2004年6月18日(金)

ヒーターバルブ修理 − その2

以前に「ヒーターバルブ修理 − 壊れているはずが?」で、ヒーターバルブのチェック方法を記載したが、追記したチェック方法によると、やはりDD号のヒーターバルブは壊れているようである。しかし、ヒーターバルブは新品を購入すると23,900円もするようだ。そこで、今回はダメモトでヒーターバルブを分解修理してみることにした。

ヒーターバルブの位置は、写真1の赤矢印のところにある。


写真1 ヒーターバルブの位置

ヒーターバルブは、写真2のような部品である。


写真2 ヒーターバルブ

これを取り外して、分解掃除する。まずは、写真3の赤矢印のナット(10mm)と緑矢印のコネクタを外す。


写真3 ナットとコネクタを外したところ

ヒーターバルブの下には補助ポンプがあり、これらが一体化されているので、車体から外すときは両方を同時に外す。ヒーターバルブと補助ポンプは車体と3本のホースで接続されているので、ヒーターバルブ側から3本のホースを外す。写真4の赤矢印は、ヒーターバルブ側(正確には補助ポンプ)に接続されているホースを固定している金具であり、これを緩めるとホースを外すことができる。


写真4 ホースを固定している金具

ヒーターバルブをパズルのようにして外しながら、同時のホースの1本ずつ外していく。意外と難しい作業だ。

このようにして、外したヒーターバルブ(と補助ポンプ)を写真5に示す。


写真5 外したヒーターバルブ(と補助ポンプ)

ヒーターバルブの下にある補助ポンプを外すためには、写真6のホース固定金具を緩めてホースを外す。


写真6 ホースの固定金具

次に、写真7のネジを外すとヒーターバルブと補助ポンプが分離する。このネジは、トルクスのT-20である。


写真7 ヒーターバルブとポンプを固定しているネジ(T-20)

ヒーターバルブは、写真8に示す6本のネジを外すことで分解できる。なお、このネジは、トルクスのT-10である。


写真8 ヒーターバルブを分解するためのネジ(T-10)

分解の際には、写真9で示した位置にマイナスドライバー等を差し入れると、比較的簡単に分解できる。ここで、割る位置に注意すること。間違えた位置を不用意に割ると、電気配線を切ってしまいかねない(DDは間違えて配線を切ってしまい、後でハンダ付けするハメになった)。


写真9 ヒーターバルブを割る(分解する)位置

分解してみると、中は写真10の通りである。錆がいっぱい付着している。これじゃぁ、動かないな・・・。


写真10 付着している錆

これだけ錆が付着して固形化していれば、洗浄しても復活は難しいであろうが、ダメモトで錆を取ってみた。錆を取ったところを写真11に示す。


写真11 付着していた錆を取ったところ

こりゃ、完全にダメだな・・・。たしか、スプリングがあると聞いていたのだが、どこにもない・・・。やはり、ヒーターバルブを交換するほかないようだ。今日のところは仕方がないので、とりあえず、ヒーターバルブを元に戻してエア抜きをしよう。

エア抜きの方法は、take-Mのtakeさんに教えてもらったように、まず、エンジンをかけずにイグニッションをONにして、エアコンを最高温度、最大風量に設定する(写真12)。


写真12 エア抜きのためのエアコン設定

次に、クーラントタンクの蓋とエア抜きバルブ(写真13赤矢印)を開けて、バルブから冷却水が出てくるまで、タンクに水を入れる。そして、エア抜きバルブとクーラントタンクの蓋をキッチリ閉めて、エンジンを始動する。


写真13 エア抜きバルブの位置

そのまま待って、エアコン吹き出し口から温風が出てくれば、エア抜き完了である。

上記のように、結局、今回の作業ではヒーターバルブは修理できなかった。近いうちに新品(or 中古品)を購入して、交換しなければならない。交換の様子は「ヒーターバルブ修理 − その3」に掲載する。

なお、今回の作業でもtake-Mのtakeさんに電話でいろいろと教えていただいた。いつもの事ながら、takeさんに感謝する。



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