2011年2月26日(土)

E90 フロントブレーキローターの交換 − ミッチョさんより

E90にお乗りのミッチョさんより、ブレーキローター交換のレポートをいただいたので紹介しよう。 基本的にはE34やE39と同じかなぁ。


ブレーキング時に、わずかだかジャダーが出ていた。ブレーキペダルの感触から、ブレーキローターの歪が予想された。

前オーナーから受け継いだ昨年7月の車検整備記録には、フロントローターの使用限界20.4mmに対して21.7mmと記録されていた。この時点で使用限界まで1.3mmであった。その後約5,000km走行しているので、もう交換しても良いころだ。

準備したローターは純正品ではなく、DIXCELのプレーンディスク(PD1211303S)である。通販で16,170円(2枚1組、送料込み)だった。


用意したブレーキローター

はじめにブレーキキャリパーとブラケットを外す。

ブレーキキャリパーを外してからブラケットを外す方が、作業がやりやすいのかもしれないが、今回はブラケットごと一体で外す方法で作業した。

ブラケットの固定ねじ2個は、18mmという国産車にはあまり使われないサイズだ。かなり硬く締まっているので、下の写真のようなロングタイプのメガネレンチか、ボックスレンチとスピナーハンドルがないと作業が大変である。


18mmのロングコンビネーションレンチ

18mmはサスペンションのアーム部分にも使用されているので、BMWのメンテナンスをするなら、ロングタイプを1本は用意しておくとよい。

固定ねじが外れたら、ピストンを少し戻しておくと、キャリパーの取り外しと取り付けが楽に行える。特にローターが磨耗していて、外周部に「耳」が立っているとピストンを戻さないとキャリパーが外せない。

キャリパーが外れたら、ブレーキラインに負担をかけないよう、針金などでつるしておく。ちなみに、コニーのSFDサスキットと、KRANZのGIGAブレーキパッドが装着されていた。


外したブレーキキャリパーを吊り下げたところ

ローターを固定している6mmのヘックスボルトを外すと、ローターがあっさりと外れてきた。


ローターを固定するヘックスねじを外す

以前に乗っていたE34やE39は、だいたいハンマーで叩かないと外れてこなかったものだったから、ちょっと拍子抜けである。E90はローターのがボア79mmで、72.5mmのハブよりかなり大きいため簡単に外れる。中心の勘合部分をテーパー状することでセンターが出るようになっているので、ボアをぎりぎりにする必要がないようだ。

ローターがぶれないよう、取り付け面の錆をサンドペーパーなどで落としてきれいにしておく。


ローターを取り外したところ

DIXCELのPDローターは防錆のため、銀色の塗装が施してある。サイズは292×22×73(外径・厚み・高さ)で、純正ローターよりわずかに薄いようだ。


新旧ローターの比較1


新旧ローターの比較2

ローターのディスク面をブレーキクリーナーなどで脱脂し、取り外したのと逆の順序で取り付ける。

キャリパーを元通りに固定すれば作業は終了である。

トルクレンチを使おうとしたら、手持ちの長いトルクレンチがホイールハウスに入らなかった。ロングタイプのメガネレンチできつく締めたが、事故に直結する部分なので、DIYする方はくれぐれも注意していただきたい。

最後にブレーキペダルを数回踏んで、ピストンを出しておかないと、ブレーキが効かないので注意が必要である。また、パッドとディスクのあたりが出るまで、効きがとても甘いので、慎重に運転することが必要だ。

ローター交換後は、ブレーキング時のジャダーが全くなくなった。やはりローターが歪んでいたようだ。


DD号も一度、ローターが原因でブレーキジャダーが出ていたときがあった。そのときは、ローターの歪みではなく、長期間、車両を動かさなかったことによる錆が原因だったが・・・。

末尾ではあるが、いつも有用なレポートをいただいくミッチョさんに感謝する。



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