2009年10月12日(月)

フロントブレーキのグレードアップ − ローター・キャリパーの交換

さて、前回、ブレーキキャリパーのオーバーホールをしたので、これをDD号に取り付けてみよう。

まずは、写真1のようにフロント両輪をジャッキアップし、ウマをかける。


写真1 フロント側にウマを掛けたところ

左側のフロントブレーキにはブレーキパッドセンサが付いているので、まずはこちら側から作業する。写真2にブレーキパッドセンサのコネクタを示す。


写真2 ブレーキパッドセンサのコネクタ

このコネクタは引っ張ると簡単に外すことができる。写真3に外れたコネクタを示す。


写真3 外れたコネクタ

次に、キャリパーのガイドボルトを外すのだが、その前に写真4のようにしてキャリパーの裏側にあるガイドボルトのキャップを外す。これは上下に二つある。


写真4 ガイドボルトのキャップを外しているところ

そして、写真5のようにして2箇所のガイドボルトを外す。このガイドボルトは7mmの六角レンチなので、注意が必要だ。普通の六角レンチセットには、7mmがないからだ。3/8のソケットのあるものが使いやすいので、事前に購入しておこう。


写真5 ガイドボルトを外しているところ

ガイトボルトが外れたら、写真6のようにして、ブレーキキャリパーの正面にある板状のバネを外す。


写真6 板バネを外しているところ

そして、写真7のようにブレーキキャリパーを手前にゆっくり引っ張って、ピストンを少し戻してやる。


写真7 ピストンを戻しているところ

うまくピストンが戻ったら、ローターとブレーキパッドの間に隙間ができて、写真8のようにキャリパーを外すことができる。


写真8 キャリパーを外したところ

ここで、まだキャリパーガイドが残っているので、写真9のように、裏側から19mmのボルトを緩めてキャリパーガイドを外す。このボルトは結構固く締まっているはずだ。


写真9 キャリパーガイドを外しているところ

これでやっとローターを外すことができる。ローターは6mmの六角ボルト1つで固定されているので、写真10のように六角レンチを使ってアレンボルトを外す。


写真10 アレンボルトを外しているところ

さて、ゴンザレスさんからもらったローターと、DD号に付いていたローターを比べてみよう。写真11に比較を示す。


写真11 もらったローター(左)とDD号のローター(右)

ゴンザレスさんからもらったローターのほうが少し大きいようだ。写真12のように、直径を測っていると、324mmある。DD号に付いていたものは、直径302mmなので随分大きい。


写真12 ローターの直径

どうやら、これは前期M5のローターではなく、E32かE31のローターのようだ。前期M5はローターの直径が315mmのはずだ。まぁ、大きいことはイイコトだ!?

このローターはしばらく使っていなかったためか、表面に少し錆がある。凹凸はほとんどないので、研磨するほどではないだろう。そこで、錆を落とすため、写真13のように600番のサンドペーパーで磨いた。


写真13 サンドペーパーで錆を落としているところ

錆を落とすと、写真14のように美しい鏡面が・・・(?)


写真14 ローター表面の錆を落としたところ

ローターの水分を拭き取ったら、写真15のようにローターを取り付ける。


写真15 ローターを交換したところ

さて、次はキャリパーの交換だ。そのためには、ブレーキホースを外さないといけない。そのため、今回は写真16のようなフレアナットレンチを用意した。


写真16 用意したフレアナットレンチ

使うのは11mmのほうで、その先端は写真17のようになっている。


写真17 フレアナットレンチの先端

このフレアナットレンチと14mmのスパナを使って、写真18のように金属のブレーキラインからブレーキホースを切り離す。


写真18 ブレーキラインからブレーキホースを切り離しているところ

ブレーキホース側の上のナットが14mm、ブレーキライン側の下のナットが11mmである。ブレーキホースを外すと、当然のことながらブレーキフルードが漏れてくる。そこで、今回は写真19のようなパイプキャップを用意した。


写真19 パイプキャップ

これは、9.5mmのパイプの端に付ける飾りキャップであり、近所のホームセンターで見つけた。写真20のように、これをブレーキラインの先端にかぶせてブレーキラインからブレーキフルードが漏れるのを止める。


写真20 パイプキャップをブレーキラインの先端にかぶせたところ

ブレーキラインを外すと、ブレーキキャリパーをフリーにすることができる。取り外したキャリパーと取り付けるキャリパーの比較を写真21に示す。


写真21 取り外したキャリパー(右)と取り付けるキャリパー(左)

写真21では、すでにブレーキホースを取り付けるキャリパーに移植している。ブレーキを交換するにあたり、ステンメッシュのブレーキホースに交換することも考えたのだが、E34のブレーキホースは内部に金属のメッシュが入っているらしいので、実質的にはステンメッシュのブレーキホースにしてもあまり違いはないらしい。そこで、今回はブレーキホースを交換せずに、そのまま使うことにした。
(上記、赤線の部分について、追記あり)

さて、ブレーキキャリパーが違うので、当然ブレーキパッドも違う。写真22にDD号に付いていたブレーキパッドとこれから取り付けるブレーキパッドの比較を示す。ローター径が大きいので、パッドの幅が大きい。


写真22 DD号のブレーキパッド(上)と取り付けるブレーキパッド(下)

ブレーキパッドを取り付ける際には、裏側の金属の当たるところにパッドグリスを塗っておかなくてはいけない。写真23にブレーキパッドとパッドグリスを示す。


写真23 ブレーキパッドとパッドグリス

このブレーキパッドをよく見ると、写真24のように「JURID(ユーリッド)」と書かれている。純正パッドのタッチが好きなDDには好都合だ(JURIDは純正OEM)。


写真24 ブレーキパッド

パッドグリスを塗ったブレーキパッドは、キャリパーにセットしておこう。その際、ブレーキパッドセンサーを取り付けるのを忘れないようにしないといけない。キャリパーにブレーキパッドがセットできたら、写真25のように、ブレーキホースをブレーキラインに接続する。


写真25 ブレーキホースをブレーキラインに接続したところ

そして、キャリパーガイドを車両に取り付けた後、写真26のようにブレーキキャリパーを取り付ける。


写真26 ブレーキキャリパーを取り付けているところ

ブレーキキャリパーは、ガイドボルトを取り付けてブレーキキャリパーガイドに固定する。DDは「ガイドボルトにグリスを塗らない」派だ(笑)。写真27にキャリパーを固定したところを示す。


写真27 ブレーキキャリパーを固定したところ

ブレーキキャリパーを取り付けたら、写真28のようにブレーキホースガイドを元に戻すのを忘れないように注意が必要だ。以前、フロントショックを交換したときに、ブレーキホースガイドを元に戻し忘れていたからだ(苦笑)。


写真28 ブレーキホースガイド

最後に板バネを取り付けると、ブレーキローターとキャリパーの交換は完了だ。右側も基本的には同じ手順だが、右側にはブレーキパッドセンサがない分だけ簡単だ。

さて、両側のブレーキローターとキャリパーが交換できたら、最後にブレーキラインから気泡を抜かなくてはいけない。これを「エア抜き」と呼ぶ(らしい)。

エア抜きの細かい手順は省略するが、今回は子供と二人でマニュアル方式でエア抜きをした。写真29にエア抜きに使った道具を示す。


写真29 エア抜きに使った道具

500mlのペットボトルの口に針金を付けて、車体に引っかけるようにしている。また、透明のホースはゴンザレスさんにもらったブレーキ一式の中に入っていたものだ。

エア抜き中は、写真30に示すブレーキフルードタンクが空にならないように、少しずつブレーキフルードを継ぎ足していった。


写真30 ブレーキフルードタンク

写真31にエア抜き中の様子を示す。


写真31 エア抜き中の様子

始めに右側ブレーキのエア抜きを行い、次に左側ブレーキのエア抜きを行った。念のため、エア抜きは、右→左→右→・・・、と4回ずつ実施した。これでもうエアは咬んでないだろう。実は、DDはブレーキのエア抜きをするのは初めてだ。

写真32にエア抜きの終わったブレーキを示す。


写真32 エア抜きの終わったブレーキ

最後に、タイヤを取り付けて、ウマから車両を降ろせば完了だ。写真33にブレーキを交換したDD号のフロントホイール部分を示す。


写真33 フロントブレーキ部分

おおっ、なんかローターが大きくなっているような気がする(いや、「気がする」だけじゃなくて、実際に大きくなっているのだが・・・)。

ブレーキの効きに関しては、まだアタリが出ていないので何とも言えない。ただ、ブレーキペダルを踏んでもスポンジーな感じはしないので、エア抜きはできていると思う。

今回は、ゴンザレスさんにE32(E31)のブレーキをご提供いただいたので、ブレーキ交換の機会に恵まれた。MINIに乗り換えられた ウラギリモノの ゴンザレスさんに感謝する。

また、boven7さんには、作業前にメールや電話で詳しい手順を教えてもらった。boven7さん、ありがとう!

もちろん、ブレーキピストンのオーバーホールについては、boven7さんのレポートだけではなく、medama1goさんの詳しいレポートが非常に役に立ったことは言うまでもない。medama1goさん、E34での復活をお待ちしておりますm(_ _)m。


2009年10月16日(金) 追記

上記の赤線の記述(「E34のブレーキホースは内部に金属のメッシュが入っているらしいので、実質的にはステンメッシュのブレーキホースにしてもあまり違いはないらしい。」)について、マカオのヒデさんから、「今まで何度かE34のブレーキホースをカッターで切断してみたが、金属のメッシュが入っているものはなかった」とのご指摘をいただいた。

DDも少し気になって、手持ちのブレーキホースを切断してその断面を観察してみた。以下に切断面の写真を示す。

写真のように、ホースは3層構造になっており、外側と内側は厚さ1mm程度の黒いゴムのような素材でできている。厚さ2mm程度の中間層は繊維状のものがある。おそらく、この繊維状のものは伸縮しにくい素材であり、ホースの膨張による圧力の逃げを防いでいると思われる。

一般的に考えて、ステンメッシュのような金属の素材に比べると、ホース内部に圧力がかかったときに少しは膨張してしまうような気がする(あくまで主観であり、計測したわけではない)。また、ホース曲げによる素材の疲労(ステンメッシュの場合は金属疲労)については、繊維状のもののほうが強いと思われる。

純正のブレーキホースとステンメッシュのホースでは、どちらがいいのかわからない。上記は切断した結果、わかったことと、その推測を記載したまでである。ただ、14年前のブレーキホースならどうちらのホースの新品に換えるだけで性能が向上(復活?)するのは間違いないだろう(笑)。


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