2005年8月16日(火)   2005年8月22日(月)追記   2005年8月25日(木)追記2

キーレス連動セキュリティスキャナ制御回路 − 設計編

先日、takapyon さんから「キーレスに連動してセキュリティスキャナを点滅させたいんだけど、どうしたらいいでしょうか?」という質問をメールでいただいた。すなわち、キーレスでロックするとセキュリティスキャナが点滅し、アンロックすると点滅が停止するようにするわけだ。

要するに、キーレス受信機からロック信号が出力された時にセキュリティスキャナの動作を開始し、アンロック信号が出力されたときに動作が停止するようにすればよい。

このように動作させるのは、「ラッチングリレー」を用いると簡単である。ラッチングリレーでは、SET入力に信号を入れるとスイッチが片方に動作し、RESET入力に信号を入れるとスイッチがもう片方に動作するものである。例えば、SET入力にロック信号を、RESET信号にアンロック信号を入れてやれば、簡単に上述の動作が実現できる。

しかし、E34には「ダブルロック」という仕様がある。これは「ロック線とアンロック線の両方に+12Vをかけると"ダブルロック"と言われるロック状態になる」ものである。これを実現するには、一般的に、ロック信号からアンロック信号へダイオードを挟んでやればいい。このようにダブルロック仕様にしたキーレスに連動させてセキュリティスキャナを動作させるのは、ちょっとやっかいである。もちろん、ダイオードとラッチングリレーを適切に組み合わせればできないことはないのだが、そうするとtakapyonさんが取り付けられるときにちょっと面倒かもしれない。

そこで、いつものPICチップとリレーを組み合わせてキーレス連動スキャナコントロール回路を設計してみることにした。この回路では、ダブルロック時の「ロック信号とアンロック信号の両方に+12Vがかかる」状態でも、きちんとロック状態と見なすものである。もちろん、このような回路はCMOSロジックのRS-FFを使ってもできるのだが、PICチップを使った方が回路がコンパクトにできそうである。決して、ラッチングリレーやCMOSロジックICを購入するのが面倒だったわけではない(嘘)。

そんなわけで、設計した回路を図1に示す。相変わらず、適当な回路であるのはご容赦いただきたい。


図1 キーレス連動スキャナコントロール回路

また、PICのプログラムはここ に示すとおりである。なんか、思いっきり無駄な設計のような気がするのは気のせいだけではないだろう(苦笑)。

ちなみに、図1の回路では、接続するスキャナがマイナスコントロールであることを前提としているので注意してほしい。

この回路の製作については「キーレス連動セキュリティスキャナ制御回路 − 製作編」 で紹介しよう。


2005年8月22日(月) 追記

いつもお世話になっている岩野師匠より、「入力部分の抵抗の値がちょっと小さいんじゃないか? 計算するとちょっとヤバイかも?」とのご指摘をいただいた。

確かに、入力部分の抵抗が75Ωでは岩野師匠の計算通り0.6Wも発熱してしまう。どうやら、75Ωと750Ωを書き間違えたようだ(苦笑)。岩野師匠、鋭い!

なお、上記の回路図は間違いを訂正したものに入れ替えておいた。赤字で示した部分が訂正箇所である。

末尾ではあるが、いつも的確なアドバイスをいただく岩野師匠に感謝する。


2005年8月25日(木) 追記2

またまた岩野師匠より、「リレーのコイル部分にダイオードが入ってないよ〜」とのご指摘をいただいた。

今回、DDはダイオード付きのリレーを使ったので回路図に書き忘れてしまったのだ。岩野師匠、いつもすみません。こんなに間違えてたら「岩野電気商会 関西支社」を名乗れないなぁ・・・(反省)。

上記の回路図は間違いを訂正したものに入れ替えておいた。赤丸で示した部分が訂正・追加箇所である。

末尾ではあるが、いつも的確なアドバイスをいただく岩野師匠に感謝する。



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