2005年3月3日(木)   2005年3月21日(月) 追記

燃料ポンプと燃料フィルターの交換 − 壊れる前に

最近、燃料ポンプが壊れて車が動かなくなったという話をよく聞くようになった。身近なところでは、NENAさんもこの冬に燃料ポンプが壊れて車が動かなくなったらしく、ディーラーのサービスマンを呼んだようだ。

DD号も10年目を迎え、走行距離も90,000km近くなってそろそろ燃料ポンプがヤバくなる頃である。走行中にエンジンが止まったりしてディーラーのお世話になるととんでもない金額が請求されそうなので、予防保全として燃料ポンプを交換することにした。

交換するのは、図1の赤矢印で示す燃料ポンプと燃料タンクキャップガスケットである。


図1 交換する燃料ポンプと燃料タンクキャップガスケット(赤矢印)

この際、ついでだから図2の青矢印で示す燃料フィルターと赤矢印で示す燃料ホースも交換しておこう。


図2 燃料フィルターと燃料ホース

 

<交換の手順>

燃料ポンプを交換するには、燃料タンクが空に近い方がいい。幸い、DD号は写真1のように、燃料タンクがほとんど空っぽだ。


写真1 ほとんど空っぽの燃料タンク

まずは、写真2のようにトランクの中のものをすべて外に出す。


写真2 トランクの中

そして、写真3のように右側の小物入れのある内装を剥がす。


写真3 内装を剥がしたところ

そして、トランクのフロアマットを取り外せば、写真4のように燃料タンクにアクセスできる蓋が見えるはずである。


写真4 燃料タンクの蓋

写真4の赤矢印の5本のネジを外せば、写真5のように燃料タンクキャップが見える。


写真5 燃料タンクの蓋を外したところ

一方、燃料フィルターを交換するために、右後ろをジャッキアップする。

まずは、ジャッキアップする前に、写真6のようにホイールボルトを緩めておく。


写真6 ホイールボルトを緩める

そして、写真7のようにジャッキアップしてウマをかける。くれぐれも、作業する際にはウマをかけておくこと。写真のフロアジャッキとウマは、両方合わせて4,000円もしないので、この際、ウマだけでも購入しておくといいだろう。


写真7 ジャッキアップしてウマをかけたところ

その後、写真8のように右後輪を外す。


写真8 右後輪を外したところ

ここまでできたところで、再びトランク内の作業だ。

まずは、写真9のようにして配線コネクタを外す。


写真9 配線コネクタを外す

ドライバーを使ってコネクタの金属部分を赤矢印の方向にスライドさせれば、コネクタが外れる。写真10にコネクタを外したところを示す。


写真10 配線コネクタを外したところ

さて、この燃料ホースを外すのだが、その前に写真11のように燃料給油口を開けてタンク内の圧力を逃がしておく。


写真11 燃料給油口を開ける

一度開ければ、すぐに閉めてもいい。

燃料ホースを外すには、写真12のようにマイナスドライバーでホースバンド(ホースクランプとも言う)を緩める。


写真12 ホースバンドを緩めているところ

そして、燃料ホースを外すわけであるが、燃料ホース内には内圧がかかっているので、ホースを外すとガソリンがドボドボと出てくる。ホースを外す前には、ボロ布やウエスを用意した方がいいだろう。ちなみに、配線コネクタを外した状態でエンジンをかけて、ホース内の圧力を減圧しておくとガソリンの漏れる量が少なくて済むらしい(未確認情報)。

写真13にホースを外したところと示す。


写真13 燃料ホースを外したところ

ここで、燃料タンクのキャップに付いている黒いリング状の蓋を回して外すのだが、これが固くて回らない・・・。渾身の力を込めて回すのだが、びくともしない。こんなときに、とあ〜る氏がいてくれたら・・・・。

仕方がないので、多少乱暴な方法だが、写真14のように貫通型のマイナスドライバーをリングの端に当てて、ハンマーでドライバーを叩いてリングを回した。


写真14 ドライバーでリングを回しているところ

なんとかリング状の蓋を外したところを写真15に示す。


写真15 リング状の蓋を外したところ

そして、この白い部分をガバッと引き抜くと、写真16のように燃料計センサーの部分が外れる。


写真16 燃料計センサーを外したところ

タンクの中を見ると、写真17のように交換する燃料ポンプが入っている。


写真17 燃料ポンプ

写真17の赤矢印を押すと下に付いているクリップが外れて燃料ポンプが外れる。

写真18に外れた燃料ポンプを示す。


写真18 燃料ポンプ

購入した燃料ポンプと外した燃料ポンプを比べたところを写真19に示す。


写真19 購入した燃料ポンプ(左)と外した燃料ポンプ(右)

ありゃ? なんか違うぞ・・・? どうやら外した燃料ポンプは図1の青矢印で示したもののようだ。DDが購入したものはメタルタンク用のものであった。

でも、よく見てみると基本的に同じ構造だし、マウント部分の形状も同じである。どうやら互換性があるようだ。

燃料ポンプを交換するために、写真20のようにドライバーで4箇所あるマウント部分を外す。


写真20 マウント部分を外しているところ

そして、写真21の赤矢印で示した配線とホースを外す。


写真21 配線とホースを外す

ホースは写真22のような金属製のホースバンドで固定されている。


写真22 ホースを固定している金属製のホースバンド

これは再利用できないので、ドライバーとラジオペンチで破壊して外せばいい。

ホースと配線を外せば、写真23のように燃料ポンプが完全に外れる。


写真23 外した燃料ポンプ(右)と新品の燃料ポンプ(左)

写真23には、購入した新品の燃料ポンプも示しているが、やっぱり形状が違う(笑)。

新品の燃料ポンプは、まず写真24のようにホースを接続してホースバンドで固定する。ホースバンドは事前にディーラーで購入しておいたものを使う(部品番号等は後述)。


写真24 新品の燃料ポンプにホースを接続する

また、配線の接続端子は写真25のように太い端子と細い端子があるので、間違えずに接続できる。一種のフールプルーフ(DDのような馬鹿者でも間違えないようにする設計)だ。


写真25 配線端子(写真は古い燃料ポンプのもの)

というわけで、交換した燃料ポンプユニットを写真26に示す。


写真26 交換した燃料ポンプユニット

一番上に付いている燃料タンクキャップガスケットは新品に交換しておく。写真27に新品のガスケットと古いガスケットを示す。見た目は全く同じ(笑)。


写真27 燃料タンクキャップガスケット(左:新品、右:古いもの)

後は、交換した燃料ポンプユニットを燃料タンクに入れて、リング状の蓋をしておく。蓋を閉めるときも貫通ドライバーとハンマーで・・・(笑)。

さて、ここまでできたら、次は燃料フィルターの交換だ。燃料フィルターは写真28の赤矢印の位置にある。


写真28 燃料フィルター

燃料フィルターを外すには、写真29の赤矢印のホースバンドと緑矢印の10mmのナットを外す。


写真29 燃料フィルターを外すボルトとホースバンド

燃料フィルターの手前側のホースは、本来、燃料タンクキャップに接続されているものであるが、既に燃料タンクキャップ側で外しているため、写真29の赤矢印のホースバンドの部分を外せば燃料ホース付きで燃料フィルターがフリーになる。燃料ホースを外すとガソリンがボトボトと出てくるので、下にウエスを用意しておいた方がいいだろう。

写真30に外した燃料フィルターと燃料ホースを示す。


写真30 外した燃料フィルター

これを新品に交換すればいい。用意した燃料フィルターを写真31に、燃料ホースを写真32と写真33に示す。


写真31 購入した燃料フィルター


写真32 購入した燃料ホース


写真33 購入した燃料ホース(拡大)

燃料フィルターの両端に付いている燃料ホースを新品のものに交換するため、新品の燃料ホースを同じ長さに切断する。そして、写真34のようにホースバンドを使って新しい燃料フィルターに燃料ホースを固定する。


写真34 新しい燃料フィルターに燃料ホースを固定する

燃料フィルターには、燃料が流れる方向があるので注意すること。基本的に、長い燃料ホースが付いている方から短い燃料ホースが付いている方へ燃料が流れるようにする。燃料フィルターには矢印が描いてあるので、一目瞭然だ。

写真35に新旧の燃料フィルター+燃料ホースを示す。


写真35 新旧の燃料フィルターと燃料ホース

さて、これはちょっと置いておいて、もう1本ある燃料ホースを交換しておこう。ここで交換するのは、リターン側の燃料ホースである。

リターン側の燃料ホースは、写真36の緑矢印のホースバンドを外せば取り外すことができる。


写真36 リターン側の燃料ホースを固定しているホースバンド

この燃料ホースの反対側は、元来、燃料タンクキャップに接続されているが、これも既に取り外している。

燃料ホースが取り外せたら、新品の燃料ホースを同じ長さに切断して交換する。写真37に新旧の燃料ホースを示す。


写真37 新旧の燃料ホース

取り付けは、リターン側の燃料ホースから行う。まず、写真38のようにリターン側の燃料ホースをホースバンドで固定する。


写真38 リターン側の燃料ホースを接続する

燃料ホースのもう片方は、写真39のように燃料タンクキャップのところまで出しておく。


写真39 リターン側の燃料ホースの端

次に新しい燃料フィルターを取り付ける。その前に、写真40に示す燃料フィルターバンドを古い燃料フィルターから取り外して新しい燃料フィルターに取り付けておく。


写真40 燃料フィルターバンド

燃料フィルターの取り付け方は、取り外したときと逆の手順である。写真41に新しい燃料フィルターを取り付けたところを示す。


写真41 新しい燃料フィルターを取り付けたところ

リターン側の燃料ホースと同様に、燃料フィルター側のホースも燃料タンクキャップのところへ出しておく。

ちなみに、燃料ホースを燃料タンクキャップのところへ引き込むときは、写真42のようなホースガイドがあるので、ここを通しておく。寝ころんで下から見ればホースガイドが見えるはずだ。


写真42 燃料ホースガイド(下から見たところ)

そして、最後に燃料ホースを燃料タンクキャップに接続する。接続したところを写真43に示す。


写真43 燃料ホースを燃料タンクキャップに接続したところ

後は配線コネクタや蓋を元に戻せば完成である。もちろん、外したタイヤホイールも元に戻しておく。

最後に注意点を列記しておく。

  1. ホースバンドは再利用できないので必ず新品を購入しておくこと。
  2. 作業中はガソリンが漏れるので火気厳禁である。タバコは絶対に吸わないこと。
  3. 燃料キャップガスケットも新品に交換しておくこと。

なお、今回購入した部品を以下に示す。

IPSから個人輸入したもの

品名 型番 価格
燃料ポンプ BOSCH製 61- 495
純正P/N(16 14 1 181 354)
$248.70
燃料フィルター MAHLE製 0490905030
純正P/N(67 11 1 387 726)
$13.67
送料 $49.35
関税+手数料 1,900円
小計

$311.72+1,900円
(34,288円)

最近はユーロが高いので、ドイツのSPEEDではなく、アメリカのIPSから個人輸入した。実際には、これ以外にフロントドアロックアクチュエータも購入したので、送料は多少高くなっている。ちなみに、ディーラーで燃料ポンプを購入すると、53,600円(税抜き)もするらしい。

 

ディーラーで購入したもの

品名 品番 単価 個数 金額
ホースバンド(クランプ) 07 12 9 952 104 168 7 1,176円
ガスケットリング 16 11 1 179 637 861 1 861円

小計

2,037円

価格の安いものは近所のディーラーで購入した。DDはいつもモトーレン京都の南京都店で買っているのだが、ここの接客対応は秀逸である。

DDは一度もここに入庫したことがなく安い部品を買ってばかりいるのだが、一度も嫌な顔をされたことがなく丁寧な対応だ。さらに、部品注文を待っていると必ず綺麗なおねーさんが「コーヒーをお持ちしましょうか?」と聞いてくれる。数十円の部品なんかはタダでもらったこともある。また、帰りには必ず道まで見送りに来てくれる。

もし、DDが宝くじでも当たって(笑)BMWの新車を買う機会があったら、ここから購入しようと思うほどサービスがいい。

 

Yahooオークションで購入したもの

品名 価格 摘要
燃料ホース 内径8mm、外径13mm 2,400 YOKOHAMA製、3m(実際の使用は1.5m以下だった)

送料

310 クロネコメール便

小計

2,710  

実際の使用量は1.5m以下だったので、ちょっと買いすぎた(笑)。


2005年3月21日(月) 追記

いつもメンテでお世話になっているファルコンさんより掲示板に以下の書き込みをいただいた。有用な情報なので、ここに追記する。

From:ファルコンさん

燃料ポンプのコネクターを外すとエンジンがかからないので、エンジンをかけてからコネクターを外してエンストするのを待ちます。そうすればほぼ燃圧が取れます。

なるほど、燃料ホースに圧力がかかっていなければガソリンが溢れてくることはない。交換する前に聞いておけば良かった(笑)。


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