2012年11月2日(金)

E39 インテグラルアーム・ボールジョイント交換 − コロすけさんより

最近、怒涛の足回り交換レポートをいただいているコロすけさんより、またまたレポートが届いたので紹介しよう。今回は、インテグラルアームとそのボールジョイントの交換だ。


DD様、皆様、大変大変お世話になってます。大きなことが出来ないコロすけで御座います。

 

【はじめに】

先日、リアアーム類を交換した際に見たくない物が。。。_| ̄|〇  見なかった事にしようとしましたが、若干ガタが出ている様で、タイヤがやけに擦るようになったり、動きにも違和感が有り、音も出ている様なので迷わず交換です。

前回一緒に購入しておけばよかったのですが、見落としてしまって今回は国内調達です。

本来ならばここの脱着はSSTが無ければ出来ないのですが、蝦夷でギアプーラーで交換したと云う御友達が居ましたのでギアプーラーを購入。

交換実績が有りますので何とかなると思い(笑)、簡単そうなのでチャレンジします。

今回交換する部品は下図の2・3・4です。

緩める場所は下図の5・6・7です。

 

【交換作業】

実車での緩める場所はここです。

CRCをまんべんなく(笑)

インテグラルアーム上部ボルト(18mm)

インテグラルアーム下部ナット(24mm)

インテグラルアーム下部ボルト(18mm)

ボルトを抜きます…抜きます…抜きます。。。長っが!

この長いボルトを抜きますとスイングアームが動きます。

このままですと、スイングアームが邪魔になりますので、鉄の棒(通称:大きなくぎ抜き)で、スイングアームを逃がして、逃がしたところでナックルの部分にバイスプライヤーでスイングアームが戻ってこない様に細工をします。

本来ならば、スイングアームを外すとなっていますが、スイングアームにもエキセントリックボルトが使用されていて、外した際にアライメントが狂う可能性が有りますので、今回はスイングアームを外さず交換です。

この状態になりますとインテグラルアームは簡単に外せます。

インテグラルアーム自体はボールジョイントに嵌まっているだけです。

ボールジョイントのサークリップ(Cクリップ)を外します。これが固着してなかなか外れ無い。。。

サークリップが外れた所で購入したギアプーラーで押し出してOKかと思われましたが、ここで事件が発生! なんと云う事でしょうか、ギアプーラーが負けて可動出来る部分の板が曲がってしまい、使い物にならない事に。。。 もっと丈夫な物を購入すれば良かったと…もう後の祭りです。

意気消沈気味になっている処へ蝦夷の代表様が出現! あひゃひゃひゃひゃ(≧∀≦*)

あれやこれやと事情を説明して何気に使用出来るかなと思って拾い集めて来た物を見て見ると、径が大体一緒な物を発見! 工事現場などで使用している単管パイプ:48.6×2.4(決して人を殴ってはいけません) それと、2インチのホースを継足す役割を持つ、通称タケノコ(建設現場に転がっていますが勝手に持ってきたら泥棒に成ります)。

今回入手したタケノコは2インチですので一寸加工を

単管は一先ずそのまま使用出来そうですで、そのまま。あとは、物置に有った物をチョイスし簡易SSTの出来上がり

使用したインチキSST一式(笑)

治具をセットして締めこんで行きます。暫くすると、代表様が「おぉ〜抜けてます!」

抜けた所で、確認を、治具が丁度少し小さい位です。

新旧比較

ボールジョイントは片側は径が大きくなってストッパーになっているんですね。セットする前に、軽くサンドペーパー等で固着物等を清掃します。

嵌め込む際は、治具を逆に使用します(ここから何故か写真が反対側です御容赦下さい)。

セットする前に、ボールジョイントを真っ直ぐセットし、治具をセットし締めこんで行きます。既定の所まで押すとそれ以上は押せません。押し切ったらサークリップを取付けます。

サークリップを取付ける際には若干のコツがいります。嵌め込んで、押えながら広げながらマイナスドライバー等で地道に入れて行きます。

ボールジョイントにインテグラルアームを嵌め込みます(脱落防止のために上部に付いているボルトを仮止めしておきます)。

嵌め込んだ状態で、ナックルとスイングアームを上手く前後に動かしながら、スイングアームを元の位置に納めます。この時、気を抜くとスイングアームが装着したボールジョイントに直撃する可能性が有りますので慎重に作業の程お願い致します。

納まりましたら、スイングアームを微調整しながら、長いボルトを装着し、仮止めの上部のボルトを締めて完了です。

ここの部分も締め込みに際しては1Gで締め込みの方を御願い致します。

 

【おわりに】

注意する点は、この場所も締め込む際に1Gを掛けて締め込まないと、インテグラルアームのラバーブッシュに負荷が掛り
早期損傷の原因になります。御注意下さい。

また、アーム類の交換作業は、足回りの重要部品ですので交換等を自分で行う際には、自己責任で慎重の上に慎重にお願い致します。アライメント等に狂いが生じる可能性が有りますので、交換後は、アライメント測定をされる事を前提で御願い致します。

なお、締付トルクは、BMW TIS を参考にさせて頂いております。間違い等が有る可能性も有りますので、再確認の程宜しくお願い致します。


コロすけ号は、これでほとんどの足回り部品が新品に? いや、タイロッドが残っているか?

末尾ではあるが、いつもながら詳しく有用なレポートをいただいくコロすけさんに感謝する。



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