2021年5月15日(土)

DD2号 オイルパンガスケットの交換 − その2

DD2号 オイルパンガスケットの交換 − その1」に引き続き、作業の詳細を報告する。作業自体はすでに終わっているのだが、写真の枚数が多いために何度かに分けて掲載する。ご容赦いただきたい。

メンバーを下げるためには、メンバーについているアーム類を外していく。まずは、スラストアーム(アッパーアーム)から。スラストアームのメンバー側の接続を外すには、まず写真3の赤矢印のネジを外し、スラストアームのカバーを外さないといけない。


写真1 スラストアームカバーの固定ネジ

8mmのソケットでネジを外すと、写真2のようにスラストアームカバーが外れる。


写真2 外したスラストアームカバー

写真3に示すボルトナットを外して、スラストアームとメンバーの接続を切る。このボルトナットの締め付けトルクは100Nmで、組付けるときの締め付けは標準状態(適切に荷重のかかった状態)で行う。


写真3 スラストアームのボルトナット

次はコントロールアーム(ロアアーム)を外す。そのためには、写真4に示す3本のネジを外して、コントロールアーム・タイロッドのカバーを外す。


写真4 コントロールアーム・タイロッドのカバーの固定ネジ

写真5にコントロールアーム・タイロッドのカバーの固定ネジを外したところを示す。これでコントロールアームとメンバーの接続部分にアクセスできる。


写真5 コントロールアーム・タイロッドのカバーを外したところ

写真6に外したカバーを示す。


写真6 コントロールアーム・タイロッドのカバー

写真7にコントロールアームとメンバーの接続部分を示す。この赤矢印で示すボルトナットを外す。ここの締め付けトルクは100Nmだ。


写真7 コントロールアームの取り付けボルト

右側のコントロールアームには前輪軸の高さセンサーが共締めされているので、取り付けるときに忘れないようにしよう。写真8にボルトナットを外したところを示す。


写真8 コントロールアームのボルトナットを外したところ

次は、写真9のナットを外して、スタビリンク(ペンドラムサポート)とスタビライザー(スウェイバー)の接続を切る。スタビライザーがメンバーに固定されているからだ。


写真9 スタビリンクとスタビライザーの接続

このナットを外すためには、写真10のようにスタビリンクのボールジョイントの中心軸をトルクスで固定しながらナットを緩める。ちなみに、締め付けトルクは30.5Nmだ。


写真10 ナットを緩めているところ

アーム類が外れたら、メンバーについているホース類の固定を外そう。まずは、写真11の示すナットを外す。これはブレーキパイプの固定だ(と思う)。


写真11 ブレーキパイプの固定

10mmのソケットでナットを外したところを写真12に示す。


写真12 ナットを外したところ

さらに、写真13のメンバーの上のところにホースを固定するボルトがあるので、ここも10mmのソケットで外す。


写真13 固定ボルトの位置

さらに、メンバーの運転席側にはステアリングシャフトカバーがある。これを外すために、写真14の2本のボルトと1つのナットを10mmのソケットで外す。


写真14 ステアリングシャフトカバーの固定

これを外すと写真15のようにステアリングギアボックスとステアリングシャフトの接続部分が見える。


写真15 ステアリングギアボックスとステアリングシャフトの接続

写真15の赤矢印のところにトルクスE10のアルミボルトが付いている。これを外すとステアリングギアボックスとステアリングシャフトの接続を切ることができる。ちなみに、このボルトの締め付けトルクは22Nmで、基本的には新品に交換しないといけない。

さて、ここまで準備ができたらメンバーを下げることができる。まずは、メンバーの後ろ側を2つのジャッキで支える。今回はホームセンターで2×4の6フィート(180cm)の木材を8等分してもらい木材のブロックを用意し、それと2つのパンタグラフジャッキを使って、写真16のように支えた。


写真16 メンバーの後ろ側を支えているところ

さらに、写真17のように前側をフロアジャッキで支えた。この状態で、メンバーを固定している6本のボルトを外せば、メンバーがフリーになる。これらのボルトの締め付けトルクは100Nmだ。


写真17 メンバーの前側を支えているところ

DD2号のメンバーを降ろすのは初めてでどんなふうに降ろせるのかわからなかったので、写真18のように慎重に3つのジャッキを少しずつ下げていった。エンジンが下がってきていないか、アーム類が邪魔していないか、ホース類にテンションがかかっていないかに注意するだけでなく、ステアリングシャフトとステアリングギアボックスの接続部分がうまく外れるかにも注意しよう。


写真18 メンバーを下げているところ

メンバーを下げているときに、ステアリングシャフトとステアリングギアボックスの接続のところもうまく外れたのだが、その際に写真19のようにステアリングシャフトの下部のところを抜いてしまった。


写真19 外れてしまったステアリングシャフトの下部

えっ? これって抜いてもいいの? というか、元のようにうまく入らないんですけど・・・? まぁ、あとで考えよう・・・。

さらにメンバーを下げると、写真20の赤矢印で示すオイルパンを外すための十分なスペースが確保できる。


写真20 メンバーを下げたところ

メンバーを下げるだけでも結構な作業量だな。つづく。



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