2009年8月13日(木)

ファイナルステージの修理 − medama1goさんより

今回はmedama1goさんより、エアコンのファイナルステージの修理レポートをいただいたので紹介しよう。


ご近所(片道1時間半をご近所と言うかどうかは微妙ですが...(笑))さんのTR乗りに、Johnnyさんと言う方が居られます。

で、こちらの車両も、まぁE34のお約束と言うか、トラブル...もとい、イベントには事欠かない車両でして、5月末頃からエアコンのトラブルに見舞われていると言う相談を受けました。

ところが、この症状と言うのがいささかややこしいもので、

と言う事らしいのです。

風量関係とくればファイナルステージですが、 この場合の代表的な症状は

というもの。

当てはめて見ると、幾分違うような気がしないでもないのですが、とりあえず本人もしばらくそのままで乗ってみる、とのことでしたので、そのままにしておきました。ところが...、

先日Johnnyさんのブログにて、エアコンの中間風量が完全に死亡との記事を発見。これでファイナルステージ故障が濃厚と、かなり絞込みができました。早速Johnnyさんと連絡を取って、修理日程を調整、パーツ屋に部品を買いにいきました。

修理当日、私の車両にJohnnyさんの空調不調車両のファイナルステージを移植すると、私の車両で見事に発症。

すぐにファイナルステージの修理に取り掛かります。

外してきたファイナルステージ。

細いビス4本とひっくり返して太いビス1本を外しカバーを開けると、部品の乗った基盤が出てきます。

この基板上の赤い四角いブロック状の部品が過去のレポートで度々出てくるコンデンサー

0.47μF(マイクロファラド)のMKTというタイプのコンデンサーで、店によっては単にフィルムコンデンサーとしか書いていない場合もあります。(私が購入したマルツパーツでは、プラスチックフィルムコンデンサーと表記)

容量さえ合えば、電気的には他種コンデンサーでも置き換えは可能だと思いますが、ずいぶんと大きくなりますので、物理的に置き換えが不可能になるかもしれません。

このコンデンサーを半田吸い取り器で半田を吸い取りながら外します。半田の表面にはコーティングが乗っているので、少々溶け辛いかと思いますが、じっくりあせらずやれば、必ず取れます。外した後は、半田吸い取り線で掃除しておきます。

こちらが外したコンデンサーと用意したコンデンサー。

0.47μFのMKTコンデンサー、足の間隔が5mmピッチのものです。

これを元々付いていたコンデンサーと同じように基盤へ取り付けます。

後は車両へ戻して試験するのみ。

結果は...大成功!

中間風量復活です。ついでにマイクロフィルターも交換したので、これからの猛暑も十分に乗り切れそうになりました。

結局、はじめの複雑な不調は、完全に故障するまでの過渡期的な症状といえるかもしれません。もっとも、きちんと解析したわけではないので断定はできませんが、定番的な症状へ変化し、原因がファイナルステージにあったということから、いきなり故障するのではなく、過渡期にはこのような症状も出る場合がある、程度には考えてもよさそうです。

右ハンドルのペダル達には、ほとほと苦労させられました(笑)

まぁ何はともあれ、過去の先達たちに感謝!ですね。


最初は症状がややこしかったが、とりあえず、定番のコンデンサ交換で修理できたようだ。

ちなみに、ファイナルステージをいたわるためには、エアコンの風量が最小か、最大(カチッと音がするところ)で使うのがいい。最大の少し手前で使うと、ファイナルステージが熱くなり、部品に負担がかかる。

末尾ではあるが、いつも有用なレポートをいただいく medama1goさんに感謝する。



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