2004年11月24日(水)

フロント&リアスプリングの交換 − BJさんより

いつもメンテレポートをお送りいただいているBJさんより、フロント&リアスプリング交換のレポートをいただいたので紹介しよう。BJさんは電動インパクトレンチを手に入れ、それを使って交換されたようだ。

それでは、早速・・・。


今回は動機は2点です。1つは遂に強力な電動インパクト(約300N・m)を遂に購入したので使いたかったのです。えっ、バカか?ドテッ

http://www.dogudoraku.com/catalog/product_info.php?products_id=2823&cPath=110_110130 (「道具道楽」さんのサイトへのリンク、2004年11月25日現在)

とても安く売りに出ていたもので、これはもう買うしかないと衝動買いしてしまいました。

2つ目は、今までのサスのバネレートが低すぎたので、本国にオーダーしていた固めのアイバッハのサスがようやく入荷したからです。そして、ついでに少しお尻をピーキーにするため、リアのアッパーマウントにワンオフでジュラルミン製のスペーサーを作ってもらったので、それも入れたかったからです。

写真1は少し下がりすぎのサスです。これのバネレートが低く、道路が少しでも悪いと直ぐに頭打ちするほどでした。


写真1

写真2は念願の電動インパクトレンチ。約300N・mのパワーならショックのロックナットやスプリングコンプレッサーの締緩がとても楽になります。


写真2

写真3はストラットケースが固定されている19ミリヘッドのボルトです。全部で3箇所あります。


写真3

写真4はブレーキホースやパットセンサーライン等をフリーにしている様子です。


写真4

写真5はABSセンサーの取り外しです。5ミリの六角レンチで固定されていますのでそれを外します。

写真6はスタビロットの取り外しです。裏側はグリスブーツを傷つけないように17ミニのスパナで、そして表側から同じ17ミリのメガネなどを使って外します。画像にはありませんが、このあとブレーキキャリパーを外します。ブレーキラインを傷めないようにタイラップか針金でキャリパーを吊るすか、もしくはウマ等に乗せる様にしてから完全にボルトを抜き取ります。


写真6

最後に写真7のアッパーマウントの固定ナットを13ミリのメガネやソケットレンチで取り外します。


写真7


写真8は、ゴロンと取り外されたフロントのサス一式です。


写真8

さてさて、ここから例のインパクトレンチの登場デシ。最初に軽くサスのトップナット(17ミリ)をインパクトで緩めておいてから、写真9のようにスプリングコンプレッサーでサスを縮めて行きます。
注:絶対に対角になるようにスプリングコンプレッサーを取り付け、均等に縮めていってください。スプリングコンプレッサーが外れると大怪我に繋がります。


写真9(これは、もうトップナットが外れています)

写真10はバネの比較です。左がHiバネレートのもので、右が今まで使用していたものです。同じアイバッハ製です。


写真10

折角フロント周りをフリーにしたのですから、各リンクロットやボールジョイント部のグリスモレ破損・劣化具合、そして少し覗き込んでスラストアームのブッシュのヤレなどを目視されておくといいと思います(写真11〜写真15参照)。


写真11


写真12


写真13


写真14


写真15

インパクトがあると、両方の交換に一時間程度で終了しました。とっても重かったダスが。。ハァハァ・・


写真16


リアはDD殿のメンテ記事に載っていますので言うまでもありません。写真17〜19はリアシートからリアトレイまでの脱着の様子です。


写真17


写真18


写真19

ここでもインパクトを使いました。普段ならメガネや長いソケットレンチでキコキコしているところですが(写真20参照)。えっ、吸音ウレタンが破れてる? 見なかったことにしませう!


写真20

写真21は22ミリのメガネレンチで止められているボルトをフリーにしているところです。


写真21

写真22までの工程(シートの取り外しから片側のサスの分解)までに20分ほど。。。恐るべしインパクト!@@;


写真22

リアのスプリング交換作業はフロントと一緒ですが。。。そうです。この写真23が今回の秘密兵器です。1.2センチのジュラルミン製特注スペーサー。合うボルトがなかったので急遽工具屋さんに走り、長めのスタットボルト6本を調達。。。な、長っ! 仕方ないのでワッシャーを5枚くらいずつアッパーの固定ナットを締める際に咬ませました(なんてアバウトな)。


写真23


こ〜んな感じになるまでに実質2時間と少しで終わらせれるなんて・・。ハァ、何度交換したか分からないサス(今回はスプリングだけ)ですが、こんなにも簡単なんて・・・


写真24


写真25


写真26

もちろん、この後は増し締めチェック後に近くのスーパーオー○バックスでアライメントテスターをかけました。調整値無しで見事合格でした(何の試験やネン!)。

これでお分かりになっかと思いますが、「インパクトレンチは偉大」だったと。。今までのキーコキーコ(ラチェットの音)は何だったのでしょう。もいっちょバタッ!


いかがだろうか。電動インパクトレンチを使えば、スプリング交換がこんなに簡単にできるようだ(もちろん、BJさんぐらいのスキルのある方が施工した場合であるが・・・)。

安いからと言って電動インパクトレンチを簡単に買ってしまうBJさんに、キャノンさん(BJさんの奥様)は頭を抱えているに違いない(笑)。

末尾ではあるが、今回も有益な情報を提供いただいたBJさんに感謝する。



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