの部分のビスも付いていますので、ドライバーも短め・長め等そしてフレキシブルに曲がるドライバーなど、ある程度そろえておいたほうがいいかもしれません。

カバーが外れました。やっとこれでエバポ様・エキパン様とご対面です。一応現状で冷えない訳では無かったので、よく見るとエバポの配管に水滴が付いています。

ここで一旦エンジンルームに。 バルクヘッドについている配線カバーを外します。10mmのプラスチックナット4個で止まってます。

バルクヘッドのボルトを外します・・・が、ここのボルトは7mmで六角頭です! しかも頭が薄いタイプだったので、うまくまわせる工具を探すのが大変でした。右側2個・中央1個・左側たぶん2個ですが、1個しか外しませんでした。左側にあった手で回せるタイプのプラスチックナットを外し、外さなかった7mmボルトを軸に次の写真のように跳ね上げました。

バルクヘッドが開きました。

中のプラスチックのカバーを横にずらします。

空調フラップのワイヤーを外してフラップを閉めた状態にします。そして、プラスビス2本を外します(赤丸)。結構長めのプラスドライバーが必要です。その際、青丸のプラスチックカバーを下から押し上げて外すとサービスホールとなり作業がしやすいです。

他の方のレポートによれば、このビスは年式等によってはヘックスになっているかもしれません。(このビスの役割はあとで・・・)

ここでいよいよエアコンラインを切り離します。

まずは、右ストラット後方エンジンコンピューターのそばの接続部分、12mmナットを外し、配管の接続部を切り離します。(ガスが入っている場合はここまでの間にガスをしかるべき方法により抜いておきましょう)

バルクヘッド部分のエアコンラインを切り離します。12mmナットを外します。

ここで、バルクヘッド〜エバポ間の車内側配管の接続の説明を。

一番上に写っている黒い部分がバルクヘッド車内側に止まっている配管です。一つ前の写真でエンジンルーム側から外したナットはこれに止まっていました。この部品の下側の配管部分がエキパンに入っています。プレートで配管を挟めて5mmのキャップボルト1本で止まっています。

六角レンチがステアリング周りに干渉して外しづらかった・・・。5mmの六角レンチをサンダーで短くカットして、少しでも狭い中でまわせるように加工しました。

エキパンとエバポの接合は3mmのキャップボルト2本で止まってます。これは六角レンチとコマの手回しで何とか外せました。

エンジンルーム側バルクヘッドのところで外した2本のプラスビスは、どうやらバルクヘッドにはねじが効いているものの、この黒い部分にはねじが切られておらず引っかかっているだけです。つまり、黒い部品をこのビスで押さえることで、エバポ自体が出てこないように押さえているだけのような気がします。(黒い部品と配管を外すと、エバポを引っ張るだけでするりと出てきます。)

ようやくエキパンが外せました。外したエキパンを見ると、茶色くなったオイルが付着している以外、特におかしな部分は認められなかったのですが・・・?

さてここからは復旧工事・・・

エキパンに付属していました新品Oリングに交換し・・・、各所配管接続:

エバポ・エキパン接合(3mmキャップボルト2本)→
エキパン・室内配管接続(5mmキャップボルト1本)→
エバポ固定用?ビス取り付け(プラスビス2本)→
バルクヘッド部分配管接続(12mmナット1個)→
右ストラット後部配管接続(12mmナット1個)

となるかと思います。

この際、エキパン接続部のOリング計4ヶはエキパンに付属していますが、それ以外のバルクヘッド部分・ストラット後部に関しては別途Oリングを用意しておいて新品に交換しないとそこからガスが漏れてしまうかもしれません。

基本的には一度切り離した配管接続部は、Oリングはすべて新品に交換すべきでしょう。Oリング交換時はコンプレッサーオイルを軽く塗布してからOリングを配管に取り付けます。

配管接続が終了したら、エンジンルーム側バルクヘッド部分や室内の復旧をしている間に真空引きをすると時間の節約になるかと思います。

真空引きの後、ガスを充填します。写真はHCガス100g缶4本を充填したときのアイドリング時の指針です。気温にもよりますが、HCガスは高圧で10kg〜12kg程度になれば良いようです。この時点でまだ4缶(400g)しか入っていませんが、規定の高圧側圧力を示しているのでそれでガスを入れるのを止めました。

その時・・・車内ではかなり冷たい風が吹き出ていました。どうやら、作戦は成功したようです!

作業当日は気温がさほど高くなかったのですが、それまでとは明らかに違う冷風が吹き出ています。
いままで見たことの無いドレン排水の量! やはりエキパンも何がしかの不調原因だったようです。

・・・ここ数年エアコン関連の修理を色々何回もやってきました。

エアコン不調の理由としてはコンデンサーからのガス漏れが2回ありましたが、意外なところで各所配管接続部のOリングの劣化で漏れを起こしているところもありました。ガス漏れによるエアコン不調をきたした場合でも、即エバポ交換とか高額コースではなく案外Oリング交換だけで直るかもしれません。Oリングも各サイズの詰め合わせが安価で売られていますし、右ハンドルな方も修理にトライしてみる価値はあるのではないでしょうか・・・。そして、せっかくばらすのでしたら、エキパン・ドライヤーくらいは新品に交換しておくと尚良いのではないかと思う次第です。

・・・等と無責任な発言で今回は締めさせていただきます(笑)。


「E34は旧い車だからエアコンはあまり効かない」ということはなく、キチンとメンテナンスすれば効くようになる。エアコンの効きが良くないと思っている方は、暑いうちにメンテしてみるのはどうだろう。

末尾ではあるが、かなり詳しくて有用なレポートをいただいた北海道のおくさんに感謝する。


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