2006年8月20日(日)

フロントブレーキパッドの交換 − 純正ブレーキパッドに戻す

先日、別のE34に乗る機会があったのだが、DD号に比べてブレーキのタッチが随分違うような気がした。現在、DD号のブレーキには、フロントにDelphiのブレーキパッドを、リアにcyatolanさんからもらったブレーキパッドを付けている。

確かにこれらのブレーキパッドはダストが少なくホイールが汚れなくていいのだが、一度、純正に戻してみてブレーキのタッチと効き具合を比べてみたくなった。

きっと誰かが使わない純正のブレーキパッドを持っているだろうと思い、それを有効利用するため、このサイトの掲示板にて「誰か純正のブレーキパッドを譲ってもらえませんか?」と書き込んだ。決してDDが貧乏だからではない(嘘)。すると、boven7さん、sam1号さん、ぱわ〜とむさん、TINAさん、ゴンザレスさんらからお譲りいただけるとのお申し出をいただいた。ありがたや、ありがたや・・・。

でも、さすがに4つもブレーキパッドがあっても仕方がないので、DDの住んでいるところから一番近いぱわ〜とむさんからタダ(!)で譲っていただいた。写真1に譲ってもらったフロントブレーキパッドを示す。


写真1 譲ってもらったフロントブレーキパッド

写真1ではわかりづらいのだが、譲ってもらったブレーキパッドには「TEXTAR」と書いてあり、写真2に示すように十分なパッドが残っている。


写真2 パッドの残量

さて、現在DD号に付いているブレーキパッドをこれに交換するのだが、その方法は「リアブレーキパッドの交換 − ブレーキが効くのは素晴らしい」と同じなので少し省略しながら手順を説明する。

フロントブレーキは基本的に図1のような構成になっている。


図1 フロントブレーキの構成

基本的に図1の赤矢印の部品を取り外せばブレーキパッドを交換することができる。

まずは、写真3のようにフロント側をジャッキアップしてウマをかける。


写真3 フロント側にウマをかけたところ

そして、ホイールを外す。ホイールのボルトはジャッキアップする前に緩めておくこと。ホイールを外したところを写真4に示す。


写真4 ホイールを外したところ

次に、写真5のように細いマイナスドライバーなどで図1の部品12のガイドボルトのキャップを外す。


写真5 ガイドボルトのキャップを外しているところ

フロント側は左にブレーキパッドセンサーが付いているので、写真6のようにセンサーのコネクタ(図1の部品9)も外しておく。


写真6 センサーのコネクタを外したところ

その後、写真7のようにガイドボルト(図1の部品8)2本、マウントボルト(図1の部品4)2本、固定スプリング(図1の部品7)を外せば、ブレーキキャリパーごと外すことができる。ちなみに、ガイドボルトを外すためには7mmの六角レンチが必要だ。通常の六角レンチセットには入っていないサイズなので、事前に用意しておこう。
(いま、これを書いていて気が付いたのだが、マウントボルト(図1の部品4)を外さなくてもキャリパーは外れると思う。なんか無駄なことをしていたような気がする・・・。)


写真7 マウントボルトの位置

なお、外したキャリパーにはブレーキホースが付いているので、そのまま地面におくことはできない。写真8のように何か適当な台を用意しておいて、そこに外したキャリパーを置くようにしておく。


写真8 外したキャリパー

ここで、ピストン側のブレーキパッドにウェスを当てて、ウォーターパイプレンチで少しピストンを押し戻しておかないと、新しいブレーキパッドを入れてキャリパーを取り付けるときにうまくブレーキローターに入らない。ただし、ピストンを押し戻すとブレーキオイルが写真9のタンクに逆戻りするので、タンクが溢れないように注意しておかなくてはいけない。


写真9 ブレーキオイルのタンク

ブレーキキャリパーが外れたらブレーキパッドも簡単に外れるはずだ。写真10にDD号に付いていたDelphiのブレーキパッドとぱわ〜とむさんからいただいたブレーキパッドの比較を示す。


写真10 ブレーキパッドの比較
(左:DD号に付いていたもの、右:ぱわ〜とむさんにいただいたもの)

ちなみに、DD号のフロントブレーキパッドは交換してから6万キロほど乗っているにもかかわらず、あまり減っていない。まだ8〜10mmぐらいは残っている。DDって・・・・、ブレーキ踏んでない!?(笑)

それはさておき、ぱわ〜とむさんからいただいたブレーキパッドを取り付けよう。ブレーキパッドは写真11のようにブレーキクリーナーで十分脱脂しておく。


写真11 ブレーキパッドを脱脂しているところ

同時に、ガイドボルトもブレーキスリーナーをウェスで洗浄しておく。また、ブレーキパッドを取り付けるときには、裏側にパッドグリスを塗ることを忘れないように。

取り付け方法は、基本的に取り外し方法の逆なので省略する。写真12にブレーキパッド交換後のブレーキを示す。見た目は交換前と同じ(笑)。


写真12 ブレーキパッド交換後のブレーキ

ブレーキパッドを純正に戻すとブレーキダストが多量に出てくる。そのため、ホイールを外したこの機会にホイールクリーナーでホイールを洗ってから組み付けた。写真13にホイールを組み付けたところを示す。


写真13 ホイールを組み付けたところ

ブレーキパッドの交換作業は、方法さえわかってしまえば比較的簡単な作業だ。しかし、ブレーキは重要保安部品であるため、もし作業に自信がなければ誰かよく知っている人に指導してもらうか、整備業者にまかせた方がいいだろう。

しばらくこのブレーキパッドを使ってみて、効き具合とダストの量を見てみよう。

末尾ではあるが、ブレーキパッドを譲っていただいたぱわ〜とむさんをはじめ、お申し出をいただいたboven7さん、sam1号さん、ぱわーとむさん、TINAさん、ゴンザレスさんに感謝する。持つべきものは親切なE34仲間だなぁ・・・。(感謝!)



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