2014年4月19日(土)

右リアからのギシギシ音 − リアアッパーマウントの交換

最近、車を運転していると、段差を乗り越えるとき等に右リアからギシギシと音がするようになってきた。この音は「左リアからのギシギシ音 − その4」の時に聞いた音と同じような気がする。この時は、左リアのアッパーマウントを交換して解決したのだが、その時は右リアのアッパーマウントは交換していなかった。おそらく、今回の右リアからのギシギシ音は、右リアのアッパーマウントが劣化したためであろう。とりあえず、交換してみるか・・・。なお、交換の詳しい手順については、このあたりのレポートで説明しているので、今回は大まかな手順だけ報告する。

まずは、写真1のようにリアシートの座面を外し、次に写真2のように背もたれとリアトレイも外す。


写真1 リアシートの座面を外したところ


写真2 リアシートの背もたれとリアトレイを外したところ

右リア背もたれの車両外側を見てみると、写真3のようにリアアッパーマウントのゴムカバーが見える。


写真3 リアアッパーマウントのゴムカバー

このゴムカバーを取ると、写真4のようにリアアッパーマウントの頭が見える。


写真4 リアアッパーマウントの頭

この状態で、車を上下に揺らしてみると、やはりこの部分がギシギシと音を出している。やはり、リアアッパーマウントの劣化で間違いないようだ。そうと決まれば話は簡単で、新しいアッパーマウントに交換すればいい。

まずは、写真5のように、右リアと対角線上にある左フロントに輪留めをする。DD号の駐車場は、ホンの少しだが前の方に傾斜が付いているため、このように輪留めをしておく。


写真5 輪留め

そして、写真6のように右リアをジャッキアップしてタイヤ・ホイールを外す。


写真6 ジャッキアップしたところ

この状態からリアストラットを取り外し、リアストラットのスプリングを縮めてアッパーマウントを交換すればいい。リアストラットは比較的軽いので、非力で不器用なDDでも一人で作業できそうだ。

リアストラットを車両から外すには、写真7の矢印の部分にあるM14のボルトを緩めればいい。


写真7 

ただ、このボルトは結構なトルクで閉まっているので、DDは写真8の上側にあるロングスピンナハンドルと12角のソケット(サイズ22mm)を使う。


写真8 ロングスピンナハンドル(635mm)

このスピンナハンドルを使えば、写真9のように簡単にボルトを緩めて外すことができるだろう。このとき、ボルトを外すだけでストラットの下側はまだ車体から外さない。


写真9 ボルトを外したところ

次に、リアストラットの上側、すなわちアッパーマウントに付いている3つのナットを写真10のように緩める。ここでも、まだナットを最後まで取り外さす、少しネジにかかった状態で置いておく。


写真10 アッパーマウントのナットを緩めているところ

上部のナットを緩めたら、リアストラットの下側を外す。これは固着していることが多いので、まず写真11のように浸透型の潤滑スプレーCRC-556を吹いておく。


写真11 CRC-556を吹いているところ

そして、写真12のようにショックハンマーでショックアブソーバーが凹まないぐらいに奥側に叩いていくと、ストラットの下側が外れる。この時、ストラットの上にある3つのナットを外していないので、ストラットが落ちてくることはない。


写真12 ストラットの下側を外しているところ

この状態で、ストラット上の3つのナットを外せば、ストラットを車両から抜き出すことができる。車両から外したリアストラットを写真13に示す。写真13の赤矢印で示した部分が問題のアッパーマウントだ。


写真13 外したストラット

そのストラットのスプリングにスプリングコンプレッサーをかけて、写真14の電動インパクトレンチでスプリングを縮めていく。


写真14 スプリングコンプレッサーと電動インパクトレンチ

ストラットのトップナットも、写真15のようにインパクトレンチがあれば簡単に緩めることができる。ただし、締めるときはレンチで締めよう。


写真15 トップナットを緩めているところ

トップナットを外すと、アッパーマウントを外すことができる。写真16に新旧のアッパーマウントを示す。


写真16 新旧のアッパーマウント(左:古いアッパーマウント、右:新しいアッパーマウント)

ちなみに、今回用意したアッパーマウントは、このレポートでも報告したSWAG(Germany)のものである。今回もラトビアの部品商から購入した。

古いアッパーマウントは、写真17のように真ん中のカラーの部分が分離していた。左側と同じだ。


写真17 外れた真ん中のカラー

新しいアッパーマウントを写真18のようにストラットに取り付けて、トップナットを締める。


写真18 新しいアッパーマウントを取り付けたストラット

ここまでできれば、後は写真19のように、ストラットを左リアに戻して、ストラット上側のナットと下側のボルトを取り付ければよい。


写真19 リアストラットを車体に戻したところ

最後にホイールを取り付ければ、写真20のように作業完了だ。いや、リアシートも元に戻さないと・・・。


写真20 ホイールを取り付けたところ

アッパーマウント交換後に試走してみたが、ギシギシ音は完全に消えていた。やはり、ここが原因だったようだ。交換前のアッパーマウントはSachsのものだったが、結局、左右共に3万キロももたなかった。今回購入したSWAGのものはどうだろう・・・?



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