2019年8月18日(日)

E34 シフトノブをE90後期にアップデート − といさんより

今回は久しぶりのご登場、といさんに、E34のシフトノブ交換のレポートをいただいたので紹介しよう。 


こんにちは。大変ご無沙汰しましたが相変わらず細々とE34を維持しております。

実は先日みなさんの過去レポートをお手本にブロアファンモーターを交換したのですが、時間のない中、あと戻りできない状況に何度も苛まれ泣きながらの作業で余裕がなく、結果夕暮れギリギリになんとカタチになり、現在エアコン快調で結果オーライな状況です。
そんななりゆきでレポートできなくて申し訳ありませんでした。

今日は別件のメンテから予想外に発生したガングリップシフトノブの交換レポートをお届けします。

それはシフトノブのプッシュロッド破損から始まりました。長年放置固着したシフトノブを引き抜く際、プッシュロッドを破損してしまったのです。

そんなロッドをパズルのように組み立て、百均で用立てた2液性ボンドでカタチだけは戻し使用してみました。

実用強度が出る3時間を待って組み上げましたがボタンを押さなくてもシフトレバーは自由に往来でき、前進からリバースまで一気に入ってしまいます。後日シフトノブを抜いてみるとロッドの先端は見事に粉砕していました。

そこでストックしてあったE90前期のシフトノブと比較してみると、E90のプッシュロッドは明らかに短いのです。

忘れていましたがそれはそうなのです。だってシフトレバーはE39のシフトノブが合うように削り込んでいるのですから。

さて、シフトレバーの修理だけを考えるとE39のプッシュロッドを入手して交換すれば良いのですが、古いクルマのトラブルは機能改善への足掛かりです。少しでも新しい部品を取り入れたいので不確かながら情報を集めてみました。

シフトノブ下端から突き出すプッシュロッドの長さは、
E39 約85mm
E60 約85mm
E46 約85mm
E90 約62mm みたいです。

となるとE39はもちろん、E60もしくはE46のプッシュロッドを入手すれば使用できるはずです。中古品市場を見てみましたがE39とE46のパーツは激減しており、適価では見当たりません。早急になんとかしたいとの考えもあり今回はE60のシフトノブを購入しました。

しかしせっかく交換するのにノブ形状がそのままでは面白くないので、少しカタチの違うE90後期のものも入手しました。ストックのE90前期用と比較するとシャフトの長さは同じですが、ノブは若干高くなるようです。

役者が揃ったのでシフトノブを自車に合うように加工します。今回そろえたシフトノブ各々のプッシュロッド交換手順は同じですからE90後期のもので説明します。まずはボタンの周りをマスキングテープ等で養生します。

そしてボタン下部から大きめのマイナスドライバーでこじてボタンを抜き出します。

ボタンが外れるとシルバーなカバーが外れ壊れたかと思いましたが、そんな構造のようです。カバーに貼ってあるシールの意味は私にはわかりませんが、カバーはアフターで色々なカラーやカーボン柄のが売られているようなので個性が発揮できるようです。しかしうちのE34はブラックとシルバーのモノトーンがテーマなのでシルバーのまま使用します。

プッシュロッドを組み換えて出来上がったシフトノブと、粉砕したプッシュロッドをつなぎ合わせたシフトノブを比較してみました。当たり前ですがプッシュロッド先端までの長さは同じです。

ここからがE34に使用するためのフィッティングです。シフトレバーの根っこにはシフト操作を制約する目的で切り欠きがあり、そこをプッシュロッドが往来します。その切り欠きの一番狭い部分はリバースポジションで、無加工のプッシュロッドでは切り欠きに収まりません。

百均ノギスなので採寸は適当ですが、場合わせで切り欠きにフィットするように百均のヤスリで削りました。(笑)

そして完成です。交換前と交換後、いかがです? 少しは若返ったでしょうか?

少し高くなりましたが丸かったのが少し角張り、左手が引っ掛かりやすくて良い感じです。欲を言えばE90のプッシュロッドのまま使用できるようシフトレバーを約23mm削り込めたらショートで良さそうですが、それはまた機会があれば。(^^;


やはりプラスチック部品の経年劣化が仕方がないなぁ。でも、この機会にカッコよく交換できたから結果オーライだな。末尾ではあるが、いつも面白いレポートをいただく といさんに感謝する。



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