2003年10月19日(日)

ルームランプ残光回路

先日、信州のチロルの森で開催されたオフ会に参加したのだが、その際に、電気大魔王の岩野師匠にいろいろな電気グッズ(?)を見せてもらった。その中で、DDが気になったのが「ルームランプ残光回路」である。岩野師匠に「これはFET(で制御しているの)ですか?」と聞いたところ、「そうだよ」との快い回答を得た。

そこで、DDも岩野師匠のマネをして、ルームランプの残光回路を作ってみることにした。ちなみに、「残光」とは、ルームランプが消えるときに、ゆっくりと徐々に消えていくことをいう。

DDの車には、ルームミラーの上に写真1のようなルームランプがついている。


写真1 ルームランプ

まずは、このルームランプユニットを外さなければならない。写真2のようにパネルを外し、写真2下の赤矢印の方からルームランプユニットを外す。


写真2 ルームランプユニットの外し方

そして、写真2上の赤矢印のコネクタを抜けば、ルームランプユニットが外れる。

次に、残光回路の製作である。残光回路は図1のようなものを設計してみた。


図1 ルームランプ残光回路

この回路では、半固定抵抗を調整することにより残光時間を調節することができる。このような回路をルームランプユニットに組み込めば、ルームランプが消えるときにゆっくりと消えていくようになる。ルームランプユニットの回路図は、図2のようになっている。


図2 ルームランプユニットの回路図

図1の回路の点線の部分を製作し、図1中のA〜Dを図2のA〜Dに接続すればよい。

写真3に、図1の回路を製作するのに必要な電子部品を示す。


写真3 回路製作に必要な電子部品

左から順に、電解コンデンサ、半固定抵抗、FET(電解効果型トランジスタ)、ツェナーダイオード、抵抗2本である(ダイオードと基板が抜けているがご容赦いただきたい)。それぞれの詳細は図1を参照して欲しい。

まず、これを小さな基板の上に実装し、図1の回路を製作する。ただし、FETは基板上に乗せない。また、ダイオードは、後述のようにルームランプユニットに直接接続する。作成した基板を写真4に示す。


写真4 作成した基板

FETには低抵抗型(0.042Ω)のPチャンネルのもの(2SJ552)を用いたが、いくら低抵抗型といっても、数アンペアも流すと発熱するので、ループランプの反射板にFETを取り付け、これを放熱板代わりとする。

写真4の基板をルームランプユニットに組み込むためには、ルームランプユニットを少し改造しなければならない。図2中のBは、写真5の赤矢印の部分を切断する。切断したところにダイオードをはさむとともに、灰色の電線は基板に接続するために延長しておく。


写真5 図2中のBにあたるところ

また、図2中のDにあたるところは、写真6のように反射板を外したところにある。ここにも、写真6中の赤矢印の線をハンダ付けしておく。


写真6 図2中のDにあたるところ

写真6の一番下の電線は、図2中のBにあたるものである。

図2中のAやCは、写真7のところから取る。


写真7 図2中のAとCにあたるところ

以上のようにして、基板を組み込んだところを写真8に示す。


写真8 基板を組み込んだところ

なお、基板は両面テープでユニットに固定した。また、FETは写真8の赤矢印のように反射板に接着して、別途配線した。

これで完成である。後は、取り外したときの逆に取り付ければよい。

ルームランプのスイッチをAUTOにしておくと、消えるときにゆっくりと消える。もう気分は高級車である(?)。

残光していくところを写真9に示す。


           ↓

写真9 残光の様子

写真9では、左右のマップランプをOFFにしているので残光していないが、これらをAUTOにすると同じように残光する。また、後部座席についているランプも同様に残光する。

ルームランプ残光回路の費用はよくわからないが、1,000円もあればおつりが来るだろう。

ちなみに、今回製作した残光回路の部品が3セットほど余っている。欲しい方にはお譲りしよう(誰もいらないって?)すぐにお譲りする先が決まってしまった。



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