2020年5月2日(土)

DD2号 ATFの交換 − ATF注入装置を使って

「Instrant Shudder Fixx」を投入して振動が収まったDD2号だが、基本的に劣化しているATFを添加剤でごまかしているだけなので、早めにATFを交換したいところだ。いろいろと調べたところ、どうもWAKO'SのATF Safety SpecがDD2号に搭載のZFのATに使えるようだ。そこで、今回は写真1のように20リットルのペール缶でATFを購入した。


写真1 購入したWAKO'S ATF Safety Spec

前回のATF交換では、化学実験で使うような500mlの洗瓶でATFを入れた のだが、時間がかかるうえにめちゃくちゃ大変だっだ。そこで、今回は写真2の材料を買って、最新の設備でATF注入に挑んだ。


写真2 最新ATF注入装置の材料

左から、ダイソーで買った5.5リットルのバケツ(110円)、コーナンで買った内径8mmの透明チューブ(66円/m×2m)とホースニップル(97円)だ。右のホースニップルは写真3のものだ。


写真3 ホースニップル

このホースニップルをバケツに取り付けるために、写真4のようにバケツにドリルで穴をあける。


写真4 ドリルで穴をあけているところ

その後、写真5のようにハンドリーマーで穴を広げる。


写真5 穴を広げているところ

そして、写真6のようにホースニップルをねじ込む。


写真6 ホースニップルをねじ込んだところ

このホースニップルに透明チューブを接続すれば、写真7のようなATF注入装置の完成だ。


写真7 完成したATF注入装置

さて、今回もう一つ用意したのはATのオイルパンだ。せっかくATFを交換するので、ストレーナ付きオイルパンも新品にしておこう。また、今回は、オイルパンの底面に写真8のような紙を貼り付けておいた。


写真8 紙を貼り付けたオイルパン

この紙にはオイルパンを締め付けるボルトの順番が載っており、下に潜って作業するときに簡単に締めるボルトの順番がわかるようにした。

さて、ここまでできれば、早速交換作業だ。まずは、写真9のように前後輪ともジャッキアップしてウマをかける。このとき、ウマの高さを調整して、おおよそ車体が水平になるようにした。


写真9 ジャッキアップしてウマをかけたところ

そして、前後のアンダーパネルを外す。写真10に外したアンダーパネルを示す。


写真10 外したアンダーパネル

念のため、写真11、12のように水準器を使ってオイルパンの水平を計測する。


写真11 オイルパンの水平を計測しているところ(前後方向)


写真12 オイルパンの水平を計測しているところ(左右方向)

水平を確認したところで、ATFを抜いていこう。その前に、写真13のようにオイルパンの下に厚めに新聞紙を敷いて、その上にオイル受けをおく。


写真13 新聞紙とオイル受けを置いたところ

そして、写真14に示すドレインプラグを外す。


写真14 ドレインプラグ

なんか、やっぱりドレインプラグからATFが漏れてるなぁ・・・。このドレインプラグは写真15のように10mmの六角レンチで外すことができる。締め付け時のトルクは8Nmと指定されているので、10mm六角ソケットを用意しておこう。


写真15 ドレインプラグを外しているところ

ドレインプラグを外すと、写真16のように古いATFが抜けてくる。


写真16 ATFが抜けているところ

オイル受けで受けたATFは廃油となるのだが、新しいATFが入っているペール缶を廃油入れに使いたいので、写真17のように新しいATFを2リットルのペットボトルとオイルジョッキに入れ替えた。


写真17 ATFを入れ替えたところ

廃油は空になったペール缶に入れていく。ドレインからATFが抜けたら一旦トレインプラグを締め、オイルパンを外す。オイルパンを外す前にはオイルパンのボルトにアクセスできるように、写真18の4本のボルト(頭がE8)を外してエキゾーストパイプホルダーを外す。


写真18 エキゾーストパイプホルダーを外すボルト(後ろ側から見たところ)

写真19にホルダーを外したところを示す。


写真19 外したホルダー(前側から見たところ)

そして、写真20のように24本あるオイルパンのボルトを外していく。ボルトの数が多いので、電動インパクトレンチで緩めていく。


写真20 オイルパンのボルトを外しているところ

オイルパンの中にはまだ2リットルぐらいATFが残っているので、ATFをこぼさないように慎重にオイルパンを外そう。写真21に新旧のオイルパンの比較を示す。


写真21 新旧オイルパンの比較(左;新、右:旧)

オイルパンを外したら写真22のようにパッキンがつくところをウェスで丁寧に掃除しておく。


写真22 パッキンがつくところの掃除

綺麗になったらオイルパンを取り付けるのだが、その前に写真23のようにパイプの先にあるOリングにATFを塗っておく。


写真23 Oリングにオイルを塗っているところ

そして、写真24のように新しいオイルパンを取り付ける。


写真24 新しいオイルパンを取り付けたところ

おおよそボルトを取りつけた後、写真25のように順番にトルクレンチでボルトを締めていく。


写真25 ボルトを締めているところ

締め付けトルクは10Nmだ。紙を見ながら順序通りに締め付けていこう。すべてのボルトを締め付けたら、新しいATFを入れていく。入れるところは、写真26のフィラープラグからだ。ちなみに、ATFを交換するときには、一番最初にこのフィラープラグを緩めることができるかどうかを確認しておかないといけない。もし、緩められなかったら、ATFを入れることができなくなるからだ。


写真26 フィラープラグ

このフィラープラグは8mmの六角レンチで外すことができる。ちなみに、締め付けトルクは35±3.5Nmだ。この部分は狭いのでソケットレンチが入りにくいから、L字型の六角レンチで外した。写真27にフィラープラグを外したところを示す。


写真27 フィラープラグを外したところ

さて、ATFを入れていくのだが、今回はATF注入装置があるので、前回 のような苦労はないはずだ。まずは、写真28のように車体の左側に椅子と鉢植えを立てる台を置き、その上にATF注入装置のバケツを置く。


写真28 ATF注入装置のバケツ

透明チューブは赤矢印のように車体の下に繋がっている。そして、写真29のように透明チューブをフィラープラグのところまで伸ばす。


写真29 透明チューブをフィラープラグへ入れたところ

そして、いよいよ写真30のように、ATF注入装置のバケツに新しいATFを投入する。


写真30 新しいATFを投入しているところ

ATFの粘性が高いためゆっくりではあるが、写真31のようにATFが透明チューブを通って、フィラープラグから入っていく。


写真31 ATFが入っているところ

注入に時間はかかるが、これは超ラクチンだ! このようにして4リットルほど入れると、写真32のようにフィラープラグからATFがあふれてくる。


写真32 あふれるATF

そうしたら、ATFの注入を止めるため、写真33のように透明チューブを二つ折りにして輪ゴムで留める。これでATFはチューブから出てこなくなる。


写真33 輪ゴムでチューブを留めたところ

ここで、一旦、フィラープラグを取り付け、エンジンをかけて写真34のようにブレーキペダルを踏みながらシフトをDやRに入れてしばらく待つ。これにより、オイルパンに溜まっているATFが吸い上げられる。


写真34 シフトをDやRに入れているところ

シフトをPに入れ、エンジンをかけたまま、再びフィラープラグのところからあふれるまでATFを入れる。さらに2リットルぐらい入るはずだ。ATFが溢れたら再びフィラープラグを締め、シフトをDやRに入れて新しいATFを循環させる。

DD2号のATはGA6HP19Zなので、ATFの全量は9.5リットルだ。ここまでの作業で、9.5リットルのうち6リットルが新しいATFになり、3.5リットルが古いATFのままである。このようにオイルパンを外せば6リットルほど抜けるが、24本のボルトを外したり付けたりするのは面倒だ。そこで、これ以降はドレインプラグからATFを抜いて、オイルパンは外さず、フィラープラグから新しいATFを入れる作業を繰り返す。オイルパンを外さなかったら入れ替えられるATFは3.5リットルぐらいだ。ATFは20リットル用意したので、まだ残り14リットルある。ということは、オイルパンを外さず、あと4回のATF入れ替えができる。これにより、全体の約94%のATFを新油に入れ替えることが可能だ(1 - 3.5×6.0^4/9.5^5 = 0.941)。そうと決まれば、あとは作業するだけだ。写真35に再びドレインからATFを抜いているところを示す。


写真35 ドレインからATFを抜いているところ

写真16で抜けてきたATFより少し色が薄くなっている。このようにして、4回のATF入れ替えを実施した。その後、写真36のように車両にPCを接続して、ATFの温度を計測した。


写真36 車両にPCを接続したところ

INPAを立ち上げてATFの温度を見てみると、写真37のように60℃だった。エンジンをかけながらATFを入れるので、結構油温が上がってしまう。


写真37 ATFの温度

ATFの量は、車体を水平にしてエンジンをかけ、ATFの温度が35〜40℃のときにフィラープラグから少しあふれるぐらいがいい。そこで、2時間ほどエンジンをかけずに放置して、ATFの温度が30℃程度になってからエンジンをかけ、フィラープラグからあふれるまでATFを注入した。これでおおよその量の調整ができただろう。しばらく乗ってみてから、近いうちにもう一度ATFの量を調整してみよう。

あとは、オイルパン付近に付いたATFを洗い流し、アンダーパネル等を元に戻せば作業完了だ。現在の走行距離は写真38の通り、106,769kmだ。


写真38 現在の走行距離

今回のATF交換で用意したものは以下の通りである。

 

価格(送料込み)

備考

ATF20リットルペール缶

20,595

WAKO'S ATF S-S セーフティスペック
ATオイルパン、ガスケット、ドレインプラグ

12,047

ZF OEM 24117571217。アメリカから輸入

バケツ

110

5.5リットルのもの(ダイソーで購入)
透明ホース

132

内径8mmのものを2メートル(コーナンで購入)
ホースニップル

97

1/4×8 (コーナンで購入)

合 計

32,981

 
 

交換後に試運転してみたが、元からあまり感じなかった変速ショックが全くなくなったことと、トルクが太くなったような感じがしたので、新しいATFに交換した効果はあったようだ。もちろん、以前にあったようなジャダーは全く感じられない。


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