2025年4月19日(土)

DD2号(E63) クーラントホースコネクタの交換 − アルミ製

先日のオイル漏れのメンテでクーラントホースのコネクタ部分を割ってしまったDD2号(E63)だが、このままエンジンをかけて水温が上がると水圧が上がるので、冷却水(クーラント)が漏れる可能性がある。いつも無謀なDDでもさすがに車を動かすことはできなかった。ここは早めに修理しておこう。

該当のクーラントホースは、サーモスタットからシリンダーヘッドまでのホースなので、パーツナンバーを調べると 11537544638 である。この番号を頼りにホースを購入しようとすると、DDが割ってしまったコネクタの部分だけが売られているのに気付いた。それもアルミ製だ。どうもこのコネクタは経年劣化によりよく割れるようで、アルミ製の代替品が補修部品としてサーボパーティから販売されているようだ。アルミ製なら割れなくていい。というわけで、そのアルミ製のコネクタを購入して交換することにした。まずは、写真1のように車の前側にウマをかけアンダーパネルを外す。


写真1 ウマをかけたところ

そして冷却水を抜く。いつもラジエターのドレインから冷却水を抜いていたのだが、そうすると少しラジエター内に冷却水が残ってしまう。そこで、今回は写真2のラジエター右下にあるコネクタを外して冷却水を抜くことにする。


写真2 ラジエター右下のコネクタ

このコネクタを外すために、写真2の赤矢印で示す金属のクリップを写真3のように少し引き抜く。


写真3 金属クリップを引き抜いたところ

これでクーラントホースのコネクタをラジエターから引き抜くことができる。クーラントホースのコネクタを引き抜くと、写真4のように冷却水が抜けてくる。


写真4 冷却水を抜いているところ

さて、冷却水が抜けたら、懸案のクーラントホースコネクタの交換だ。交換するのは写真5の部分だ。


写真5 交換するコネクタ

2本のボルトを10mmのソケットレンチで外すと、写真6のようにクーラントホースがコネクタごと抜ける。


写真6 割れているコネクタ

割れた破片は写真7のようにエンジン側に残っている。


写真7 エンジン側に残ったコネクタの破片

取り出してみると、写真8のように円形の破片とOリングが出てきた。


写真8 割れた破片とOリング

さて、クーラントホースを外したら、写真9のコネクタをクーラントホースから外す。


写真9 割れたコネクタ

しかし、この金属のホースバンドが外れそうにない。そこで、金属のホースバンドを外すのは諦めて、写真10のようにホースバンドの手前部分をカッターで切断してコネクタを外すことにした。ホースが2cmぐらい短くなるけど、これぐらいなら大丈夫だろう。


写真10 カッターでホースを切断しているところ

カッターでホースを切断すると、写真11のようにホースバンドごとコネクタを外すことができる。


写真11 外したコネクタ

購入したアルミ製のコネクタと外したコネクタを写真12に示す。


写真12 購入したコネクタ(左)と外したコネクタ(右)

購入したコネクタには、写真のようにOリングとホースバンドが付属していた。価格は538円(送料込み)であった。まず、試しにコネクタに付属のOリングを取り付けてからエンジン側に取り付けようとすると、なぜか取り付けられない。よく見ると、写真13のように付属のOリングは外したOリングよりずいぶん太い。


写真13 購入したコネクタに付属のOリングと外したOリング

どうもOリングが太すぎてコネクタが取り付けられないようだ。仕方がないので、とりあえず外したOリングを再利用することにした。近いうちに新しいOリングに交換しておかないといけないなぁ。ちなみに、外したOリングのサイズは、太さ(CS) 3mm、外径(OD) 35mm、内径(ID) 29mmのものである。

購入したコネクタを付属のホースバンドでホースに取り付け、それを2本のボルトでエンジン側に取り付ける。ホースバンドの締め付けトルクは3Nm、コネクタをエンジンに取り付けるボルトの締め付けトルクは9Nmである。写真14にコネクタ交換後の写真を示す。


写真14 コネクタ交換後

あとは抜いた冷却水を入れてエア抜きすれば作業完了だ。これでしばらくは大丈夫だろう。でも、近いうちに再利用したOリングを新しいものに交換しておこう。



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