2011年11月13日(日)

テンションローラーの交換 − ファンを外せば簡単!

以前に、「Vベルト付近からキュルキュル音 − テンションローラー」で、テンションローラーが劣化してキュルキュル音がなるのをグリスで誤魔化した(?)ことを報告した。でも、古いテンションローラーはガタがあり、いずれ交換しなければと思っていた。そこで、忘れないうちに新しいテンションローラーに交換してみることにした。

手に入れたテンションローラーを写真1に示す。


写真1 新しいテンションローラー

今回は他の部品とともにPelican Partsから個人輸入した。P/Nは11-28-7-841-228、価格は$25.25(2,020円)である。意外と高い?

なお、今回の作業では秘密兵器を導入した。その秘密兵器を写真2に示す。


写真2 クーリングファンを外すSST

そう、クーリングファンを外すSSTである。以前からコレが欲しかったのだが、使うときはファンを外すときだけだと思うと、さすがに購入するのはどうかと思っていた。しかし、偶然安く手に入れることができたのだ。これさえあれば、作業は簡単である。

まず、この秘密兵器を使って、写真3に示すファンのねじを緩める。


写真3 ファンのねじ

少し見にくいと思うので、拡大写真を写真4に示す。


写真4 ファンのねじ(拡大)

このねじを緩めるには、薄くて長くて大きなレンチが必要なだけでなく、回転軸の供回りを防ぐために抑える道具が必要である。なお、ファンのねじは回転時に緩まないように逆ねじになっている。このSSTさえあれば、ファンを外すのは簡単だ。といっても、両手を使うのでねじを緩めているところの写真は撮れないので、作業写真はないが・・・。

まずは、ファンのねじをSSTで緩め、それを外さずに一旦おいておく。そして、写真5に示すようにファンシュラウドを固定しているピンを外す。


写真5 ファンシュラウドのプラスチックピンを外すているところ

写真5は右側のほうである。

ファンシュラウドがフリーになったら、ファンを手で回していき、ねじを緩める。最後にねじが外れたら、写真6のようにファンシュラウドごとファンを外すことができる。


写真6 ファンとファンシュラウドを外しているところ

ファンとファンシュラウドを外すと、写真7のようにタップリと作業スペースを取ることができる。この状態だと交換作業が簡単だ。


写真7 ファンとファンシュラウドを外したところ

さて、逆側(左側)に回って、テンションローラーの位置を確認しておこう。写真8に交換するテンションローラーを示す。


写真8 交換するテンションローラー

これを外すには、まず、テンションプーリーとテンションローラーのキャップを外す。そして、写真9のようにして下にあるテンションプーリーを締める方向に回してやる。すると、ダンパーが縮んでVベルトを外すことができる。作業中は、ラジエターを傷つけないように注意が必要だ。


写真9 テンションローラーを締める方向に回しているところ

Vベルトが外れたら、写真10のようにテンションローラーを固定しているボルトを緩めていく。テンションローラーもテンションプーリーもボルトの頭は16mmだ。普通のソケットレンチにはないサイズなので、あらかじめ用意しておこう。


写真10 テンションローラーのボルトを緩めているところ

さて、テンションローラーが外れたら、恒例の新旧比較だ。写真11に比較写真を示す。


写真11 テンションローラー(左:古いもの、右:新品)

古いテンションローラーにはガタがあるが、新しいテンションローラーにはガタがない。その代り、新しいテンションローラーは古いものほどスムーズに回らない。

さて、新しいテンションローラーをよく見ると、写真12のように「スロバキア」と書いてある。ということは、生産国はスロバキア共和国か?


写真12 スロバキア

あとは、この新しいテンションローラーを組みつければいい。写真13に交換後のテンションローラーを示す。


写真13 交換後のテンションローラー

最後に、Vベルトをかけてファンとファンシュラウドを元に戻せば作業終了である。写真14にテンションローラー交換後のエンジンルームを示す。


写真14 テンションローラー交換後のエンジンルーム

もちろん、エンジンルームの見た目は交換前と全く変わらない(笑)。でも、これでしばらくキュルキュル音はなくなるかな?



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