2013年10月8日(火)

ブレーキ系統のリフレッシュ − ともパパさんより

今回は、ともパパさんより、ブレーキ系統のリフレッシュのレポートが届いたので紹介しよう。


ともパパです。今回はブレーキです。

今年5月のE34オフ会で、他のE34に試乗させて頂く機会がありました。それまで全く気にならなかったんですが、ともパパ号のブレーキが異常に効かない事が判明しました。確かに、信号待ちでも相当気合いを入れてブレーキを踏んでいないとクリープに負けてしまう始末です。これは何とかしないといけないと思い、まずはキャリパーのOHから手をつけました。

はじめにシールキットの入手です。何を思ったかディーラーに注文してしまいました。ゴムの輪っかのセットが15,000円以上もします。もうディーラーでは買いません。

E34のブレーキをバラすのは初めてなのでワクワクです。フロントからスタートしました。右前輪は難なく終了しましたが、左前輪はピストンにカジリと虫食いを発見。

キャリパーも錆びが酷いので急遽部品取り車の物と交換する事にしました。画像左側が部品取り車の物ですが、状態が綺麗で助かりました。ピストンも無傷でした。

ついでにブレーキホースもステンメッシュタイプに交換しようと思います。ホースのセットの方がシールキットより安かったのが変な話です。

ロッキード製のパッドとローターのセットがお手頃価格で出ていたので逝ってみる事にしました。理由はロッキードの響きが気に入っていたので選びました。と言ってもDELPHIブランドですが。

シールを組み替えて、新しいパッドとローターを組み付けます。先にフロントが完了です。

リアはホースが4本あるので時間が掛かりますが、固着しているボルトやナットも無くてスムーズに進みました。

ローターを外したついでにサイドブレーキの調整もしました。4輪のエアー抜きをしてブレーキフルードが付着した部分を水洗いします。さて、いざ試乗へ♪

初めはシャーシャー言っていてブレーキが効きませんでしたが、ABSが効く位のフルブレーキを数回繰り返すうちに効くようになってきました。効き始めのレスポンスは変わりありませんが、さらに踏み込んだ時の効きとペダルの硬さはステンメッシュの恩恵でしょうか。

残念ながらブレーキのタッチは変わらず。部品取り車の方がフィーリングが良いのが悲しい所です。という事は残りはブレーキマスターでしょうか。

仕方ないのでマスターシリンダーをアメリカから取り寄せました。純正部品ですが、価格はディーラーとはえらい違いです。これで改善しなかったらゲンコツです。

マスターシリンダーの脱着に邪魔になりそうなインスペクションコネクタとインテークブーツを取り外してから、注射器でエクスパンションタンク内のフルードを抜きます。ゴムブッシュではまっているだけのタンクは上側に引っ張れば外れます。

マスターシリンダーに繋がる2本のブレーキラインは前側の12mmと後ろ側の11mmのフレアナットを緩めて切り離します。あとはマスターバックに固定されている13mmの緩み止め付きナットを外せば手前に引っ張り出せます。

新品を逆の手順で組み付けます。新しいマスターシリンダーとエクスパンションタンクが眩しいですね!

インテークブーツを組み付け、新しいフルードを入れてからブレーキラインのエアー抜きをすれば交換作業は終わりです。

今度はエアー抜き作業中から明らかなブレーキペダルのタッチの違いが分かりました。交換前に比べで数段硬いです。フルードがどこかに逃げていないと言うか、ブレーキペダル自体の剛性が上がったような感覚です。確実に踏み応えが違いますね。

またまたブレーキフルードが付着した部分を水洗いします。さて、いざ試乗へ♪

実際に走ってみても、ブレーキの効きが全然違います。今までの感覚で踏むとカックン!ってなる程です。停車時のショボかった制動力も、ペダルを軽く踏んでいればしっかり停まっていられる程になっています。いつからあんなに効かなくなったのかは分かりませんが、元々はこんなに効くブレーキだったんですね!

一番の原因はマスターシリンダーだったようです。老体にムチ打って、オーナーが気付くまでよく頑張ってくれました。お疲れさまでした。

これでブレーキのタッチの悪さは改善しました。スポンジーな感触も、効きの悪さも無くなったので大変満足です。

結局マスターシリンダーが原因でした。劣化したシリンダー内でフルードがリークしていたのが原因と思われます。原因を突き止めるために部品を交換していったら結果的にブレーキ系統のリフレッシュになってしまいました。マスターシリンダーを交換されていない車の場合、キャリパーやローターのグレードアップよりも効果があったりするような気もします。


信号待ちで気合を入れてブレーキを踏んでおかないとクリープで動いてしまうって・・・。もっと早く気付くべきだろう(笑)。かくいうDDも、ブレーキング時のハンドルの酷いブレをしばらくほっておいたことがあるので、人のことは言えないが・・・。

末尾ではあるが、貴重なブレーキマスターシリンダー交換のレポートをいただいた ともパパさんに感謝する。



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