2004年2月20日(金)

キーレスの改造&取り付け − とっしーさんより

このネタはやり尽くした感があるので、後半のとっしーさんのレポートのみ読んでもらった方がいいだろう。後半のレポートは→こちら

今回は、とっしーさんよりTo-Fitのキーレス改造の依頼を受け、キーレス受信機をDD仕様に改造してみた。とっしーさんのご要望は、

  1. ロック時にハザードが三三七拍子で点滅
  2. ウィンドウクローズ
  3. アンロック時のルームランプ連動

の3点であった。これは楽勝かと思いきや、いつもの通り(?)、送ってもらった基板はバージョンアップされている・・・。

いつものごとく、「改造で壊れても責任は持たない」という約束を取り付けて、改造してみることにした。

送ってもらったキーレスは、写真1のようなものである。


写真1 送ってもらったキーレス

キーレス受信機の中を開けてみると、写真2のような基板が入っている。


写真2 キーレス受信機の内部基板

随分すっきりとした構成になっているようだ。これに、いつものごとく、PICチップを取り付ける。


写真3 PICチップの取り付け

写真3の丸数字はPICチップの足の番号に相当する。また、今回は基盤上に別のリレーを2個載せて、ルームランプ連動機能を追加する。(R1)〜(R4)は図1のように配線する。


図1 リレーの配線

改造後の基板を写真4に示す。


写真4 改造後の基板

ついでに基板裏面も写真5の赤矢印のように改造している。


写真5 基板裏の改造箇所

これで、基板の改造は完成である。比較的簡単な作業だ。「壊れても責任は持たない」という約束を取り付けているので、気軽に改造できる(笑)。

この改造したキーレス受信機を取り付けたとっしーさんから取り付けレポートをいただいたので、以下に掲載しよう。

 


とっしーさんのキーレス取り付けレポート

キーレス購入から、改造、そして取り付けまでの経緯を簡単にご紹介します。

1月某日
(I)To-Fit製のキーレスを購入。
第一印象としては、すでに壊れてるかと思った…だってリモコンとカット済みのキーがうまく取り付けできないんだもん。
しかし、これはまだまだキーカットの精度が正確ではないために起こることらしい…(知らなかった)

(II)届いたキーレスを眺めていると、ふとDD様のHPで紹介されていた機能が頭をよぎった。確か…↓のような機能を自作されていたな…
1.ロック時に三三七拍子
2.三三七拍子中にロックボタンを押すと、その時開いている窓が順に閉まる(これは便利)
3.ルームランプ連動
これは欲しい、とっても欲しい…せっかくキーレスを買ったんだから、だめもとでDD様にお願いしてみよう…
こんな感じでメールを送りました。
「是非改造して下さい。お金はいくらでも積みます。」(金で物事を解決する最低な奴…)
するとDD様から快くOKの返事を頂きました(T_T)
もちろん「壊れてもOK」というのが合言葉です。いまだから言えるのですが…本当の所、壊れたらどーしようかと思っていました…(失礼)

(III)キーレス一式をDD様のもとに送り、待つこと3日…DD様から無事改造完了のお知らせが届きました。はやっ!!
忙しいって言ってたじゃん…遅くなるって言ってたじゃん…
でもすごく嬉しかったです…その二日後には手元に届きました。早い…キーレスを購入したときのほうがよっぽど時間がかかった…

(IV)そして取り付け。実はテスト期間中だったので…取り付けは非常に迷いましたが、我慢するほど頭はよくなかったので取り付けすることにしました。

購入・検討・改造・取り付けまでの経緯はこんな感じです。さて本題の取り付けレポートを紹介致します。


まず最初に、取り付ける車のスペックを簡単に…
92年式 BMW 525i ツーリングワゴン 右ハンドルである。

↓純正色なんだろうか…でも夜になるとすごいんです。

(1)取り付け前の確認

早速改造されたキーレスを見てみる。


写真(1) 改造が施されたキーレス本体&配線

できれば受信機本体の中を開けてみたかったが…壊してしまいそうなので今回はやめておく。

左から順に(a)緑&青(ダブルロックモジュール)、(b)紫(ハザード接続モジュール)、(c)キーレス受信機(接続先が明記されたポストイット付)、(d)各種配線類、以上である。これはこの状態では分かりづらいが…右の配線類は改造により不要になった部分に絶縁処理が施されてる。ここで出た(a)は、今回の改造により不要になった。ちなみに、絶縁されていた配線は以下表の赤字である。

表(1) 結線先と絶縁済み一覧表

ケーブルの色 接続先の説明
(1)  赤 +12V常時電源へ接続
(2)  灰 付属のハザード接続モジュールの1本側へ接続
(3)  黒 茶色またはボディアースへ接続
(4) 紫/白 (1)赤線へ接続(+12V常時)
(5) 緑/白 ロック線へ接続 
(6) 青/白 接続せず
(7)  紫 (1)赤線へ接続(+12V常時)
(8)  緑 アンロックへ接続 
(9)  青 ルームランプ制御

上記の通りであるが、Hの配線に関しては改造前は接続する必要はなかったのだが、改造(この場合はルームランプ)によって接続が必要になったものである。

ちなみに・・・ルームランプの制御ユニットはすでに受信機本体の中に組み込まれている(らしい)。だから結線するだけで実現してまう…(すげぇ〜)
さらに写真(1)のAの配線は片側1本であるが、もう片側が2本に分岐してある。これは左右ウィンカーに接続するので分岐している。

ちょっと話がずれるが…この絶縁処理は非常に役に立った。あるもの全てを繋ぎたがる私にとっては便利この上ない。改めてDD様に感謝。

さて、この改造済みキーレスを車に取り付ける。

(*)先に断っておくが、表(1)の(1)と(3)の接続方法についてはDD様のHPに掲載されていると思うので割愛させて頂く。


(2)まずは配線の確認

リアシートを引っ剥がし、配線を出現させる。


写真(2) リアシートの風景

他の方より汚い…配線がごちゃごちゃしている…しかしこれはカーナビの配線。こればかりは仕方がない。掃除してもどーせ見えないし…(私はおおざっぱなO型)
気を取り直して作業を再開する。


(3)取り付け開始


写真(3) 接続したところ(1)


写真(4) 接続したところ(2)


写真(5) 接続したところ(3)

上記写真では取り付けしてあるが…各種配線の場所は下記の通り。
写真(3)の配線束は、写真(2)の赤丸部分の下にある。
写真(4)の配線束は、写真(2)の黄色の矢印の先(右後部座席下)にある。
写真(5)の配線束は、写真(2)の白丸の下にある。
補足であるが、写真(3)の配線束は上を覆っているクッションを引っ剥がすと、目的となる配線達にこんにちはをする事ができる。

さて、実際の結線箇所を写真(3)(4)(5)の中に各色丸印とし、下記表にて説明する。

表(2) 結線先の説明と特徴

結線する配線 配線の場所 配線の特徴
表(1)の(8)をアンロック線と接続 赤丸 青/赤/黄の細い配線。水色に近い青を基調とし、縦に細く赤い線が入り、黄色のしましま模様
表(1)の(5)をロック線と接続 青丸 白/赤/黄の細い配線。主に白を基調とし、縦に細く赤い線が入り、黄色のしましま模様
表(1)の(2)を写真(1)の(2)1本側と接続した後、2本側の1本を接続 紫丸 青/緑の普通の太さの配線。主に青を基調とし、縦に細く緑の線が入る。ちなみに左ウィンカー
表(1)の(2)を写真(1)の(2)1本側と接続した後、2本側の1本を接続 緑丸 青/茶の普通の太さの配線。主に青を基調とし、縦に細く茶色の線が入る。ちなみに右ウィンカー
表(1)の(9)をルームランプ制御と接続 黄丸 茶/赤/青の細い配線。左記色の全てが渦巻状(?)になっている配線。

この車の場合だと、写真(1)の(2)ハザード接続モジュールも片方にしか届かないので延長する必要がある。

(*2) 写真(3)に写っていて、丸印のされていないコネクタはナビのものです。

以上で作業完了である。付属していたテスターで点検し、本体と接続してシートを元通りにする。ここで実際に使ってみた。

「ガチャン!!」

と言ってロック・アンロックともにばっちし。ルームランプ連動もグッジョブ。さらにロック時の三三七拍子も

「パッパッパ・パッパッパ…」

…素敵……。
試しに窓を全開にしてウィンドウクローズもテスト。

「うぃ〜ん…」

げっつ。


(4)完了後の感想

探すのに苦労したと言えば…全部であるが、特に苦労したのはぶっちぎりでロック線である。取り付ける前のイメージとは程遠く
「こんな細い線で割り込みコネクタがきっちり配線を噛んでくれるのかぁ?」
と、迷う一方でした。こっちはテスト勉強を放り出して単位を落とすかもしれないっていうのに…(何かのせいにしてる)

おまけに所狭しと並ぶ割り込みコネクタ君。
おいおい、そんなに配線引っ張ったらちぎれちゃうよ?っていう位引っ張ってました。
ですので引っ張りすぎに注意。

続いてハザード接続。左ウィンカーはすぐに見つかったのだが、右ウィンカーが全く発見できなかった。てっきり同じ場所にあると思ったのだが、実は反対側(右後部座席下)の配線束の中で発見した。ツーリングの場合だとちょっと違うのかもしれない…。

でも作業完了後の爽快感ときたら疲れが吹っ飛んでしまう。DD様のお陰で実に気持ちのいいキーレスになった。
街中でロックした時も…
「なんだあの車は!?」
実に気持ちのいい目線を感じることができる(その人の器によるが…)

さて、末尾ではあるが快く改造に協力してくださったDD様に多大なる感謝の意を表す。
本当にありがとうございましたぁぁぁ!!

 

ちなみに…↑夜になったところ。
BMWになんて事を…と思った方。正解である。勘違いされては困るので説明(言い訳)をする。
これはあおられたとき、からまれた時に点灯する威嚇用であり、あくまで護身用である事を理解してほしい。


理解できない・・・・(by DD)。個人的にはとっても好きだけど・・・・・・。

でも、とりあえず、こんな機会を与えてもらったとっしーさんに感謝しておくことにする。でも、テストの方は大丈夫だったのだろうか(笑)。



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