2009年4月12日(日)

エアコンフラップアクチュエータの修理 − medama1goさんより

今回はmedama1goさんより、E34の持病とも言えるエアコンフラップアクチュエータの修理レポートをいただいたので紹介しよう。


私のブログの方でも書いているのですが、先日、買い物に行った先のスーパーで冷却水を大量吐血という事態に見舞われました。

結構な量なので、漏れ箇所の特定は容易なはずです。エンジンルームを覗いても特に異状は無し。となれば、後はヒーター、ここの他にクーラントの回る場所はありません。

とりあえず、短い金属パイプで、ヒーター配管をバイパスして応急処置。

まぁ漏れた物は仕方が無いので、重い腰を上げて修理することにしました。なぜ嫌かというと、ヒーターはクーラーと違い、コンソールの全バラシになるからで、この上なく面倒な作業になる事が容易に想像できるからです。

で、バラすなら、ついでに以前から不調だったエアコン噴出し口の不調も修理してしまえ! ということで、取り掛かることにしました。ついで仕事のため、写真が少ない点はご容赦を。

だいたい、原因の傾向と対策として、アクチュエータの動作不良の場合、本体固定部の破損が多い。かなりのトルクが掛かるので、頑丈にしないと駄目。これでまだ駄目なら、コントロールユニットの不良の可能性もあり。といった辺りが見えてきました。

まぁ、とりあえず腹を決めてばらしてみると、見えてきたのはそんな私を嘲笑うかのように転がるアクチュエータ。

これは助手席側ですが、運転席側も同様に転がっていました。この時点でベースの補修確定です。

ミッチョさん方式の金属ステーですが、上手く加工する自信が無いのと、ビスを揉む場所、特に奥が難しそうなので見送り。siegrさんのFRP方法を検討することに。

しかし、ここはなるべく安く抑えたい、というところで、向かった先はなぜか\100ショップ(爆)。

購入したのは金属用パテ。粘土パテとも呼ばれるエポキシパテです。5分ほどで硬化し、1時間ほどで実用強度に達するそうです。当然100円。失敗したり、足りないと困るので、2個買っても200円です。

しかし。これだけでは強度に不安。なぜなら、直前に一度エポキシパテで補修して折っているからです。

で、思いついたのがFRP。なぜかウチにあったガラスクロスを織り目を解き、1cm程の長さに切ります。切ったガラス繊維をパテに練りこめば、FRPパテモドキにならないか!? ということでやってみました。

アクチュエーター取り付け側はこんな様子。

青く着色した面は、パテ等がはみ出さないように。付いた場合はヤスリなどで削ってフラットにしておいてください。

奥側は固定用の穴が壊れています。ここもパテが付くとアクチュエータが固定できませんので、注意。

裏から見るとこんな様子。

黒っぽいのが今回のスペシャルパテ。下に白く見えるのが、直前につけたエポキシパテ。これは見事に折れました(笑)。

一応、この折れている部分は断面がコの字型になっているので、その中へ埋め込むようにパテを盛ります。

さらにアクチュエータのアームを受けられるように、アーム側にも補強程度に盛り付けておきました。

こちらは運転席側。

見づらいですが、同じように、補修してあります。

さて、結果ですが、費用200円ながら、大成功です。アクチュエータのアームをしっかりと受け止めて、今のところは折れる気配もありません。問題は、奥側の取り付け穴が破損しているところで、これは現在思案中です。タイラップか必殺の接着剤か。

ちなみに、今回のパテは意外と硬化が早く、私は家の中で練ってから車両に持っていったら、持って行った時点で既に半分石になっていました(爆)。

エポキシパテにガラス繊維は、意外と使いやすくてお勧めかもしれません。

で、肝心の不調は? というと、これでは直らず、結局コントロールユニット基盤の再半田付けで直りました。

こちらもヘアラインクラックなど可能性として考えられますので、動作が怪しいときは一度疑ってみるのもいいと思います。ただ、取り外しは非常に面倒ですが(爆)。


うまくアクチュエータベースが直ったようだが、冷却水の大量吐血はどうなったのだろう?

末尾ではあるが、いつも有用なレポートをいただいくmedama1goさんに感謝する。



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