2008年12月23日(火)

E32 エアコン修理 その5(ガスチャージ編) − あるぴな小僧さんより

あるぴな小僧さんより、エアコン修理シリーズの最終編が届いたので紹介しよう。


【はじめに】

エアコン修理その4(組立編)に続いて、その5をお届けする。この編ではガスチャージの作業をレポートする。長い間お付き合いいただきましたが、このレポートはこれで最終回である。

 

【真空引き&ガスチャージ】

さて! これからもう一仕事。真空引きとガスの充填である。なじみの店に行き作業する。配管などをかなりの時間空気中にさらしていたので、念のため1時間程真空引きをした。


真空引き。

真空引きのまま30分ほど放置。漏れが無いことを確認する。

今回充填するデンソーHFC−134aガス。134aにするとR12の80%のガス量になる。


シールでは1550±25gとなっている。(R−12のときは1925±25gだった。)

1700±25gのシールもあるのだがこれはハイライン用らしい。

充填開始。低圧と高圧のバルブ両方を開けてガスを充填する。ある程度入るとそれ以上入らなくなるので後はエアコンを動かして充填する。

1本目が終わり2本目で圧が上がった(低圧高圧0.4MPa)ので、エアコンを始動! あれっ! 動かない? コンプレッサーのクラッチが作動しないのである。

ガスの充填を中止し原因を追究する。σ( ̄、 ̄=)ンート・・・ 色々とやってみたが、原因は不明だ。仕方なく本日の作業はあきらめることにした。

家で作業が出来るように機材を借りて帰ることにした。


借りてきた機材とエアコンガス10本。

家に帰って電気図とにらめっこすること1時間。どうも、リキタンについていたプレッシャースイッチの1個が怪しいことが判明。


レポート中ほどでも書いたがレトロフィットキットでスイッチの数が変わっている。

画像の中のAのスイッチがないのである。そこで色々調べたところ「Johan & Sean's E32 Page」のサイトに出ていた。

スイッチを外した後の配線を短絡しなければいけなかったみたいである。詳しくはhttp://bmwe32.masscom.net/johan/aircon_R134a/aircon_R134a.html を見て頂きたい。


この配線である。


短絡処理完了。

早速、作動確認をする。ガス圧はあるのでエアコンのスイッチをON。


OFF


ON!「カチッ」d(⌒o⌒)グーッ!

ゲージを接続して2本目の充填の続きをする。エンジンを掛けてエアコンを始動。高圧側のバルブが締まっているのを確認し低圧側のバルブを開ける。

うん!ちゃんと引いている。


2本目はあまり残っていなかったのですぐに入ってしまった。

どんどんとガスを充填していく。

「充填要領」

結局、ガスは8缶入った。合計で1600gで多少のロスを考えると約1550gぐらいになったかと考える。まだ入るがとりあえず規定量にしておいた。


回転数1800rpmでの圧力で、ゲージの目盛範囲(外気温度による圧力)になっている。(低圧0.16MPa、高圧1.05MPa)

最後にコーションシールを貼って終了である。


シールに日付を書くところがあるので完了日を書いておこう。

 

【今回のエアコン修理で掛かった費用】

レトロフィットキット 1個 9067396 23440円
エキスパンションバルブ 1個 8362851 10584円
Oリング 5個 8390601 815円
2個 8390602 322円
1個 8390603 161円
4個 8390604 762円
コンプレッサーオイル 1缶 134a用 4725円
エバポレーター検査代 1式   5000円
サーモアルミカーボンテープ 10m   6000円
断熱材他 1式   2000円
HFC−134a 8缶 200g入 4000円
合計 57809円

コンプレッサーとエバポが無事だったのでこれ位ですんだ? 個人輸入ならもう少し安くあがっただろう。

これから冬にむかってますますエアコンは必要ない所ですが、この時期に直すのが一番だと思いました。

レトロフィットした感想ですが、今のところは全く問題なく冷えています。冬なので当たり前か!

夏に再度圧力を計測して診たいと思う。 真価は真夏になってみないとわかりませんが、夏がきたらレポートをしたいと思います。


さすがに、ここまでやる人は少ないだろう・・・。っていうか、DDには無理!

末尾ではあるが、非常に有用なレポートをいただいた あるぴな小僧さんに感謝する。



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